中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

日本への中国人観光客はより理性的に

2016年10月04日 | 中国メディアの中の日本

10月4日付の新華網(電子版)に「日本へ行く中国人の消費は理性的になり、もう爆買いは無い」と題した記事が載りました。その記事に拠れは、日本への中国人観光客は、ビザが緩和された事、交通がより便利になった事、口コミで日本の商品の品質の良さやサービスの良さなども伝わった事もあり、2016年8月現在で、日本を訪れた中国人は、既に450万人に達したとの事です。このまま、推移すれば2016年度中に日本を訪れる中国人観光客の数は、700万人に達すると予想されるとの事です。(注:2015年度に日本を訪れた観光客は約499万人との事)

目薬、温水便座、デジカメ、腕時計等2015年度の場合は、中国人一人が買い物に費やしたお金は、日本円で平均16万円を超えたそうですが、2016年度は円高の影響もあり、一人当たり買い物に費やしたお金は、約12万円迄に減ったそうです。記事では、2015年度は中国人一人当たり旅行にかけた費用は約28万円に上った事もあり、日本では「爆買い」と云う言葉が生まれたともしています。

記事に拠れば、日本へ行く中国人旅行客の多くは、2015年度の場合、北京、上海、広東省からの客が多かったのが、2016年度の場合は、浙江省、江蘇省、天津、重慶、四川省、遼寧省等から日本へ向かう観光客が増えているとの事です。(注:北京、上海、広東省からの観光客は2015年度は全体の48.8%を占めたそうです)

また、もう一つの大きな変化は団体旅行が減り、年々個人旅行が増えているとの事です。2012年度の場合、個人旅行客は30%、2013年、2014年度は約40% 2015年度の場合は個人旅行者が全体の旅行客の44%だったとの事。ところが、2016年度の場合は、全体に占める個人旅行者の割合は54%に迄増えており、今後も増々団体旅行ではなく、個人旅客が増えるだろうとの事です。

個人旅行が増えるにつれて、中国人観光の目的にも変化が見られ、日本の伝統的な文化や風情を味わうだけでなく、最近は、買い物以外には日常的な日本の生活を体験する事を希望する人が増えているとの事です。和服を着て写真を撮る、花見をする、スキー、日本の民宿に泊まる等目的も多様化しており、若い人の中には日本のそば打ち、日本の美容を体験する事を希望する様な人も増えているとの事です。

一部日本でも報道された様に、中国からの旅行客が増えるに連れて、ガイドの資格の無い者が、旅行ガイドをする、予め示し合せた土産物店に案内して、買い物をさせて、多額のマージンを受け取る等の悪質な旅行会社も多いので、今後増々中国からの旅行客が増えると予想される中、旅行会社の質の向上も課題としています。

尚、2016年10月18日から、中国人の日本への渡航ビザはより緩和されるので、今後も日本へ旅行に行く中国人や日本へ留学する中国人は増々増えるだろうとの事です。

この新華網(電子版)に掲載された記事は、短いのですが、日本へ行く中国人旅行客の実態に付いて良く纏められた記事で、大変良く出来た記事と思います。東京発となっていますので、この記事は新華社の東京在住の記者が書いた記事の様です。

中国の場合は、日本等とは違い、新華網に掲載された記事も、他の新聞の電子版に転載されます。この記事も澎湃新聞、中国新聞網、人民網等多くのニュースサイトに転載されています。2016年9月26日付の中国新聞網(電子版)にも、「中国人旅行客の爆買いはもう終わった、より理性的になっている」と云う同じ様な内容の記事が掲載されました。

 

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