浦島ななこ

先月の初め、にんじんハウス近くの唯一の空き地にショベルカーが入った。

この前を散歩で通ると、神経ピリピリの七色は足早になって急いで逃げようとする。





　「　・・・・どうか　たすけて　くだしゃい　」


空き地の中心で助けを叫ぶ。　



その空き地が、あっという間に



宅地になった。　




　「　うらしま　ななたろう　でしゅ　」



七色にとって恐怖のショベルカーと、棒を持った誘導員のおじさんはもういない。



それにしても、この土地の販売価格の安さに、怒りさえ感じた。

にんじんハウスの土地の半額以下ってのは、どういうことよ。オイ。　



にんじんハウス地帯の、土地の下落の現実を否応なしに知ることになったのだった。・・・・・・チーン　




　「　ガチョーン　」・・・・・・　谷啓さん、どうか安らかに。（合掌）




帰り道、車体に七色のお尻に似た絵が描いてある車を発見！

肖像権侵害か！？　





　「　もしもし。　ななタンの　おしりに　きょかを　とってくだしゃい。　」




何の車だろう？？　と興味津津で寄ってみると・・・・・　


　移動シャンプーの車。




「　・・・・どうか　たすけて　くだしゃい　」　



車の中心で助けを叫ぶワンコの、声なき声が聞こえた。


中の様子は暗くて見えなかったが、シャワーの音が聞こえてきた。

こういう商売もあるんだね～。　





　「　うらしま　ななこ　でしゅ　」・・・・・　わかったから。




ペット市場が２兆円とも言われている今、ペット産業のすそ野の広さを知った月曜日。　　






ちょっと見ない間に、新しい家が建ったり、お店ができたり、そこにあったはずのお店がなくなっていたり。浦島太郎の気分になることがよくある。特に隊長のお気に入りのお店はなくなる確率およそ７０％　（　隊長調べ　）　今日もなくなったお店の前を通り、深いため息をついた隊長だった。
浦島ななこに　ワンパンチ　


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