あずきさんの和菓子のお散歩

東京にある和菓子屋さんを、みーんな訪ねてみようという無謀なことを考えました。日々これ一歩前進中。

23番目(港区-3)・「御菓子司 新正堂」忠臣蔵なら切腹最中で

2006年12月16日 | 銀座、新橋の和菓子屋さん
 まずは新橋へ行きました。


 さすがオッサンの街だけあって、右にも左にもダークスーツのおじさま方が闊歩してます。案外、こういう雰囲気が好きなのは、私も立派なオバハンだからでしょうか。
 さて、この日、訪れた和菓子屋は1912年創業の「新正堂(しんしょうどう)」です。


 実はここ、年末になると、ついついおじさま方を惹きつける物語「忠臣蔵」にご縁があるんです。というのも新橋の赤レンガ通り沿いにある店舗が、あの浅野内匠頭が切腹した田村家屋敷跡にあったから(現在は田村家屋敷跡のすぐ斜め前に店が移転しました。ちょっと残念)。

↑この写真の真ん中のビルの向こう側あたりで、浅野内匠頭が切腹されました。合掌。

そして、この歴史を背負ってなのか?、生み出された和菓子が、白鉢巻き姿も潔い、名物「切腹最中」です。


 梅の形を模した最中の皮にあふれんばかりのあんこ。すでに御大は切腹しておりますが、恐れながら、そいつをさらに開腹すると、


 粒あんの中に白々とした求肥餅がぴょんと出現。生々しいまでの侍魂が詰まっていました。まさに大胆不敵な意匠の勝利でしょうか。これは新橋のサラリーマンの間で、お客様への不祥事のお詫びに携える定番菓子なのだそうな。お味の方は餡の歯切れがよく、餅と適度にからまって、おいしくいただけます。
 さらにはおじさんギャグ満載のお菓子もありますよ。「出世の階段」と「景気上昇最中」なんてどう? サラリーマンライフって、すごく楽しいのではと思わせるパワーが漲ってます。


 手前の「景気上昇最中」は餡が粘らず、私の好きなタイプです。「出世の石段」は東京で一番高い山「愛宕山」の愛宕神社へ続く86段の石段にちなんだお菓子。抹茶味の固めクッキーという雰囲気。中に白クリーム入りで、洋菓子度が高いです。あんこはちょっとね、という方におすすめかも。
 でもね、オッサンギャグには疲れを感じるという女子たちにいいなぁと思ったのは、

 こちらの生ドラです。

 手前からあずき、チーズ、抹茶。冷凍してアイスモナカにしてもOK。一杯飲んだあとの口直しによさそうだな、と思う私は、いよいよ飲んだくれのくせに甘党の始末に負えないオバサンです。

「御菓子司 新正堂」
東京都港区新橋4-27-2
JR&地下鉄新橋駅下車徒歩7分
03-3431-2512
日・祝休
9:00~20:00(土曜は17:00)
http://www.shinshodoh.co.jp/index.htm

22番目「根津のたい焼き」、うまっ!

2006年12月05日 | 鯛焼き、おやき専門の店
 わーい。行っちゃいました。東京の鯛焼き御三家に一軒を加えるなら、必ず入賞するであろう、「根津のたいやき」です。


 この店は以前は柳家を名乗っていて、あの御三家、日本橋の柳家で修行した職人さんが始めた店だとか。2000年10月より、現在の名前を名乗っているそうです。
 以前、ここで鯛焼きを食べたときは恐らく初代と思われるおじいちゃまが焼いておられましたが、今回は若い息子さん(?)が汗を流しつつ鯛焼きを量産中です。
(写真下の奥 白帽子にふわっとヘアの男性が焼いてます)



 そして鯛焼きが焼き上がったら、お母さんが魚の周囲をハサミでちょきちょき切って、余分な生地を取り去り、お嫁さんかなぁ、若い女性が手早く販売。この3人の息が揃っていることといったら。5、6人の行列はあっというまにさばけていきます。



 「根津のたいやき」の特徴は、ぴっちりと粒あんの詰まった薄目の皮がぱりぱりと音をたてること。当然、焼きたてが一番だけど、家でこんがりトースターしちゃっても悪くなかったですよ。元米国副大統領、元駐日大使のモンデール氏御用達だったそうで。この味のわかるアメリカ人、なかなか立派じゃないですか。



「根津のたいやき」
東京都文京区根津1-23-9
地下鉄千代田線根津駅下車徒歩5分
03-3823-6277
火曜・金曜休(時々不定休あり)
10:30~売り切れ次第
↓参考HP
http://www.yanesen.net/shop/shop/318/



たい焼き屋の前で喜ぶ自分。こんなやつですが。
人気blogランキングへぽちりとよろしくです