滋賀知事選 政党破った合言葉は「もったいない」
無党派の風が吹いた。2日投開票された滋賀県知事選で初当選を決めた京都精華大教授の嘉田由紀子氏(56)は、これまで政治経験はなく、支持基盤もないまま立候補した。だが、新幹線新駅の建設に「ノー」を打ち出し、県民の関心を呼び起こした。陣営の合言葉になった「もったいない」は、財政難や環境問題に危機感を抱く層を引きつけた。市民型選挙のうねりが政党相乗りの組織選挙を打ち破った。
嘉田氏は選挙期間中、ひたすら「もったいない」と訴え続けた。琵琶湖研究のフィールドワークでお年寄りから聞かされた言葉だった。財政難や自然環境破壊など県民の多くが感じている危機感に対し、節約やリサイクルの必要性を訴えるぴったりの言葉だと思った。
告示前から県内各地で「座ぶとん会議」と名づけた車座集会を重ねた。選挙活動を支えたのは研究者時代からの知人たち。政治には全くの素人集団で、陣営幹部の会社員は有給休暇を取って手伝った。
嘉田氏は選挙カーに乗ると、自ら「そこを右に」と運転手に指示し、狭い路地にも入っていった。25年に及ぶフィールドワークで、県内の地図は頭に入っている。個人演説会では壇上に立たず、同じ目線で有権者に話しかけた。質疑応答の時間もできるだけ設けるよう心がけた。
支持者がメールや口コミで知人に声をかけ、じわじわと支持が広がる。事務所には連日、新たに支持者となった男女が駆けつけ、選挙運動を手伝った。
【朝日新聞 2006/7/2】-----------------------
今回の場合、新幹線新駅建設反対という、分かり易い政策を訴えたことが功を奏したようだ。オイラが滋賀県民ならやはり新駅建設には反対すると思う。もういい加減土建屋箱モノ行政はやめろ!て思うから。でも「○○反対」て受け皿はほとんどの場合サヨクにしかない。保守はそろそろ発想の転換をしたほうがよいかと。で、ないと無駄にサヨク勢力を野放しにすることになるよ。
そう言えば今回の滋賀知事選と似たような光景が以前オイラの地元でも以前あった。平成13年の徳島県知事選で「吉野川可動堰反対」「空港拡張反対」を訴えた大田氏(社民党推薦)が当選した。
分かり易く焦点を絞り政策を訴える手法、確かマスゴミは昨年の衆院選のときは「(小泉の)ワンフレーズポリテクス」と批判していたような。サヨクのときは評価し、純ちゃんのときは批判する。ワケ解らん。
今思えば平成元年の参院選、土井たか子の社会党が圧勝したのも「消費税反対」の一言。青島幸夫の「世界都市博反対」など。「愚民どもはワンフレーズに弱いなぁ」て思っているのかな?政策はもっといろいろあるだろう。
さて、その“ワンフレーズ”で当選した者のその後はと言えば、とりあえず凍結はするがその後のことは考えておらず、ろくな対案、政策を打ち出せず議会と対立。退陣に追い込まれるケースが多いが・・・