浅川町吉田富三顕彰会主催による「詩を書こうコンクール」において、2年生の田村圭介君の作品が中学生の部で最優秀賞に輝きました。小学生低学年の部、高学年の部、中学生の部、一般の部の4部門に、1556作品が寄せられた中での受賞です。心のこもった、とてもあたたかい詩を紹介します。
『母が髪を切った日』 楢葉中学校二年 田村圭介
四月十三日、楢葉中学校は桜が満開だった。
母は髪を切った。
母は困った顔をして、右の人差し指を右耳にかけるようにしてから、
右手の二本指の指先を前に出した。
「補聴器が丸見えだ」と言っているのだ。
だから僕は母に言った。
「そんな事を気にしてたら、人生やってらんねぇべ」って。
そしたら母は、両手の親指と人差し指をトントンと合わせた。
「圭介の言うとおりだ」と言っているのだ。
そして、母は笑った。
その翌日、僕は胸を張って登校した。
桜の花も、ウフフッと笑ったように見えた。
おめでとうございました。
写真 : 校地内の花たち(10月29日)
『母が髪を切った日』 楢葉中学校二年 田村圭介
四月十三日、楢葉中学校は桜が満開だった。
母は髪を切った。
母は困った顔をして、右の人差し指を右耳にかけるようにしてから、
右手の二本指の指先を前に出した。
「補聴器が丸見えだ」と言っているのだ。
だから僕は母に言った。
「そんな事を気にしてたら、人生やってらんねぇべ」って。
そしたら母は、両手の親指と人差し指をトントンと合わせた。
「圭介の言うとおりだ」と言っているのだ。
そして、母は笑った。
その翌日、僕は胸を張って登校した。
桜の花も、ウフフッと笑ったように見えた。
おめでとうございました。
写真 : 校地内の花たち(10月29日)