「大相撲九州場所」 が終った。
優勝は小結・貴景勝、場所前、この力士が優勝するとは誰も予想しなかったのでないだろうか?
今日の朝刊スポーツ面には 「若き貴 急成長」 「押して、突いて、前へ 結実」 の大きな見出しが眩いような若干22歳の優勝者への賛辞だった。
三横綱の休場で 「横綱の土俵入り」 を見たかったお客さんも多かったことだろうが、それでも連日 「満員御礼」 の垂れ幕が下がっていた。
そんな横綱不在の場所を15日間を盛り立てたのは若干22歳の貴景勝だった。
背が低いので、その低さを使って立会いからの突き押しといなしが光り、初日に横綱・稀勢の里を破り、序盤から上位の力士に勝って勢いに乗って勝ち進んだ。
14日目の高安戦では九分九厘勝った相撲だったが、惜敗してしまったのは残念なことだった。
千秋楽で優勝が決まるのはファンとしては興味が湧いたが、私は高安にも貴景勝にも優勝して欲しかった。
その両者の優勝決定戦も想定されたが、高安は御嶽海のすくい投げに屈してしまった。
今場所のように大関が優勝争いに残っているのが大相撲の魅力だと思っていたが、今まではあまりにも大関陣の不甲斐なさが目立っていた。
今後、貴景勝には次ぎの日本人横綱への期待も高まってきたことだろう。
ただ気になるのは横綱・稀勢の里の動向だ。九場所も休んだ稀勢の里がかつての強い時の感覚を取り戻すことが出来るのだろうか?
いずれにしても来年初場所の星取り結果で稀勢の里の運命が決まるのは間違い無いだろう。
待望されて横綱の位置を得たのだから、もう一度再起して 「強い稀勢の里」 の相撲振りを見たいものだ。
もう一つ気になるのは初優勝した力士が次ぎの場所では本来の強さを発揮できない例が多いこと。優勝した結果、いろいろなイベントなどへの参加が増えて、稽古量が少なくなるのが原因だろう。
貴景勝はその例に入らないように稽古に精進して 「目指すは横綱」 の目標で必ず連続優勝を狙ってもらいたいが、来場所は三横綱も復帰するだろうから、今場所以上に強い貴景勝を見たいものである。
|