教科書選定委員になられる皆さん(=教育長、教育委員)も、国民の多くも、国が検定して合格にしたのだから、どれでも大差はないと思われているかもしれません。
しかし、実際に<ウィキペディア>の内容に照らして調べると、(中学歴史教科書に関しては)これまでご報告したとおりの、大差がある困った評価になっています。
したがって、《検定制度と検定内容》について、改めて考えなければならないと思いますが、私の守備範囲を超えているのでここで筆を置きます。
ご参考までに、「検定基準」を読んでみてください。
「義務教育諸学校教科用図書検定基準(平成29年8月10日文部科学省告示第105号)」
かなり抽象的・・・ということは、運用が〝裁量的”だということであり、その結果が、現在の〝検定合格状況”になっているということでしょう。
ということは、このシリーズの分析・評価によれば、文科省の検定の内容そのものが適切ではないということになります。
※このような「戦後に米国などが陰に陽に作り上げた状況」を「戦後レジーム」というのだと思います。「戦後レジームからの脱却」がいかに難しいかが分かります。
70年ほど経つうちに、もはや、日本民族の文明・文化・価値観の多くがかなり変質してしまい、また、米ソ冷戦後の30年ほどつづいた「米国の覇権による世界秩序」も崩れているのが現実的状況です。
ですから、その現実をしっかり認識して、日本国民・民族が心合わせて、自覚的に、令和時代の新たな日本(民族)の自画像(アイデンティティ)を創り出さなければ、日本人の〝心豊かで誇りある暮らし” は実現しないのではないかと思います。
座視すれば(=思い切った国策転換ができなければ)、日本国民の多くが、〝大資本(家)や、覇権主義国家に経済支配された、貧しい暮らし”、〝死なない程度に搾り取られる暮らし” におちいる可能性がとても高いと推測するのですが、あなたはどう思われますか?
<全リンク⇒1へ> <検定・採択708・709・710(最終回)711(補足:完)>
《著者:松永正紀 教育評論家 /h22年度 唐津市・玄海町:小中学校校長会長》
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