ハワイで父親が家族4人を刺殺し自らも死亡、無理心中か。妻は日本出身
ハワイで父親が10代の子どもを含む家族4人を巻き込んだ、無理心中とみられる事件が、島中を震撼させている。 【画像】家の前にはたくさんの追悼の花が供えられている
3月10日、オアフ島マノアで通報を受けて駆けつけた警察が、家の中で5人の遺体を発見した。ホノルル警察の発表によると、5人はその家に住むパリス・オダ容疑者(46歳)、妻のナオコさん(48歳)と3人の子どもたち(10、12、17歳)だった。警察当局は、父親のパリス容疑者が無理心中をはかって家族4人を刺殺後、自殺したとみている。 地元紙Honolulu Star Advertiserによると、オダ容疑者はカウアイ島出身で、妻のナオコさんは日本出身。 ホノルル警察は15日の記者会見で「この捜査に関与していない者による噂や憶測が広まっている」と述べた上で、捜査の結果、無理心中の動機はオダ容疑者の経済難にあり、事件はあらかじめ計画されていたと見られると説明した。
警察当局によると、オダ容疑者はカイロプラクターとして自身の施設を経営していたが、2023年後半から経済的に困窮し、車や学費などの支払いを滞納するようになった。親戚や妻にも不安を打ち明けていたという。改善するよう試みたが金銭的な問題は解決せず、2024年1月にも新たに物件を売却しようとしていたという。 警察当局は携帯電話の履歴や監視カメラ映像の確認、家族や友人への聞き込みなどを実施し、捜査を進めた。税金を何年も納めていないことや、自身の施設で十分な顧客を得られずUberドライバーとしても働き始めたことなども2月に妻に伝えていたことが判明。「心中の計画を立てないと」とも妻にテキストメッセージを送っていたという。
妻のナオコさんは、ナオコさんの両親のいる日本に引っ越すことも提案したが、オダ容疑者は賛成しなかったという。 税金の確定申告期限が迫る3月、オダ容疑者は親戚に「税金未払いで刑務所に行くなら死んだほうがマシだ」「家族を殺して家を焼く」とも言っていたという。その頃、銃を入手しようと試みていたが、実現しなかったという。 地元ニュース局KITV4によると、この事件は1999年に7人の死者を出したゼロックス社ビルでの銃撃事件以来、ハワイ州で2番目に死者の多い殺人事件だという。