今日もアメリカ国内のニュースは「カトリーナ」の話題に終始した。ニューヨーク・ヤンキースと全米プロフットボール・リーグ（ＮＦＬ）はそれぞれ被災地に１００万ドルを寄付すると発表し、今週末にはＮＢＣが被災地域への義援金を募るテレソンを実施する模様だ。何があってもテキサスで５週間の長期休暇を過ごしてやろうと意固地になっていたカウボーイ大統領も、一部メディアからの厳しい批判に直面したあと、今日の夕方になってワシントンに戻ってきている。どっかの成金がよく使う「想定外」という言葉、悲しくも今のニューオーリンズの状態を表すのに最も適しているのかもしれない。ハリケーン後の２次被害や、武装した市民による略奪行為…。普段はラジオで複数のニュースを紹介する僕も、今日はハリケーン関連の最新情報などを伝える事しかできなかった。１５分足らずでどれだけの事を伝えれたかは分からないが、日本のリスナーの方にもぜひ聞いてほしいニュースだった。
ニューオーリンズのレイ・ネーギン市長は３１日、ハリケーン「カトリーナ」によるニューオーリンズ市内の死者数が数千名に達する可能性があると発表した。ニューオーリンズ市内では防波堤の決壊による水位上昇で、現在も救助作業が困難な状態となっているが、市側の推測どおり死者が数千名に達した場合、１９０６年に発生したサンフランシスコ大地震以来の犠牲者数となる。ニューオーリンズの約８０パーセントが洪水の中にあり、防波堤の決壊によって現在も水位が少しずつ上昇している。「相当数の死体が水中にある模様です」、そう語るネーギン市長は、数千名が死亡した可能性が極めて高い事を示唆した。市側の発表では、町の機能回復には数ヶ月かかる模様だ。現在もニューオーリンズ市には最大１０万人が残っている模様で（市長談）、市内のドーム型球場では約２万人が避難生活を送っているが、電力供給などがストップしたままとなっているため、この２万人の避難生活者はテキサス州ヒューストンにバスで移送される見込みだ。
ペンタゴンもアメリカ国内では史上最大規模の救出作戦を開始している。すでに南部湾岸地帯には４隻の海軍船と病院船が派遣され、海軍特殊部隊ＳＥＡＬＳがヘリコプターを使っての救出作戦を展開している。ハリケーンがニューオーリンズを直撃した翌日、町周辺に建設された防波堤の２つが決壊し、市側の予想をはるかに上回る大惨事を引き起こした。民家に取り残された市民の中には、屋上に上がって、プラカードを掲げながらヘリコプターによる救出作業を待つ者も少なくない。アメリカ国内最大の自然災害は１９００年９月に発生したハリケーンによるもので、テキサス州ガルベストン周辺では６０００～１２０００人の死者が出ている（１７８０年にもカリブ海諸国を大型ハリケーンが襲い、米独立戦争に参戦していた英・仏海軍兵士らを含む２２０００人が死亡したとの事）。１９０６年のサンフランシスコ大地震では、最大で６０００人の死者が出たと報じられている。
ハリケーンによる直接的な被害を受けなかったニューオーリンズ市民だが、新たな問題が浮上してきている。水質が南部特有の蒸し暑さで悪化を続け、水に埋もれた町で生活を続ける市民には水質汚染や食中毒、一酸化炭素中毒などの危険が存在する。ジャズやフットボールによって華やかなイメージ醸し出すニューオーリンズだが、市民の約３分の１は貧困ライン以下の生活を送っており、周辺の地域を含めると約７０万人がキャンピングカーで生活している。こういった市民への生活保障も問題として浮上してきている。ブッシュ大統領は５週間に及ぶクロフォードでの休暇を予定より早く切り上げ、３１日午後にワシントンに戻っている。大統領専用機から被災地域を視察したブッシュ大統領だが、今週末にも被災地を訪問する計画が浮上している。夕方にホワイトハウスで記者会見を行ったブッシュ大統領は、被災地の復興に数年はかかるとの見解を示している。
７月に１１５歳の誕生日を迎えたオランダのヘンドリケ・ファン・アンデルさんが３０日に死去した。１８９０年生まれのファン・アンデルさんは、４９歳で初めて結婚するものの、２０年後に旦那さんは癌でこの世を去っている。しかし、それから約４５年、彼女は活発に人生をエンジョイしてきた。８０年以上前にスタジアムで見たサッカーの試合に感動し、それからずっとアヤックス・アムステルダムを応援し続けてきたファン・アンデルさんの１１５回目の誕生日には、アヤックスやオランダ王室の関係者が祝福に訪れている。老人ホームを訪れたアヤックスの面々に対し、ファン・アンデルさんは「他の入居者がサッカーの事を知らなさすぎて、困ったもんだわ」と語り、周囲を爆笑の渦に包み込んだ。最高齢のフットボール愛好家だったヘンドリケお婆ちゃん、心よりご冥福をお祈りします。
ニューオーリンズのレイ・ネーギン市長は３１日、ハリケーン「カトリーナ」によるニューオーリンズ市内の死者数が数千名に達する可能性があると発表した。ニューオーリンズ市内では防波堤の決壊による水位上昇で、現在も救助作業が困難な状態となっているが、市側の推測どおり死者が数千名に達した場合、１９０６年に発生したサンフランシスコ大地震以来の犠牲者数となる。ニューオーリンズの約８０パーセントが洪水の中にあり、防波堤の決壊によって現在も水位が少しずつ上昇している。「相当数の死体が水中にある模様です」、そう語るネーギン市長は、数千名が死亡した可能性が極めて高い事を示唆した。市側の発表では、町の機能回復には数ヶ月かかる模様だ。現在もニューオーリンズ市には最大１０万人が残っている模様で（市長談）、市内のドーム型球場では約２万人が避難生活を送っているが、電力供給などがストップしたままとなっているため、この２万人の避難生活者はテキサス州ヒューストンにバスで移送される見込みだ。
ペンタゴンもアメリカ国内では史上最大規模の救出作戦を開始している。すでに南部湾岸地帯には４隻の海軍船と病院船が派遣され、海軍特殊部隊ＳＥＡＬＳがヘリコプターを使っての救出作戦を展開している。ハリケーンがニューオーリンズを直撃した翌日、町周辺に建設された防波堤の２つが決壊し、市側の予想をはるかに上回る大惨事を引き起こした。民家に取り残された市民の中には、屋上に上がって、プラカードを掲げながらヘリコプターによる救出作業を待つ者も少なくない。アメリカ国内最大の自然災害は１９００年９月に発生したハリケーンによるもので、テキサス州ガルベストン周辺では６０００～１２０００人の死者が出ている（１７８０年にもカリブ海諸国を大型ハリケーンが襲い、米独立戦争に参戦していた英・仏海軍兵士らを含む２２０００人が死亡したとの事）。１９０６年のサンフランシスコ大地震では、最大で６０００人の死者が出たと報じられている。
ハリケーンによる直接的な被害を受けなかったニューオーリンズ市民だが、新たな問題が浮上してきている。水質が南部特有の蒸し暑さで悪化を続け、水に埋もれた町で生活を続ける市民には水質汚染や食中毒、一酸化炭素中毒などの危険が存在する。ジャズやフットボールによって華やかなイメージ醸し出すニューオーリンズだが、市民の約３分の１は貧困ライン以下の生活を送っており、周辺の地域を含めると約７０万人がキャンピングカーで生活している。こういった市民への生活保障も問題として浮上してきている。ブッシュ大統領は５週間に及ぶクロフォードでの休暇を予定より早く切り上げ、３１日午後にワシントンに戻っている。大統領専用機から被災地域を視察したブッシュ大統領だが、今週末にも被災地を訪問する計画が浮上している。夕方にホワイトハウスで記者会見を行ったブッシュ大統領は、被災地の復興に数年はかかるとの見解を示している。
７月に１１５歳の誕生日を迎えたオランダのヘンドリケ・ファン・アンデルさんが３０日に死去した。１８９０年生まれのファン・アンデルさんは、４９歳で初めて結婚するものの、２０年後に旦那さんは癌でこの世を去っている。しかし、それから約４５年、彼女は活発に人生をエンジョイしてきた。８０年以上前にスタジアムで見たサッカーの試合に感動し、それからずっとアヤックス・アムステルダムを応援し続けてきたファン・アンデルさんの１１５回目の誕生日には、アヤックスやオランダ王室の関係者が祝福に訪れている。老人ホームを訪れたアヤックスの面々に対し、ファン・アンデルさんは「他の入居者がサッカーの事を知らなさすぎて、困ったもんだわ」と語り、周囲を爆笑の渦に包み込んだ。最高齢のフットボール愛好家だったヘンドリケお婆ちゃん、心よりご冥福をお祈りします。
