南房総館山・なぎさの自然詩

富士山とコチドリの卵


昨日の低気圧の通過に伴って風雨の激しかった南房総でしたが、そのお陰と言うのも変ですが今朝は空気がとても澄んでいて富士山が見えました。



海岸林にある小道の先には青い海。
ここ数日間は灰色の海だったので久しぶりです。


小道を抜けて海岸へ出ると、眩しいくらいの日差しの中、青い空と海が見えました。
対岸の三浦半島にある建物までもがはっきりと見えます。



砂丘ではハマボウフウの花が咲き始めていました。



ズームアップしてみると小さな蕾がたくさん。もうすぐ咲きそうです。


そして砂丘の植生の隅にコチドリの卵を見つけました。
通常コチドリは卵を4個産むのですが、この巣には3個しかありません。もう1個はヘビや他の生き物に食べられてしまったのか、昨日の嵐で吹き飛んでしまったのかもしれません。
しかも卵の周りには親鳥の姿もありません。



コチドリの姿を探しつつ、貝殻探しもして綺麗なオレンジ色のハルシャガイを見つけました。
その間にコチドリの鳴き声がし、どこからか飛んできて波打ち際近くの砂浜に降り立ちました。
これで一先ずはコチドリが卵を放棄したわけではない事が分かり、ほっとしました。


砂丘から海岸林へと変わる辺りではトベラの花の甘い香りが漂います。



こうして嵐が去った穏やかな海岸では、昨日の雨で増水した川が流れ、地形もすっかり変わってしまいました。川の水に砂が削られ川の両脇が崖のようになっている場所もあります。
これほど変化の激しい場所なのに、そこに定着する植物や動物が暮らしています。
昨日の嵐を雨風凌げる家の中で過ごしていた自分には、あの小さな体のコチドリが無事に過ごせることがとても不思議で、野生動物の底知れぬパワーにただ驚くばかりです。










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