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厚木市議会議員「奈良なおし」の思うことをそのままに

建築士試験の実務経験が合格後でも可能に

2019-09-06 18:54:57 | 建築士会
<建築士試験の受験要件が変更されます>
2018年12月14日に公布された「建築士法の一部を改正する法律(平成30年法律第93号)」に基づき、「建築士法の一部を改正する法律の施行期日を定める政令」と「建築士法の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備に関する政令」が閣議決定いたしました。



このことで令和2年の建築士試験から、実務要件は、建築士試験の受験要件から登録要件となりますので「免許登録までに積んでいればよい」ことになり(ただし、実務経験のみで受験する人が二級・木造建築士免許を受ける場合は除かれます)、大学卒業後すぐに試験に合格し、その後、実務経験を経て免許登録することが可能になります。

1)大学の建築学科で指定科目を修め、卒業すれば直ちに一級建築士試験を受験できる
2)工業高校等で指定科目を修め、卒業すれば直ちに二級建築士試験が受験できる
3)二級建築士は直ちに一級建築士を受験できる
4)実務経験は免許の登録要件であるので、試験前後が通算して認められる(最終的には実務経験は必要)
5)ただし、大学、高校で建築学科を卒業せず建築士試験を受験するにあっては従来通り一定の実務経験が必要となります。



この法改正は2016年ぐらいだったと思いますが、神奈川県建築士会の総務企画委員会のヒヤリングに対し、当時、神奈川士会青年部の会長として提出した内容がほぼそのまま昨年法改正され、途中経過を知りませんでしたのでニュースを見て大変驚きました(もちろん、ほかにも提言された方がいらっしゃったとは思いますが)。

当時の状況として、
1)一級建築士試験の合格までには複数年の受験が必要(私も4年かかりました)
2)その中で合格者比率の多くが30代40代という状態である(合格した時には試験疲れで疲弊している)
3)社会的背景として建築学科を卒業しても建築士試験を受験しない人も(建築業界の人材不足の原因)。
4)受験資格に実務経験を求めているが、結果として無資格業務の温床になっている。

こうした背景から当初、実務経験撤廃の方向で提言予定だったのですが、いろんな過程で大先輩方から異論が噴出。そこまで実務経験を必要とするならば、試験は先に受験でき、実務経験は後回しでも登録できるようにしてはどうか?という流れで内容が固まったかと。

いずれにしても、時代の状況と需要をしっかり捉えて制度作りはしていかなければならないと思います。

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