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南房総館山・なぎさの自然詩

南房総館山の自然や海での出来事を紹介しています。

ブログを引っ越しました

2025-07-10 13:18:57 | お知らせ
gooブログの閉鎖にともないブログを引っ越しました。
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南房総館山・なぎさの自然詩|note

南房総館山・なぎさの自然詩|note

南房総館山の海辺の風景や生き物を紹介しています。ビーチコーミングでの貝殻や、バードウォッチングでの鳥、四季折々の海浜植物、磯や砂浜に暮らす小さな生き物達など。黒...

note(ノート)

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南房総館山・なぎさの自然詩

南房総館山・なぎさの自然詩

南房総館山の海辺の風景や生き物を紹介しています。ビーチコーミングでの貝殻や、バードウォッチングでの鳥、四季折々の海浜植物、磯や砂浜に暮らす小さな生き物たちなど。...

南房総館山・なぎさの自然詩

どうぞよろしくお願い致します。

根本海岸のシロチドリ観察

2025-06-19 21:36:01 | シロチドリ

今年も南房総の海岸で繁殖を始めたシロチドリ。
繁殖の様子を記録している海岸での今年初めてのヒナです。(2025年6月14日)


ここまで成長するには親鳥の大変な苦労があっての事です。
営巣中の役割分担は明確で、危険度の高い場面では必ずオスが最前線に出て来ます。
また、抱卵中に外敵が現れた時には偽傷行為と言う、弱った振りをして卵から遠くへ離れていき、自分を囮にして外敵を引き寄せる行動を取ります。


この偽傷行為はオスとメス共通の行動です。
砂浜に翼を叩きつける姿は痛々しく、その小さな体にどれ程の負担がかかっているかと心配になるくらい激しいです。


暑い日中には砂地の温度が高くなるので卵に日陰を作ります。
灼熱の暑さの中を口を大きく開けて、その小さな体で耐えているのです。
海岸に強風が吹き荒れる時も、豪雨の時もその場所を離れることなく卵を守り続けます。
オスとメスが交代で抱卵しますが、
約3週間で卵が孵化すると、メスは片時もヒナの側を離れず、常に周りを警戒して全力で守る行動をします。
全身全霊でヒナに尽くすシロチドリは、もしかしたら人よりも高い知性を持つ生き物かもしれないと思えてくるのです。
そして今年もまたシロチドリ達の暮らす海岸で、大型重機を使った海水浴場開設の為の海岸整備が始まります。
どうして一つの命の成長を見守る事が出来ないのかと思います。
人間の方が野生動物に合わせて行動を変えることは可能だと思うのです。
大型重機を使った海岸整備ですが、約2週間かけて行っている日程を例えば3日程度の短い期間に行うとか。
海岸の波打ち際ぎりぎりまで整地せず、駐車場までのエリアにするとか。
絶滅危惧種の生息地が海水浴場となることを、自治体である南房総市がなぜ認めているのでしょうか。
海水浴場が開設される前にシロチドリ等多くの海岸で暮らす生き物がどのような状況にあるかを知って欲しいのです。
親鳥が大切に守り育てている命を、ヒナが飛び立ち巣立つまで、どうか最後まで静か見守る事が出来るよう願っています。

身近な生物の観察 ハマボウフウ

2025-06-15 15:08:08 | 植物

海岸特有の植物の総称を海浜植物と言いますが、ハマボウフウはその中の一種です。
セリ科ハマボウフウ属で白い小さな花がいくつも集合して一つの花を形成しています。
低い草丈は強い海風が吹く海岸に適応した形状で、希に風の弱い場所では草丈はやや高くなっています。

花期は春から夏までと長く、花が終わると種子が出来始め、白い花が緑色の丸い種子へと変化します。


更に種子が熟し始めると緑色から赤色へ変わります。


徐々に赤みを増していく種子は真っ赤になり、緑色の砂丘には点々と種子の赤色が目立っています。
海岸の砂丘は多くの海浜植物から作られています。

その一つはハマゴウ。


テリハノイバラなどたくさんの海浜植物の根や茎が海岸の砂を留め長い時間をかけて砂丘を作り出すのです。


潮間帯から続く緩やかな砂丘を覆う海浜植物の緑色の絨毯が見渡す限り広がり、心安らかになる風景です。
そんな海岸で先日(2025年6月12日)、シャベルを持っている3人の方を見かけて、話を伺う機会がありました。
東京都の成蹊小学校の職員の方で、小学生の生物観察のためにハマボウフウの根を掘るとの事でした。


その成蹊小学校の生物観察後(2025年6月14日)にどうなっているかと思い海岸へ行くと、砂丘には広範囲に大きな穴が幾つも掘られていました。
海浜植物で覆われていたその場所は大きな穴が掘られ、そこにあった貴重な植物は無くなり目を覆いたくなるほど酷い風景です。
たくさんの人が砂丘を歩いた為、海浜植物は何度も何度も踏み締められ弱々しく見えます。


ケカモノハシは根っこごと掘り返されて、そのまま放置されています。


ハマグルマは掘り返された砂丘の穴の隅で力無く顔を出しています。


ハマボウフウの種子は砂に埋もれて、苦しそうに見えました。
教育や研究と言った活動の為に、海岸を形成する砂丘を破壊し、植物の命を奪い、育成地の減少を招く行為が世の中では受け入れられています。
長い年月をかけて作られた自然の中で、特に条件の厳しい海岸で根付いた海浜植物を、生物観察のたった一日のために壊してしまうのは、自然の回復力も追いつかないのではないかと懸念しています。
砂丘一面に広がる緑色の絨毯はあちこち穴が開き、植物達が苦しそうに見えて悲しい気持ちになりました。

ハマボウフウは千葉県レッドリストのカテゴリーDの一般保護生物に指定されています。
以下、千葉県ホームページより引用
個体数が少ない,生息・生育環境が限られている,生息・生育地の多くで環境改変の可能性がある,などの状況にある生物.放置すれば個体数の減少は避けられず,自然環境の構成要素としての役割が著しく衰退する可能性があり,将来カテゴリーCに移行することが予測されるもの.このカテゴリーに該当する種の個体数を減少させる影響は可能な限り生じないよう注意する.
引用終わり

保護されるべき植物を自分達だけであれば環境に負荷をかけないと言う考えで、それぞれ全国の小学校が別々の海岸で、このような生物観察をしていたらハマボウフウを始め、多くの海浜植物が失われてしまう可能性があります。
何よりもたくさんの海浜植物に覆われた砂丘にシャベルを突き刺す行為、植物達を傷付ける事を子供達がどう感じるのか気掛かりです。











ビーチコーミングを通して思うこと

2025-05-31 20:16:02 | ビーチコーミングを通じて思うこと
生まれた時から館山湾に面した海岸近くに暮らしています。
子供の頃は夏になるとよく浮輪を手にして海岸へ行き、真っ黒に日焼けしていました。
その頃は海岸へ行くと砂浜に打ち上げられているアメフラシを見たり、潮の引いた遠浅の海を沖に向かって行けるところまで歩いたりして遊んでいました。
成長するにつれて海岸へ行くことから離れてしまいましたが、海をいつも身近に感じながら暮らしていました。
2017年に今住んでいる所に引っ越してから、自宅近くの海岸でビーチコーミングをするようになりました。



貝殻等の漂着物2025/5/22

最初はタカラガイなど貝殻を拾っていましたが、ある時タコの入った薄くて白い貝殻のような物を見つけました。
それがアオイガイだと知り、こんなに美しい貝殻があるんだと凄く感動しました。
今まで気づかなかった新しい世界に気付くきっかけになった出来事でした。


欠けたアオイガイとタコブネ2025/5/26

そこから本格的なビーチコーミングが始まりました。
貝殻を探しながら、ゆっくりと砂浜を歩くと様々な生き物がいることに気づきます。
今頃の季節になるとウミソーメンと呼ばれるアメフラシの卵塊、砂茶碗と呼ばれるツメタガイの卵塊が波打ち際へと打ち上げられています。
生き物の卵に別名が付いているのは、それだけ人にとって身近なものなのだったと実感します。
満潮時の波が上げた線を辿るとたくさんの生き物との出会いがあります。
そこを歩く時、自分の前や後ろをカラスやハクセキレイが一緒に歩いています。
それを見てからは海岸にいる鳥に興味が出て来て、その中で春になるとコチドリが繁殖のために海岸へやって来る事に気がつきました。
その可愛らしい姿を見る内にバードウォッチングが海岸でのビーチコーミングと共に加わりました。


砂浜に座るコチドリ2025/5/26

そしてチドリ類の観察をしている内に愛着が湧き、毎年産まれるヒナ達の成長を見守る事がライフワークになりつつあります。
チドリ類は海岸の砂浜の上に直に卵を産み、ヒナが孵化するまでの約3週間抱卵を続けます。
孵化後は親鳥が給餌すること無くヒナ自ら餌を探し、海岸を動き回るのです。
チドリ類の餌となるものは、海藻などの有機物を食べる海浜性の生き物、海浜植物に集まる陸上性の生き物、磯に生息する生き物等です。
別の海岸ではシロチドリと言う、今では生息数が減り絶滅危惧種となってしまったチドリも砂浜で営巣しています。
シロチドリとコチドリの南房総での繁殖期は3月~9月ととても長いのです。
期間が長いのには様々な理由があり、一つは卵やヒナの捕食率が非常に高いことがあると思われます。
他の鳥類は一度の産卵でヒナの巣立ちまでが可能なのです。
しかしチドリ類は樹上の巣と違い隠れる場所が限られる為に、カラス、ヘビといった捕食者から見つかり易いのです。
卵の消失や全てのヒナが捕食されれば、チドリ類の親鳥は再び繁殖行動を始めて、恐らく繁殖期間中に2~3回産卵しているようなのです。
そして一番問題なのが繁殖する場所で海岸整備が行われ砂地や植生を改変し、繁殖に適した場所をチドリ類から奪ってしまう事です。
海岸整備は昔から行われていますが、小さな生き物が暮らす場所と知ってからは何とか最小限の作業で済ませられないかと考えています。
海中から波打ち際、そして海浜植物が覆う砂丘までの海岸で暮らす生き物達のどれか一つでも欠ければ、自然のバランスが崩れてしまうと思うのです。
大きな海岸整備といえば、子供頃に見ていた海岸風景は大きな堤防や河口の護岸ですっかり変わってしまいました。
子供頃に海水浴していた海岸は、今や有名観光地となり多くの人が訪れるようになりました。
人による活動がどれ程の自然を破壊し続けていて、どれだけの生き物が失われているのかを考えたとき、人として自分が償える事があるならば何でもしてみようと思うようになりました。
南房総の砂浜で子育てするシロチドリと同じく砂浜に産卵するアカウミガメは絶滅危惧種となっていますが、保護とはほど遠い現状です。
絶滅寸前のシロチドリやアカウミガメ、その他たくさんの生き物が暮らす海岸を守りたいです。
目に見えない小さな生き物を含めた、たくさんの生き物達が幸せに暮らせる世界になりますように。


館山湾のコチドリ 2025年観察記録2

2025-05-13 19:13:57 | コチドリ

館山湾南側の海岸でのコチドリ観察の記録です。

2025年4月30日に発見したコチドリの巣は5月3日に卵が3個に増えていました。


そして5月11日には卵が消失。
この辺りでは野良猫やカラスとトビを見かけるので、それらの動物の何れかに卵を捕食されたと思われます。


同5月11日に別の海岸ではコチドリ巣を発見し、卵を4個確認しました。
なんとも美しい巣で、卵を中心として貝殻と海浜植物が配置されています。
親鳥の愛情が作り出した芸術作品の様に見えて、とても感動しました。


その巣の近くを歩くとコチドリがどんどんこちら側へ近づいてきます。
コチドリはこんな風に自分達の卵を守る為に、外敵の注意を引く行動をしていました。
親鳥が自分を犠牲にして卵やヒナを守るのが、コチドリの特徴と言えるかもしれません。


同じ浜で少しビーチコーミングをしましたが、ウニの打ち上げが多く、棘の残る新鮮なウニが多数見られて、前日の荒れた海が想像出来ました。
左からウニ殻、オミナエシダカラ、カモンダカラ、ツメタガイです。 


上げ潮でたくさんの貝殻が打ち上げられていて、その間をコチドリが採餌していました。
4月30日発見のコチドリの巣は残念ながら捕食され卵が消失してしまいました。
5月11日発見の巣はどうか無事に巣立ちが出来るように願っています。