おやぢタイプ

音楽とマラソンと、時々、映画と府中

11:11 (格闘弦) / rodrigo y gabriela (ロドリーゴ・イ・ガブリエーラ)

2009-12-13 23:33:21 | Music
LATIN

男女アコースティック・デュオ、ロドリーゴ・イ・ガブリエーラの新作である。
昨年、彼らのアルバム『rodrigo y gabriela(激情ギターラ!)』を聴いてすっかり魅了されてしまった。

リードギターのロドリーゴ・サンチェスとリズムギターのガブリエーラ・クインテーロによるデュオで、スパニッシュ・ジプシーミュージックをベースに、メタルなどのロックの要素を色濃くしたサウンドだ。
二人の奏でる緊張感にあふれ、叙情的なインタープレイが素晴らしい。

自分の好きなアルバムにスパニッシュ・スーパー・ギタリストのアル・ディメオラ, パコ・デ・ルシア, ジョン・マクラフリンによるライブアルバム『Friday Night in San Francisco』があるが、これにちょっと似た雰囲気がある。
どちらも情熱的で劇的なサウンドだが、ロドガブはロック色が強く、よりパーカッシブだ。

新作のオリジナル・アルバムタイトルは『11:11』で、アルバムタイトルと同名の曲も収録されている。
ただ実は収録されている曲数も11曲で、彼らが影響を受けた11人の偉大なアーティストへ捧げられたアルバムということらしい。
その中には先ほど名前を挙げたスーパーギタリストのアル・ディ・メオラにインスパイアされた「Logos」やパコ・デ・ルシアにインスパイア「Master Maqui」などもある。
いずれも聴いてみると、なんとなくそれっぽい曲だ。



ほかにもサンタナにインスパイアされた1曲目の「Hanuman」はアップテンポで情熱的なナンバー。
トップを飾るにふさわしいカッコいいナンバーだ。
そして2曲目の「Buster Voodoo」はジミ・ヘンドリックスへのインスパイアだ。
これはジミヘンの「Voodoo Child」という曲を意識したリフになっていて、ポロっとこの曲のフレーズが出て来たりもする。
アコギにWOWをかけたりしていて、これまたそれっぽい演出である。
そして最後飾っているアルバムタイトルにもなっている「11:11」はピンク・フロイドにインスパイアされた曲らしい。
ミディアム・テンポで、ちょっと物悲しいがドラマティックなところがピンクフロイド・インスパイアなのか・・・。
この曲も結構気に入っている。

付録のDVDには5曲のリハーサルライブやインタビュー、「Buster Voodoo」のチュートリアルが含まれている。
アルバム『rodrigo y gabriela』の付属DVDも同じような構成だったと思う。
特にリハーサルライブは視覚的にも彼らのパフォーマンスが楽しめる点がいい。
チュートリアルでは非常に丁寧に二人がそれぞれのパートの弾き方を親切に教えてくれている。
だからといって、決して弾けるものではないが、ガブリエーラのパーカッシブなリズムギターの弾き方解説は特に興味深い。
ロドガブの情熱的な部分はガブリエーラのリズムギターによる効果が大きい。
あまりにも丁寧に説明してくれているので、終わる頃には二人ともかなり疲れているのがよくわかる。

CDとDVDの2枚組が輸入盤がamazon価格で1463円だったのは非常にお買い得感が大きい。
(もちろんインタビューなどには日本語字幕は入らないが・・・。)

さて、本作も非常にクオリティが高い作品となっているので、買って損はない。
ただ、昨年『rodrigo y gabriela』を聴いた時のインパクトが大きかったので、それと比較すると多少新鮮味が感じられなかったかな。
でも間違いなくロドガブは素晴らしいデュオだし、ガブリエーラのリズムギターは結構ヤバいです・・・。


お気に入り度: 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿