blueglassの向こう側

厚木市議会議員「奈良なおし」の思うことをそのままに

厚木市長選と厚木市議選の同時実施に向けて

2020-03-27 23:32:33 | 政治
タウンニュース・厚木版、3月27日号で会派の活動報告をしております。
私の項目については、また掲載しますが、会派の共通政策として「厚木市長選と厚木市議選の同一実施に向けての取組み」も掲載しています。
この辺り執筆もしていますので、今回はそれについて書きたいと思います。


1)厚木の特殊構造
・厚木は4年に一度、2月に市長選、4月に統一地方選(県知事と県議)、7月に市議選が行われ、亥年はこれに参議院選挙が加わり、選挙が続きます。
・こうなった理由は、厚木市は2月1日に市制スタート。まず市長選を実施。当時の議会は合併した町村による合併議会となり、その後選挙を行ったことから約半年のずれが生じたことで現在に至っています。

2)どんな方法があるか?
・地方自治法や公職選挙法により、首長や議会議員など、公職者の任期を伸ばすことはできません。
・つまり2月に行われる市長選を先延ばしするなどの方法はとれず、後に行われる市議会議員選挙を前出すことで統一実施が可能になります。
・統一地方選に合わせれば…?というご意見もありますが、厚木市の場合、法律上、統一地方選に合わせたとしても、県議選等の2週後に行われる、いわゆる統一地方選第二幕にのみ合わせることになります(=メリットが少ない)。
・一方、市議会については「地方公共団体の議会の解散に関する特例法」で自主解散を定めています。
・厚木市と類似している例として埼玉県毛呂山町、杉戸町、香川県東かがわ市で実例があり、経費節減に成功しています。厚木市でも約3,000万円の執行費用削減が期待できます。

∴結論的に、7月に行われている市議選を2月の市長選に合わせるのが一番ベターな形になります。

3)具体的にどうなるか?
・公職選挙法上、市長は任期満了の30日以内に選挙を行わなければなりません。また、議会が自主解散した場合、解散日から40日以内に選挙を行わなければなりません。
・よって、実際に行うとすれば、この両者間の日程を狙って、議会が自主解散することになります。
・画像に具体的な日程を入れてシミュレーションを描いてます。

4)政治日程上問題はないか?
・年度末の選挙なので、予算などの面で問題がないかどうか?はポイントの一つですが、首長選が行われる際の予算編成は骨格予算(選挙時期等の関係から政策的な判断ができにくい等の事由により、 人件費等必要最小限度の経費を計上する予算)を成立させておき、事実上の選挙選スタート。選挙後に政策的経費を議論するのが一般です。
したがって12月議会でこの辺りをクリアさせる必要がありますが、この辺りは問題なく行うことが可能です。

5)そもそも自主解散はできるのか?
自主解散は在籍議員の3/4以上が出席し、そのうち4/5以上の賛同で議会の自主解散は成立します。
厚木市議会で言えば28人が出席した場合、23人の賛成が必要となるので、かなりハードルは高いものであり、議員の改革意識が問われることになると思います。

6)反対意見にはどんなものが?
一番多いのは「選挙で当選した以上、4年間、歳費を受け取る権利と、発言を行う権利がある」というものです。
これは決して間違っているものではありませんし、否定もしませんが、税の使い道に対して厳しい視線が注がれる中、執行費用が3000万円/回削減できる事は大事なことではないか?と私は考えています。

あくまで小さな取り組みですが、かれこれ10年以上行われている議論ですので、決着してほしいと思うばかりです。

令和2年第1回厚木市議会が終わりました

2020-03-19 17:25:57 | 政治
本日、令和2年第1回厚木市議会の採決が行われ、35の議案が可決、1の陳情が不採択となって閉会いたしました。
議案には令和2年度予算1496億円も含まれています。


※この写真は12月議会のものです。

今回のヤマ場ともいうべき「厚木市役所位置設定条例の一部を改正する条例(案)」について採決の結果、可決し、厚木市役所は中町第2-2地区(厚木バスセンターの東側の空き地)へ移転することとなります。
なお、市役所の位置変更は地方自治法第4条により出席議員の2/3以上の同意が必要で、採決結果は出席議員25(3名が退席)のうち、賛成18、反対が7で、必要同意数17を超えております。

予算の全てについて網羅できませんので、市の広報や、お手数ですが事務所にお越しいただければと思いますが、私の地域(睦合地域)関係や、注目している事業をご紹介します。
なお、〇印は昨年の選挙公約に関連するものです。

<睦合地区の学校関係>
・睦東中の外壁修繕
・林中はグラウンド前面改良(水はけ)
・緑ヶ丘小体育館のトイレ改修
・三田小の校舎トイレ改修、器具庫建替
・小中学校の特別教室への冷暖房整備(調査費)
・子育て日常生活支援事業(第2子以降だった制度を第1子へも拡大)
〇ギガスクール対応として全ての小中学校に校内LANやWifi整備

<都市基盤整備>
・厚木秦野道路用地取得事業の継続(国に代わって用地取得を進めています)
・厚木北地区の雨水貯留管(地下貯水施設)整備(雨量
〇上今泉岡津古久線(本厚木CC~林間)整備(測量)
〇マンション管理推進事業費(市内マンションの管理組合に対して
〇スマートハウス推進事業費補助金
〇及川の荻野川と小鮎川の合流点にある「ふれあい公園」の再整備(調査費)

<防災関係>
・消防団の各分団にボート配備、消防団員の装備の更新
〇市内オールハザードマップの整備
・圏央道厚木PAへのスマートIC整備

<その他>
〇地域包括ケア関連予算(高年齢者継続雇用、振り込め詐欺防止装置購入補助、高齢者の尊厳保持支援、がん検診等)
・RPA導入事業(職員のルーティンワークをコンピュータにより自動化)

[新型コロナ対策]国税は申請で一年間の納税猶予ができる

2020-03-13 16:03:57 | 政治
3月3日のfacebook上でこんなつぶやきをしました。


この「税の納税猶予」については、参議院(神奈川選出)中西健治先生が3月10日の参議院財政金融委員会で国税庁に提言。
これを受けて、国税庁が全国の税務署に1年を猶予できるよう通達を行いました。



申請して認められると、納税が1年間猶予されるほか、その間の延滞税はかかりません。
担保については記載はありますが、無い場合は無理に取らないという話になっていると伺ってます。
※通常でもおおむね100万以下で3ヶ月の猶予であれば無担保で運用されているはずです。


東日本大震災の自粛ムードは、震災に直接影響のなかった範囲では自由な経済活動ができるのですが、新型コロナウイルス(COVID19)は感染症であり、経済活動を含めすべての活動を自粛しなければならないものです。
その前提に立てば、これはただ事じゃないと、2月下旬から市内事業者さんに独自のリサーチとヒヤリングを続けてまして、飲食業を中心に需要が落ちたことで、9割以上の事業者さんが資金繰り対策に課題をお持ちの状態です。

今回の対象は国税ですので、納税猶予は所管の税務署(徴収担当)にご相談ください。

<納税猶予の対象となる例>
・本人や家族が感染し、医療費がかかり生活が苦しくなる
・経営企業で社員が感染し、消毒で商品とか器具が使い物にならなくなった
・税金を払うことで事業や生活の維持が難しくなる
・お客さんが激減して事業を廃止、休止した
・お客さんが激減して利益が激減した

なお、念のため、3月9日の厚木市議会・予算決算常任委員会において、市税等の納税猶予について触れています。
今後も、必要な場所に必要な政策を届けることができるよう、精いっぱい頑張っていきます。

令和2年度第1回厚木市議会(総務企画常任委員会)(2)

2020-03-10 21:20:32 | 政治
[令和2年第1回会議(2月議会)が行われています]
昨日のタイムラインで市役所位置設定条例の賛否について記載をいたしましたが、そのほか所属する総務企画常任委員会に付託された案件における、私としての賛否、並びにその理由については以下の通りです。

<議案第13号> 【賛成】
厚木市役所位置設定条例の一部を改正する条例について
3月9日の記事で賛成理由について述べてますので、割愛させていただきます。

<議案第14号> 【賛成】
厚木市常勤特別職職員の給与及び旅費に関する条例及び厚木市病院事業管理者の給与及び旅費に関する条例の一部を改正する条例について
…現在、ご本人たちの希望で行われている常勤特別職職員(市長、副市長、教育長)給与の引き下げ措置を継続することを了承するもので、所管外の病院事業管理者も含めると約1280万円/年の効果を見込んでます。

<議案第15号> 【賛成】
厚木市職員の給与に関する条例の一部を改正する条例について
…職員給与のうち、現在、引き下げられている地域手当の支給率を2021年3月31日まで引き下げるもの(本則16%→14%)。この条例制定により引き下げ規模は6億986万円/年を見込んでます。

<議案第16号> 【賛成】
厚木市の議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する条例の一部を改正する条例について
…4月1日から地方公務員法・地方自治法が改正され、これまで「非常勤職員」として働いていた方を「会計年度任用職員」制度へと改め、待遇が向上します(原則として同一労働・同一賃金)。
その中で、公務中に受けた災害補償は、地方公務員災害補償法、或いは、厚木市公務災害条例で主体を定めていたのですが、12か月以下の期間を定めて任用する会計年度任用職員は制度の間で宙ぶらりん(=補償制度がない)となっていたために条例改正を行うものです。

<議案第18号> 【賛成】
厚木市手数料条例の一部を改正する条例について
…①「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」の一部改正に伴い、厚木市で行っている建築物エネルギー消費性能向上認定の審査手数料の改定を行うものです。
…②「情報通信技術の活用による行政手続等に係る関係者の利便性の向上並びに行政運営の簡素化及び効率化を図るための行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律(=デジタル手続法)」「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(=マイナンバー法)」の改正に伴い、個人番号は通知カード以外の手段で行うことになったため、通知カードの再交付を定めた条文を削除し、条文番号の整理を行うものです。

<議案第24号> 【賛成】
…厚木市選挙公報の発行に関する条例の一部を改正する条例について
公職選挙法の改正に伴い、厚木市長選挙と厚木市議会議員選挙の際に発行する「選挙公報」の原稿をデータ入稿できるように条例改正するものです。個人的には、1年早くやってくれたら…という思いはありましたが(笑)。

<陳情第1号> 【不採択】
厚木市役所本館内地下通路外部喫煙所撤去を求める陳情
…4月1日から健康増進法と、県の受動喫煙防止条例が改正されて、これまで以上に受動喫煙対策を行う必要がある一方、喫煙の行為自体は麻薬とは異なり、一定の制約下での「吸う権利」はありますので、両者の相反する権利をどこで調整するか?を考えなくてはなりません。また、他の自治体の動向をみると、喫煙者の要望で設置された喫煙所が、吸わない方の陳情で撤去を求められるなど、イタチゴッコになっている実例もあり、陳情としてそぐわない面もあるかと思います。
そこで、この陳情の扱いは、厚木市役所本館地下に設置されている喫煙所が4月1日からの法、条例に抵触するものなのかどうか?を軸に検討し、特段、抵触状態ではありませんので、不採択といたしました。

※なお、写真は12月議会のものです。

令和2年度第1回厚木市議会(総務企画常任委員会)(1)

2020-03-09 20:02:28 | 政治
今日は厚木市議会・総務企画常任委員会に出席。
今議会で最大のヤマ場を迎えた「厚木市役所位置設定条例の一部を改正する条例(案)」について賛成し、委員会審査を通過いたしました。


このほか、所管事項に関する予算審議などを行っております。歳入予算に対してはコロナウイルスの影響について言及し、また、歳出面では消防団員の確保、デジタルレイバー(RPA導入)、オールハザードマップ整備などについて質問しております。
なお、以下は、市役所移転に関する私の賛成理由です。

1)まちづくりは戦略とスピード
そもそも議員になる、はるか昔、遡ること8年前から議論を行っているそうで、さすがに結論を出す時期を迎えています。
基本構想は「市役所の移転+図書館+科学館+国機関+県機関」の「合築」という手法を用いるもので、全国的には極めて珍しい手法になります。

ここには戦略があって、行政施設はよほど土地に余裕がなければ、空き地に移転が基本。
自治体間競争が盛んな中、土地に余裕ある街では厚木から合同庁舎を持ってこよう…的な水面下の話を、よく聞くところであって、さらなる空洞化に歯止めをかける意味でも合築は戦略として理に適っていると感じています。

2)水害リスクについて
水害リスクがあるのは現市庁舎も、予定地(2-2地区)も同じ話(地盤面の平均標高だと、半地下がある分、現市庁舎のほうが分が悪い。市役所西側駐車場中心(19.3m)と2-2地区用地中心(19.2m)の標高差は誤差の範囲でほとんど一緒)。
厚木北地区、南地区には数万人が居住されるいる中で、論ずるべき水害リスクは居住者の安心安全に対して行われるべきと思います。

※12月議会の賛成討論で、雨量150年確率値(=150年に一度の雨)では50cm程度の浸水が予測されているので、施設を高く建設するなど施設側で対応。それを超える豪雨(1000年確率値では3m)の場合、災害対策本部自体を、温水の「ぼうさいの丘」に移動するよう発言しており、すでにマニュアルの見直しが進んでいます。

3)「不便な土地」と「金を生む一等地」という批判について
この2つを並列で主張されると単純に矛盾があると考えています。建築士の肌感覚で申し上げれば、路線価と容積率のバランスが悪く(=家賃が高くなる)、もともと商売には向いてないように感じます。そうでなければ、私が中学生のころから空地となってしまっている論理的な理由が見当たりません。

4)モータリゼーションから公共交通機関へのシフト
市内におけるバス利用者は平成18年の調査で2344万人/年で、直近の調査では2568万人/年と公共交通機関へのシフトが進んでいます。これは以前ほど渋滞が起きなくなったとか、逆にそれでも渋滞するので公共交通機関へ回避しているとか、高齢者の運転免許返上とか、様々な要因はあると思いますが、確実に公共交通機関へのシフトは進んでおり、その意味で中心市街地に市役所はあるべきと思います。

5)現市庁舎の耐用年数について
鉄筋コンクリート造の法定耐用年数は47年で、現市庁舎は昭和46年竣工で築49年。
メンテナンスを行っているはずなので直ちに影響はないと思いますが、行政機関は合意形成に時間がかかる性質上、今日決めても完成は4~5年先はザラ。
そろそろ考える時期と思います。