武の道へのこころざし

大道塾の横須賀・湘南支部の責任者が、日々の活動に関する出来事や想いを綴っていきます。

最近の稽古の様子(4月から5月の辻堂幼年部)

2022年06月15日 | 幼少年部 稽古日誌
辻堂の幼年部クラスです。

一時期、幼年部の入会が途絶え、全員が少年部に昇格し、幼年部の活動を休止していた時期がありました。

しかしその後に、一般部稽古生のお子様の姉弟が入会し、幼年部のクラスが再開することができました。


それから徐々に人数が増えてきて、最近はそれなりの人数で、とても元気一杯な様子で、活動をしています。


「元気いっぱい」 と言えば聞こえがいいのですが、まるで子供向けの「プレイランド」のような状態に・・・


とはいっても子供たちの成長には目が見張るものがあり、しばらくするととてもまとまった稽古ができる様になっていきます。


上達した子達が幼年部から少年部へ上がっていくと、幼年部がまだまだ集中力が身に付いていない子たちの集まりになります。

そのハチャメチャさはかなりのものですが、そうした落ち着きのない子たち、泣き虫でわがままな子供たちを含めて、どのように一つのまとまったクラスに仕上げていくかが指導者の力の見せ所です。


今の幼年部も、最近少しずつ落ち着きを持ち始め、クラスの中での数名が近いうちに少年部へ上がることになりそうです。

そんな子たちも少年部へ上がる頃になると、後半の少年部の稽古が始まるまでの間、きちんと正座をして、そんな幼年部の子たちが稽古が終わるのをおとなしく待っていますが、そんなコントラストが辻堂の子供クラスの一つの特徴となっています。



幼年部の稽古の指導方針として、厳しい物言いをして、ガチガチに矯正するつもりはありません。

稽古を始める時に緊張している子にはその緊張を解いてやり、休憩時間に戯れる仲間ができない子には、仲間の輪の中で過ごせる雰囲気やムードを作ってやります。

聞き分けの無い子には、物事を聞き分ける事での必要性を説き、上手くできると褒めることで満足感を与えます。

多動な子には、ある程度のことは大目に見てやりながら、居心地の悪いムードを作らないように気を付けながら、少しずつ落ち着きを持たせられるように、稽古の緩急のバランスに配慮して、心の落ち着きを持たせていきます。

気持ちが頑(かたくな)な子には、その頑な姿勢をある程度認めながらも、いかに稽古の和の中に入っていけるのかを色々な方法で試行しながら、稽古を進めていきます。

決して全ての試みが完璧に行くわけではありませんが、ほとんどの子供たちは少しずつ落ち着きを身に付け、稽古に当たり前のように参加できるようになっていきます。



ここで大切なのは、親御さんの我慢と、その子を信じて認めてあげる包容力と、ほんの少しの厳しさ、そしてその、優しさと厳しさのバランスだと感じています。

親の力だけでは子供が上手く育つわけではなく、一つの習い事の、いち指導者の力だけでも当たり前に力不足です。

家庭や学校、習い事などの総合的な働きかけが大切な事は言うまでもありませんが、特に我々の道場では、特に幼年部や少年部のクラスでは、技能よりも心の成長を第一に考えて稽古指導を行っています。


そして、そもそもの武道教育というものが、子供の心を育てるのにはとても有用であるという認識のもと、一人一人の子供の心にどのように働きかける事ができるのかという事を日々追い求める中で稽古を継続しています。

競技としての、技能優先の稽古指導ではないため、上達には時間がかかりますが、心の安定、そして協調性や忍耐力など、確かな心の教育がどれだけ稽古で実践できるかが勝負どころだととらえています。


大道塾という団体は、数多くある武道団体の中でも、いろいろな意味で特殊な団体であることもあり、また横須賀湘南支部では大っぴらな宣伝活動をしていないこともあり、それほどたくさんの稽古生が出入りする(多くの稽古生が入会してくる)団体ではありません。

しかし日々、多くの稽古生が集まり、大人も子供も含めて皆さんとても長く稽古を継続してくれていますが、心を育てるには、そうした地道に長く継続ができる稽古環境というものが大切だと感じています。


周りの大人の方々から「いい子だね!」と言ってもらえる、日本の大切な宝となりえる子供たちの成長を願って!!





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