精神世界と心理学・読書の旅

精神世界と心理学を中心とした読書ノート

愛への帰還(マリアン・ウイリアムソン)

2010-04-09 12:48:03 | 精神世界全般
◆『愛への帰還―光への道「奇跡の学習コース」』(太陽出版1998年)

翻訳完成が待望される『奇跡の学習コース』(A Course In Miracles)に基づいて書かれ、『奇跡の学習コース』へのよき案内ともなっている。随所にこの本からの言葉を散りばめながら、その教えをいかに日常生活の応用するかが語られる。これを読んで私も『コース』をぜひ読みたいと思った。

『愛への帰還』を読んで感じるのは、クリシュナムルティやエックハルト・トール、最近読んだ本ではガンガジらが語ることと、その底に流れているものは同じだということである。違うところは、同じことを愛という側面から語っており、それゆれより実践的であるということである。

『奇跡の学習コース』は、伝統的なキリスト教の用語を用いているが、その使い方はきわめて非伝統的であるという。それは、『愛への帰還』を読んでもよく分かる。神、愛、聖霊、光といった言葉が頻繁に使われる。しかし、そこに流れるのは大乗仏教的な精神に通ずるものである。いや「大乗仏教的」という限定的な言葉づかいをすることにも抵抗がある。ひとつの真実が、キリスト教的な言葉によって、深い層から語りかけてくるような印象を受ける。

キリスト教的な言葉遣いながら、その精神は東洋的な真理と一致する。その真理が、愛、許し、受容などより実践的な文脈の中で語られ、深く心を揺さぶる。何度も繰り返し読んで、その言葉をかみしめつつ成長していきたいと思う。

ちなみに『奇跡の学習コース』は、1965年にニューヨークのコロンビア大学医学部の教授ヘレン・シャックマンが、チャネリングした内容を書き写したもので、1200頁からなる大著である。英語では既に150万部出版され、フランス語、スペイン語、中国語でも既に出版され、現在日本語への翻訳作業も進行中とのこと。そのメッセージはきわめて深遠で多くの人々の心を動かしているという。


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