goo blog サービス終了のお知らせ 

ようこそ!奈良大学国文学科へ!!

奈良大学文学部国文学科の日々の出来事を綴っています。
特色ある授業の様子や、学生や教員の活動ををご覧ください。

天平グレート・ジャーニー

2012-09-28 14:05:15 | 研究活動
上野誠先生が、長編歴史小説『天平グレート・ジャーニー 遣唐使・平群広成の数奇な冒険』(講談社)を刊行されました。

上代研究の確かな知識とエンターテイメント性が見事に融合した作品です。

読んで損なし!



【内容】(同書カバーより)
天平5(733)年の遣唐使は数ある遣唐使のなかでも数奇な運命をたどったことで知られます。行きは東シナ海で嵐に遭い、なんとか4隻すべてが蘇州に到着できたものの、全員が長安入りすることはかないませんでした。それでも玄宗皇帝には拝謁でき、多くの人士を唐から招聘することにも成功、留学していた学生や僧も帰国の途につきました。
しかし……。
4隻の船のうち第1船だけが種子島に漂着、第2船は広州まで流し戻されて帰国は延期、第4船に至ってはその消息は杳として知れません。そして第3船。この船は、南方は崑崙にまで流され、115人いた乗員は現地人の襲撃や風土病でほとんどが死亡、生き残ったのは4人だけだったと史書には記されています。そのひとりが本書の主人公、判官の平群広成なのです。
広成たちはたいへんな苦労の末に長安に戻り、さらに北方は渤海国を経て帰国します。そのとき広成はなぜか天下の名香「全浅香」を携えていたといいますが、それはなぜか?
若き遣唐使の目に世界はどう映じたのか? ふたたび日本の土を踏むまでに何があったのか?
阿倍仲麻呂、吉備真備、山上憶良、玄宗皇帝らオールスターキャストの学芸エンターテインメント。

発行年月日:2012/09/20
ISBN:978-4-06-217864-8
定価(税込):2,625円


空想書店 9月の店主は上野誠先生です

2012-09-25 11:03:51 | 研究活動
読売新聞「空想書店」は、各界の著名人が店主となっておススメの本を紹介する企画です。

今月の店主は国文学科・上野誠先生です。

奈良にまつわる名著を軽妙な語り口で紹介されています。

奈良を知るにはまずここから。


YOMIURI ONLINE
コラム:空想書店
http://www.yomiuri.co.jp/book/column/kuso/20120914-OYT8T01057.htm

竹久夢二著作展 ― 本で見る大正ロマン・夢・郷愁の世界―

2012-04-09 16:26:11 | 研究活動
奈良大学図書館では「竹久夢二著作展 ― 本で見る大正ロマン・夢・郷愁の世界―」と題した展観が実施されています。

竹久夢二(1884-1934)は愁いを湛えた美人を独特の筆致で描いた叙情画家、あるいは「宵待草」の作詞者として有名ですが、彼はブックデザインにも優れた才能を発揮しました。

本学図書館は平成17年に福持通氏(元・都ホテル社長)より、竹久夢二著作を中心とした54点の資料の寄贈を受け、それ以来夢二に関するコレクションを増やしてきました。
今回は新規蒐集品12点を含め、竹久夢二の著作と関連資料を多数展示しています。

大正ロマン薫る世界とともに、日本の装丁芸術の粋をご覧いただけます。


なお今回の展示では、国文学科・藤本寿彦教授の手になる解説も配布されています。



会場:奈良大学図書館・展示室
会期:平成24年4月2日(月) ~ 6月15日(金)

※入場無料。学外の方もごらんいただけます。

高の原カルチャーサロン 奈良大学国文学講座

2011-07-28 18:37:13 | 研究活動
国文学科の公開講座「日本近代文学における家族」が開催されます。

どなたでもご来場いただけますので、ぜひお越しください(要申込)。

なお各回のテーマと申し込み方法は以下の通りです。



○10月 1日(土)
 女流作家と家庭
         光石 亜由美 准教授

○10月 8日(土)
  <昭和>の家族 -向田邦子を中心に-
                木田 隆文 講師

○10月15日(土)
  詩に描かれた親と子
         藤本 寿彦 教授



【会場】
 奈良市北部会館市民文化ホール
 〒631-0805 奈良市右京一丁目1番4号

【申込方法】
 往復ハガキに以下の項目をお書きの上、奈良市北部会館市民文化ホ-ルへ郵送してください。
 
 ①講座名「高の原カルチャーサロン 奈良大学国文学講座」
 ②住所
 ③氏名(ふりがな)
 ④年齢
 ⑤電話番号

※はがき1枚につき1人限り。1枚で全3回分の受付です。
※申込期間 :平成23年8月1日(月)~9月17日(土)【必着】
 (定員に満たない場合は引き続き受付ます)


国文科へ行こう!

2011-05-19 15:36:12 | 研究活動
国文学科へ進学を考えている方、そして、いまひとつ乗り気でないあなた。
そんなみなさんにおススメの本が出版されました。

その名も

『国文科へ行こう!―読む体験入学―』

です。

編者は、我らが奈良大学国文学科の上野先生。


以下は上野先生からのメッセージです。

この本の企画の話が、わが奈良大学文学部国文学科の上野研究室にもたらされた時、私は「はっ」として「ぎょっ」として、そのあと苦笑した。
「はっ」としたのは、近年人気減少の諸大学の国文科、国文学科に対して応援してやろうという奇特な出版社があったことに「はっ」としたのである。
次に「ぎょっ」としたのは、その編者に上野誠がなるということを聞いたからである。なんで、俺が…。上野は国文学界の異端児なのに。まぁ、いいか。異端児なりにがんばれば、とそこで思いなおした。
そう思うと、この本の企画のドンキホーテぶりに笑ってしまったのである(明治書院の人、ごめんなさい)。
なんといっても、帯のキャッチがいい。「斜陽学科、反撃開始」というのだから。
簡単にいうと、読む国文科、国文学科の体験入学だ。授業の口調を生かした文体で書かれている。
国文学の今を知りたい人には、お勧め!!!



ぜひ一度手にとって見てください。


『国文科へ行こう!―読む体験入学―』

【編著】上野誠 【著】神野藤昭夫・半沢幹一・山眞紀子
【発行】明治書院

ISBN978-4-625-68607-8
定価 1,260円(本体1,200円)
判型 四六判 256頁
発売年月日 2011年4月27



永井先生・源氏物語の注釈書発見!

2010-10-05 17:45:40 | 研究活動
永井一彰先生が、源氏物語の注釈書として知られる「覚勝院抄(かくしょういんしょう)」の写本を発見されました。

「覚勝院抄」は室町時代末頃に成立した本で、源氏物語の全文を引用し、その行間に注釈を加えたものです。
今回の写本は、「覚勝院抄」の数十種ある写本の原本ともいわれる穂久邇文庫所蔵の本と酷似しており、「覚勝院抄」を見直す大きなきっかけを与えるものと期待されます。

ちなみに今回見出された写本は、京都市内の古書店が所蔵する版木の台帳に使われた紙の裏側(紙背)から見つかりました。

本屋が明治時代に台帳を作成する際に、古い本を価値あるものと知らずにリサイクルしてしまったようです。

こんなところにも国文学研究の面白さが詰まっています。


※今回の発見に関しては、「朝日新聞」「奈良新聞」「京都新聞」など多くの新聞に報じられました。

画像は9月28日に行われた記者会見の模様です。
資料を片手に説明する永井先生(左)と滝川先生(右)

第15回奈良大学国語教育研究会

2010-08-09 12:46:04 | 研究活動
2010年8月7日(土)13時より、「第15回国語教育研究会」が開かれました。

国語教育研究会とは、奈良大学の卒業生を中心に毎年開かれている会です。

記念講演
「韓国における日本文化受容」
奈良大学文学部国文学科 光石亜由美

教育実践
中学校の現場から
「特別支援教育に携わって」
大東市立諸福中学校 木原 弘 先生

 高校の現場から
「不登校生徒に出会って」
日生学園第三高等学校 橋本直子 先生

研究会のち、懇親会も開かれました。

元気なOB,OGのみなさんに、負けてられませんよ。学生さん!!

(文責・光)

「消された書物―日本近代出版史の一側面」

2010-06-25 12:04:52 | 研究活動
ただいま奈良大学博物館では「消された書物―日本近代出版史の一側面」と題した展観を開催しています。

本展示では、明治期から現代までの出版にまつわる様々な出来事を、その出来事の主人公である実際の書物を見ながら概観していただけます。

<消された>というキーワードは、さまざまな要因で通常の出版・頒布がなされなかった書物のことを意味しています。たとえば、安寧秩序妨害・風俗壊乱を理由とした発売禁止、自主回収、出版裁判による差し止め、圧力団体による妨害、さらに、地下本や会員配布など、わけあって流通しなかった本や、歴史の流れのなかで読み捨てられ、忘れられていった本たちです。こうした書物は、私たちに、出版文化とは何か、表現の自由とは何かを考えさせてくれます。
ぜひ本たちが発する声に耳を傾けてください。



開催期間 2010年6月14日(月)~8月31日(火)

開館時間 平日9:00~16:30 土曜日 9:00~12:00

休館日  日曜・祝日 8月の土曜・13日(金)~18日(水)
     (但し、7月18日(日)・19日(月)、8月1日(日)・29日(日)は9:00~16:30迄開館します。

入場無料