goo blog サービス終了のお知らせ 

あずきさんの和菓子のお散歩

東京にある和菓子屋さんを、みーんな訪ねてみようという無謀なことを考えました。日々これ一歩前進中。

29番目(港区-2)・絶品上生菓子の店「御菓子司 塩野」

2007年04月29日 | 港区の和菓子屋さん
 赤坂のTBS界隈へやってまいりました。


 山王下の交差点からもほど近くに、今日の店「御菓子司 塩野」があります。「エスプラナード通り」というナゾな名称の通りをちょっと入った場所にさりげなく建っている名店。


 昭和22年創業。当初は赤坂界隈の料亭向けに注文の菓子を作っていたとか。このシンプルな店内がいかにも和菓子の実力を予感させます。


 現在も店舗裏の工場で職人達が腕を振るって、いつも十種類の上生菓子が店頭に並んでます。


 このショーケースを前に目移りの地獄と天国をうろうろ。店の壁には秋篠宮妃殿下とお嬢さん方が裏の工場で和菓子作り体験をしたときの記念写真が飾ってありました。
 そして選んだのは、この和菓子達です。


 「花衣」は4月上旬まで発売されている上生菓子。ほころんだ花びらが幾重にもかさなっている様は春爛漫の麗しさです。芯は意外にも黄身餡が入って、優しい味わいに。


 「野辺の春」は芯に漉し餡のきんとん。ついついこういう季節のきんとんを選んでしまう。


 「花吹雪」。この繊細な顔つきときたら。薯蕷きんとん製のふわふわした食感が、なにはともあれ口を幸せにします。


 「桜もち」。いやぁ、「塩野」さんの桜もちがこんなに素敵だったとは、いままで食べずにいて、だいぶ人生をソンしました。これは驚くほど絶品です。ふわりと泡雪のような皮で奉書包みのようにつつんだ漉し餡。春のふっくら幸せな表情を桜もちで表現すると、まずこんな形になるわけなんですね。
 これまでの菓子はみな各320円。


 そして締めには「どらやき」1個200円也。さほど大きくない皮は軽めのカステラ風に焼かれています。なかの粒あんは粒がしっかりして、豆の歯ごたえが楽しめるタイプ。ふわふわの皮としっかり粒あんのコントラストが品のあるどらやきを演出しています。赤坂的な粋がすみずみまで染みこんだ、素敵な和菓子のお店でした。



「御菓子司 塩野」
東京都港区赤坂2-13-2
03-3582-1881
千代田線赤坂駅2番出口より徒歩1分
銀座線・丸の内線赤坂見附駅田町通り出口徒歩10分
銀座線・南北線溜池山王駅より徒歩5分

9:00~19:00(土曜・祝日17:00)
日曜休

いつもありがとうございます。人気blogランキングへポチッとな

24番目・(港区-1)六本木の「麻布青野総本舗」

2007年02月01日 | 港区の和菓子屋さん

最近の六本木は、新しい美術館がオープンしたりして、いよいよ忙しそうな雰囲気です。あいかわらずの東京タワーも瞬いて、なぜか微妙にバブルな思い出が漂う街。
そんな場所で、なんとまぁ1856年に創業して、そのまんま和菓子作りに励んでいる店が
この「麻布青野総本舗」さんです。

夜の六本木で老舗ののれんがたなびいてますね。ビルの2階に工場があって、
そこで和菓子を作っているのだとか。

けっこう夜遅くまでやっているので、助かります。
(平日は午後8時まで!)
こちらの和菓子は上生も、日持ちのするものも、
まずはビジュアルが相当いかしていると私は思ってます。
特に栗もののお菓子がいっぱいあって、
どれもこれもいいですよね。



「子持ち栗」。まさに栗。触ったら表面は固いのですが、
中はソフトな感触で、歯触りは栗の甘露煮ベースでさっくりと。
かわいらしい栗寄せです。



これは栗ではないけど、「子持ち栗」と並べて箱にいれたら、
最高のビジュアルでしょう。「沖の石」という名前です。
白砂糖のサクサクした皮に小豆が気持ちよいやわらかさで
からんでいて、おいしいですね。


「子持ち栗」&「沖の石」のセットでおもたせにしたら、
きっと喜んでもらえるんじゃないかなぁ。
東京土産にぐぐっとおすすめしたい気持ちが勝手にします。

さらに栗もの、いきますよ。


これは「まろん」。栗を中心に白餡がつつんであって、外の皮は西洋菓子風です。
カシューナッツがかかっているのがいい感じです。



こちらは「栗最中」。見た目もかわいいのだけど、中の刻み栗入り栗あんが
栗好きを悩殺です。別に宣伝するのが目的じゃないんだけど、
カワイイ感じがはまっちゃうんですよ。形が洗練されていて好きです。


もう一個、いっちゃいます。これはご覧の通りの「栗どらやき」。
もう多くを語らずとも___ですね。ここのどら焼きは皮がしっとり
厚くて、リッチな配合です。粒あんも口触り良く、一個で満腹する
ボリュームがあるのですよ。さすがに菓子食いである私も、
これは娘と分けて食べて、せいぜいでした。

ここまででも、相当素敵な栗菓子な店と思いきや、
上生菓子の実力はかなりのものですね。
ここから↓先は美しい生菓子(各273円)のオンパレードですよ


きれいー! 「寒牡丹」です。


大好きなきんとん製「福寿草」。


この繊細な仕事ぶりがたまりませんねぇ。「水仙花」。


でたっ。そっくりさん和菓子大賞にノミネートしたくなる逸品。
「枯露柿」。牛皮でこしあんを包んでいるんですよ。


最後は季節柄の「桜もち」(189円)。道明寺の粒がしっかり大きくて、
でもほんわりとまわるく、優しい造形が特徴です。

あー。おいしい上に目の保養までできちゃって。いと幸せ。
こういう店がないと私的に六本木の魅力は半減です。
ぜひ行ってみてね。

麻布青野総本舗
東京都港区六本木3-15-21
平日9:00~8:00
土曜9:30~6:00
日曜休

ブログランキングです。ポチッとひとつ、よろしくお願いします。