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自然派庭師の日々精進

~ 作庭衆 庭譚 ( にわたん ) ~ 広島県福山市 ~       ※熱いヤツ集まれ!!!

先週の旅 in 京都  ~「円通寺」~  

2007年09月07日 23時22分59秒 | 日記
8/31~9/2 「京町家の庭」 というテーマでの講座に参加するため京都に行く。。。


前日の8/30に京都に入り、愛知組の「一景 中村武」と「庭水 マービー」と合流し、穴場の「円通寺」にいった。。。


受付に行くと、この時点での住職は恐ろしいほど無愛想じゃった。

「なんじゃこのぼうずは・・・」って思いながらお金を払い、中に入った。


思った通り、貸し切り状態。

ここの庭は、比叡山をバックに使った「借景式庭園」。


座敷に座り眺めると、軒先と縁側の床板がちょうど「額縁」になり、何ともいえない雰囲気がある。。。


しばし、そこに座って眺め、更には、そこに寝そべってくつろいだ。






俺は、いつもメジャーを持って歩いている。

何かがあった時寸法を測るためだ。


「円通寺」でも、いつものようにメジャーを取り出し、いろんなとこを測っていた。



入ってどのくらいの時間ここにいたのか覚えていないが、かなり長居をしたみたいだ。


閉園時間が来た為、そこを去ろうとしたその時、あの無愛想な住職が私達を見ながらある方向を指差していた。


それは、ここの「月夜の庭」の写真だった。

住職は、少しずつ語り始めた。

「この写真は、カメラマンが10年かかってやっと撮れたものや。この位置に月がでるのは、一年の中でもほんの少しで、出てもほんの数分や。この景色はなかなか見れん。」

「へ~、そうなんじゃ~。綺麗じゃな~。」

ここで、住職の顔が少しやさしく変わりはじめた。


そして、話は続く。

「ここは、数年前から宅地開発が始まり、一時期、あの庭の景色のど真ん中にマンションが建つ予定じゃった。わしは、ずっとそれに反対し続け、やっとその計画は変更になった。今、なんとかここをまもっとる状態や。ここまでもってくるのに大変な思いじゃった。長かったわ。。。」


話はそれから長い事続き、こちらの身上も話し、笑いながら話を続けた。。。



その中で、住職が言っていた事でグッと来た言葉がある。


「君らこれからやさかい、思ったら仕掛けなあかんで。出来んことでも、やるんや。やらなできへん。がんばってや。(これからの未来のために)」



その時の住職の顔は清清しかった。。。


住職は、ああやって若者にいろんな事を伝え続けているような感じじゃった。


とにかく、パワーがある人じゃった。
この住職といろんな話しが出来てよかった。

人は第一印象ではわからんもんじゃな^^






あとから聞いたところによると、俺は気づかんかったんじゃけど、俺らが庭を眺めとる途中に住職は覗きに来たらしい。あまりに出てくるのが遅いので、見に来たらしい。

しかも、寸法とっとるとこなんか、監視カメラに丸映りで住職がモニターにらんどったらしい。。。


出た瞬間に「君らは何屋じゃ?」って聞かれたのはそのためじゃったみたいじゃ。



しかし、俺らがはいっとる間にも何人かが見学して出て行ったが、その人たちに声をかけていた風はなかった。



声を掛けられた事を誇らしく思えた。




ここで住職と話しができたことによって、心の中にある何かを引き出すきっかけをもらうこととなった。


このときは、それが何なのかわからなかった・・・


つづく・・・






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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (みなも)
2007-09-09 02:04:03
つづきが、すっごく気になります!
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Unknown (にわたん)
2007-09-11 01:25:10
>みなも


おたのしみに^^
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