にっち・自然に囲まれて

多様な生きものといっしょに生きる雑貨店。

「ソロー 森の生活展」11月2日(水)から始まります!

2016-11-01 07:10:20 | イベント案内
土沢アートクラフトフェアも終わり、
町は、いつも通り静かになりました。

それにしても、アートクラフトフェアの片付けの早さには驚きましたよ。
歩行者天国が終わる、という、切羽詰まった理由もありますが、
さすがに手慣れたというか、おみごと!というほどの
片付けの早さでした。
出店者の皆さん、ほんとうにお疲れさまでした!

さて、静かな商店街の、こっぽら土澤の建物奥で、
ひっそり店を開いている、にっちでは、

2日(水)から、『ソロー 森の生活展』が始まります。




ヘンリー・デイヴィッド・ソロー(1817〜1862)、
アメリカのマサチューセッツ州コンコード出身の、

詩人・ナチュラリスト です。

当時は、まだ写真も少なく、当然ながら書物、雑誌の印刷もカラーの時代ではないし、
文字以外の記録がひじょうに少ないのですが、私はこの↓貴重な
N.C.ワイエスが描いたソローの絵が、いちばん好きです。




↑ 「釣りをするソロー」N.C.ワイエス  ' MEN of CONCORD ' 1936 より


ソローの主張、書物は、世界でも多くの人々に影響を与えたため、
老成した哲学者のようなイメージがあるのですが、

いえいえ、『ウォールデン 森の生活』を書いたころのソローは、
ほんとうに若々しいのです。

日本では、1911(明治44)年に翻訳されて以来、数多くの翻訳書が出ていますが、
今回は、自分自身も生涯を通じて、森の生活を暮らしの中心にしてきた、
今泉吉晴による、ソローの紹介です。

2004年、小学館から単行本として『ウォールデン 森の生活』(今泉吉晴訳)を出しましたが、
今年、2016年8月、新たに2冊の文庫本として出版されました。







単行本を出してから12年がたちますが、その間、さらにソローについて
わかってきたことが、多々ありました。
膨大な、ソローの日記も、その間に読むことができました。

その上で、ソロー自身の絵や、他のナチュラリストの絵や写真を加え、
動植物についてはとくに読者にわかりやすくなるよう配慮して、
再び、新たな翻訳本をつくる作業を続けたのです。
今年半年間は、この本にかかりきりでした。

ソローの本に書いてあることは、
私たちの身近な暮らしの中で、はっとさせられることばかり。

たった一度の、自分の人生です。
自分の心の声にしたがって、そこに向って生きましょう。
そういっているのだと思います。

下記は、コンコードの町にあるニレの木。




↑ 人間よりも長生きする樹木のそばに、家があるなんて、いいなあ。
 きっと梢の鳥たちも、日常生活の仲間だったのでしょうね。

「ソロー 森の生活展」は、11月14日(月)まで。





今泉吉晴のお話の会も予定しています。

ぜひ、お出かけください!