中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

新書版「随園食単」と云う本に付いて

2018年04月28日 | 中国事情

先日保山市の新知書店で買って来た新書「随園食単」は、清の時代に袁牧(1716年ー1797年)によって書かれた飲食文化についての随筆との事です。その内容は、「茶酒単」「海鮮単」「飯粥単」等に分かれています。「茶酒単」の項は、文字通り中国の酒やお茶について書かれた項目で、お茶では、武夷茶、龍井茶、常州楊羨茶、洞庭君山茶の四種類について述べられています。

私は、龍井茶や洞庭君山茶の産地である杭州西湖や湖南省洞庭湖の君山には行った事もあり、そこでそれらのお茶を買い求め飲んだ事もありますが、これらの中国の緑茶は私としても大変に美味しいと思います。武夷茶は、良く知られている様にウーロン茶ですが、一時期は茶の樹も少なくなり、値段も大変高かったようですが、今では茶の樹も増やされ、以前に比べると買い易くなった様です。

常州楊羨茶と云うお茶は、私は初めて聞いた名前のお茶です。この本を読むまで、このお茶に付いては全く知りませんで、矢張り緑茶の様ですが中国で云うところの毛尖と云うお茶の様です。「百度」で検索すると楊羨茶は、例の「茶経」を記した陸羽が、このお茶を褒め称えた事もあり、唐の時代には特に珍重され、皇帝家にも献上され、その後も明朝や宋の時代にも皇帝家に献上された中国では有名なお茶で、江蘇省宜興周辺で採れる緑茶の事です。一説では杭州龍井茶、蘇州の碧螺春に並ぶ銘茶との事で、このお茶の値段は一斤(500g)1800元位との事で、やや高いですが是非一度飲んで見たいと思います。龍井茶、洞庭君山茶、碧螺春等のお茶は、茶葉に特徴があるので、私の様な者にも見分けが付きます。

 

雲南省ではプアル茶が有名ですが、私は余り美味しいとは思いません。知り合いの中国人がプアル茶の店を経営している事もあり、何軒かの店で、何度か可成り高い値段のプアル茶も飲んだ事もあるのですが、私は余り美味しいとは思いません。私は緑茶の方が好きです。

酒の項目では紹興酒や山西省汾酒等に付いて書かれていますが、今の中国では「国酒」と呼ばれている有名な貴州省の「茅台酒」に付いての記述はありません。

「雑素菜単」と云う項目の中には、中国語では「蕨菜」と呼ばれる蕨の食し方に付いても述べられています。現代中国語で訳された方には、注釈もあり蕨の根で澱粉も採れるとの記述もあります。貴州省や雲南省の各地でも蕨は、農貿市場で売られているのを良く見かけますし、食堂等でもオカズとして炒めた蕨が並んでいるのを良く見かけます。この本の中では、蕨は鶏ガラスープと一緒にとろ火で煮込むと良いと書いてあります。私は、未だこの本を全部は読んでませんが、私の様な者にも解るナカナカ面白い本です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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