blueglassの向こう側

厚木市議会議員「奈良なおし」の思うことをそのままに

~ミサイル防衛のメモ~

2017-04-24 11:52:42 | 政治

※画像は北海道新聞作成のものです。

1)日本が持ち合わせている迎撃システムは2つあって、まずイージス艦から発射するSM3と陸上から発射するPAC3がある。何が違うかというと、SM3は大気圏外で迎撃し、PAC3は大気圏内で迎撃する。飛んでくるミサイルの種別で使い分けできるし、また、SM3で迎撃できなかったものをPAC3で対応するという2段構えで対応してる。

2)湾岸戦争当時はPAC2というシステムで迎撃率は1割程度と低かったけど、SM3は9割、PAC3も9割以上まで向上している(それでも1割はスルーしてしまう事があるのだけれど)。

3)弾道ミサイルを大気圏外で迎撃した場合、迎撃されたミサイルの破片などは全て大気圏通過の際の熱で燃え、地表面にはほとんど影響がない。

4)大気圏内で迎撃した場合は、破片は残る。破片の大きさは大小あるけど、要は隕石みたいなものだから、木造家屋の場合、破片が建物を突き抜ける可能性は十分にあるし、家を直撃しなくても大きな破片の場合、落下の衝撃で風圧が発生し、ガラスが割れるようなケースは十分想定される。

5)核弾頭の迎撃により、空中で核爆発するの?という疑問はあるけども、核は通常のミサイルや爆弾のように信管や衝撃で起爆するのではなく、弾頭にある装置が核分裂や核融合を発生させるため、迎撃したことが原因で核融合を起こすことは考えにくい。ただし、放射性物質は拡散されるので、理論上は大気圏外で迎撃するのが理想。

6)弾頭にサリンが積まれている場合、そもそもサリンは熱に弱い化学物質であるため、迎撃が成功さえすれば高熱で無毒化する可能性が高い。もっとも根本的な部分で、サリン入り弾頭ってのは耐熱容器に入れて地上で破裂させて散布する必要があって、そんな技術を持ってるのかなあ?とも。

7)とにかく「飛ばさない」が一番。その前に世界の政治が協調して防ぐことが我々にとって一番の防衛。

余談)ミサイルの破片等で住宅や車などに影響があった場合、A国と日本が戦争状態に入らない限りは「飛来物・物体の落下」の扱いになるので火災保険、車両保険での対応が可能になると思います(保険約款をご参照ください)。