新潟久紀ブログ版retrospective

ゆるゆる人材育成7「熟考と直感のはざまで」(2023.1.20)

 "お役所仕事"と揶揄される我々の世界でも人材育成が重要と言われて久しい。
 県行政から発信される施策の情報は、どこか抽象的で包括的で、パッケージングは結果して総花的となり、一人の受け手として目を通すと、自分自身や親族、縁者などが直面している日々の個別具体の課題や問題意識からはどこか噛み合わなさを感じるもの。
 デジタルとIT伸展の下、政策に社会経済レベルから生活者レベルへの精度向上が求められている。時に中二階と揶揄される県というステータスに、如何に臨場感を持てるかが改めて問われている。

◇◇◇今日この頃の人材育成あれこれエピソード◇◇◇

☆議会の真価は基礎的自治体で
 議会に関心を持てない県職員も少なくない。マスコミ報道されるような社会経済問題の議論など聞いているとTV番組で有名人や政治家が繰り広げる論戦と同じように見えて浮世離れと感じることも。予算や条例など議案の具体を詳しく掘り下げて是非を決する市町村議会の場に身を置くとその真価が体感できる。

☆ケースワークで民意を探る
 県庁の仕事は市町村や団体等を相手としがちで、広域性や専門性の名の下にその罠にはまり、リアルな人の生き様から乖離した企画などを悪気なくしてしまうことも。友人でも知人でも構わないので、悩みや困りごとを聴いて誰がどうすれば答えに近づけるか自分の頭で考えるケースワークを経験的に勧めたい。

☆需要を読み解く
 昨今の行政に社会から期待されるのは、何事も「事後処理型」から「事前準備型」に変わってきているようだ。IT革命により20年余りでマクロからミクロ、大衆から個の時代へと一気に世界が変わった中で、アンケートなどと呑気では居られず、SNS等から需要のうねりを先読みすることが自治体でも必要では。

☆如何に当事者になれるか
 頑張り度合によらず給与が同じなら、楽な道を選ぶのが合理的だし小利口な輩の多い公務員ならなおさら。それでも良くしたもので人事異動というシャッフルで定年までの長い年月をスキゾイドのように逃げ切るのは至難。面倒な事案も面白く思えるかは組織仕事ではなく当事者なのだと如何に思い込めるかだ。

☆熟考と直感のはざまで
 物事の判断の際に「熟考」か「直感」かと迷うことがある。経営経済学を学んだ立場としては論点を考え抜いて代替案を並べ優劣を付けて総合的に判断する熟考がセオリーだが、教科書どおりで全て上手くいけば社会問題などない。我々が生きるのは脳内で信号を短絡させることもできるヒトが造る社会なのだ。

(「ゆるゆる人材育成7「熟考と直感のはざまで」(2023.1.20)」終わります。ゆるゆる人材育成8「社交・渉外・営業・交渉」(2023.2.17)に続きます。)
☆ツイッターで平日ほぼ毎日の昼休みにつぶやき続けてます。
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