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南房総館山・なぎさの自然詩

南房総館山の自然や海での出来事を紹介しています。

ホシマンジュウガニとテングニシ

2022-02-28 22:16:34 | 漂着物


昨日の強風から一変して穏やかな海岸では、様々な漂着物がありました。
シーグラスやウニ殻、タカラガイなどと一緒にテングニシも打ち上がっていました。テングニシは写真右側の白い大きな巻貝なのですが、初めて見る貝殻だったので自宅に帰ってから図鑑で調べて知りました。



そしてこちらも初めて見るカニで、ネットで見たことのある、あのスベスベマンジュウガニだと思いましたが、図鑑で調べたところホシマンジュウガニだと分かりました。



見たことの無いこの赤い石は幅約7cm高さ約6cm、手に取ってみるとずっしり重く感じました。
んとなく耳骨に似ている形だったので、普段は石を拾うとこは無いのですが持ち帰ることにしました。
図鑑で調べて見ましたが、結晶が安山岩に似て、質感はチャートっぽくもあり、何という石か特定するのは素人には難しいです。



更にクモガニの仲間やカメノテも漂着し、ほぼ一日中吹いていた昨日の強風は海中にまで影響していた様子です。
昨日の風は南西風で最大瞬間風速22m、最大風速14.7m。
南房総の春は強い南西風が吹くことが普通なのですが、今年はそれに加えて北風の強い日も多くて例年とは違う感じです。
こんな風に異常気象が年々増えて行くとしたら、海で暮らす生き物たちが少しずつ消えていくのではないか心配です。
この冬ユリカモメなどのカモメ類が少ないのも、異常気象の影響かもしれないと思っています。





ビーチコーミングとバードウォッチング

2022-02-24 21:21:28 | 海岸での出来事

今日の南房総の海。


暖かな陽射しの中で翼を広げていたウミウ。



羽づくろいしていたウミウたち。



青空に舞うノスリの姿。


磯にいたツグミ。


そしてイソヒヨドリ。


カワラヒワは何か種のようなものを咥えて歩いていました。


ビーチコーミングして見つけた貝殻は、シラタマガイ、サラサバイ、イトカケの仲間、タマガイの仲間、ヒオウギ。

海岸はビーチコーミングやバードウォッチング、ウォーキングも出来るので、私にとって体と心の健康を保つのに最適な環境が揃っている感じです。







干潮時の海岸

2022-02-22 21:30:30 | 海岸での出来事

この冬初めてのユリカモメ。
堤防の上でのんびり過ごす姿を見ていると時間の経つのを忘れてしまいそうです。



干潮時の海岸では波が引いた後の砂浜に空が映っています。


干上がった海岸では岩も姿を現していて、カサガイの仲間が岩の割れ目の日陰に所狭しと集まってきていました。


こちらも岩の窪みで潮が満ちてくるのをじっと待っている様子です。


灰色の岩肌に目立っている黄色いのはカラマツガイの卵のようです。



ズームしてみると小さな粒々が見え、これら一つ一つから産まれたら凄い数になりそうです。


同じ岩の上に張り付いた黒いものはシワノカワという海藻です。



イソヒヨドリのメスはちょっと強気な表情がとても可愛らしいです。



波打ち際ではコサギが餌を探して歩いていましたが、まるで踊っているようでとても優雅に見えました。


そして漁港内ではユリカモメとオオバンが浮かんでいましたが、つかず離れずの様子が仲良さそうに見えました。


ユリカモメの側でオオバンが餌探しのために頭を沈めていたので、かなり気心が知れた中のよう。
この冬を同じ場所で過ごしているうちに異種間でも行動を共にするようになったのかもしれません。
ユリカモメとオオバンに友情が生まれているのだとしたら、とても興味深い出来事だと思います。




怪我をしたアオサギとウの群れ

2022-02-19 21:40:12 | 海岸での出来事

いつものように佇んでいたアオサギです。
双眼鏡を覗いてた夫がアオサギの脚の真ん中の指がおかしいと教えてくれました。
よく見てみると左脚の指が上を向いていたので、どうやら怪我をしているようでした。どうしてこうなってしまったのか気になりますが、ちゃんと脚が元どおりの姿になって怪我が治ることを願っています。
怪我をしていても飛ぶことに支障は無さそうだったのでひとまず安心しました。


今日は大潮でしたが、干潮時を過ぎて上げ潮に変わった頃に海岸へ行きました。
すると海藻の打ち上がっていた場所にはアオイガイも漂着していました。


その他の貝殻はハボウキガイ、ウストンボ、タカラガイなどがありました。


貝殻を探して歩いていると突然、カワウの群れが海面へ降り立ち、更に波打ち際を歩く姿も見られました。
海面スレスレに飛んで移動したり、潜ったりしながら餌を探している様子をしばらく観察していました。


カワウの群れが姿を見せてからしばらく経ち、ゴーッという音が聞こえてきて飛行機かと思い空を見たけれど何も無く、現れたのはジェット船でした。
大きな音を立て水しぶきをあげていたので、カワウの群れが驚くのではないかと思いましたが、意外にもカワウは落ち着いていて全く逃げる様子はありませんでした。
そのうちカワウの群れは1羽飛び、続けて数羽飛び、全てのカワウが飛び去って行きました。多分餌とする魚があまり無かったようで早々に別の海岸へ移動していったようでした。
怪我をしたアオサギとジェット船の音にびくともしなかったカワウの群れに、野生動物の底知れぬ強さを感じた出来事でした。





テンロクケボリとイソヒヨドリ

2022-02-15 20:40:48 | 

大海原を眺めている小さな鳥がいました。



その鳥はイソヒヨドリでした。
この海岸にいるイソヒヨドリのオスは青い体色がとても鮮やかなのです。



岩場の上には白い糞のあとがたくさん見えるので、おそらくここがお気に入りの岩なのかもしれません。


イソヒヨドリのいる浜には赤い貝殻が多数ありました。
サラサバイやチグサガイ、ウズイチモンジに加えてスカシガイまでも赤色です。


そしてトコブシの殻色も赤く鮮やかなのです。


同じ場所にはテングサが大量に打ち上がっていたので、これらの紅藻類を餌とする貝は殻色が赤くなるのかもしれないと想像しました。



ヘリトリカニノテ。
一見すると花のように見えますが、こちらも紅藻類です。


更にテンロクケボリも鮮やかなピンク色です。
裏返した状態で波打ち際に打ち上がっていました。


表側には特徴的な赤い斑が見えます。
テンロクケボリはトゲトサカという赤色のサンゴに着生するそうなので、そのために貝殻の色がピンク色になるのだと思います。



そしてこちらはアメフラシの仲間のタツナミガイは、波打ち際でゆらゆらと揺れるように動いていました。
貝と名前がつくので、どこに貝があるのかと思ったら体の中にあり、その殻は波頭に似た形だということで立浪貝と呼ばれるそうです。
タツナミガイを眺めている内に雨が降り始めて来たので海岸を後にしました。
今日訪れた海岸には赤色の生き物が多く棲息しているようなので、海中は青い海と赤い生き物が造る美しい世界があるんだろうなと想像したら覗いてみたくなりました。