2020年7月21日~8月20日作品結果(獅子吼2020年11月号)

2020年11月30日 | 俳句
◆掲載四句

永遠のその先までか蟻の道
【元句】永遠のその先までも蟻の道
 ※季語は蟻(夏)


夏雲も夏雲らしくしやんとせい
【元句】夏雲は夏雲らしくしやんとせい
 ※季語は夏雲(夏)


中天に三日月白し草雲雀
【元句】中天に白き三日月草ひばり
 ※季語は草雲雀(初秋)
 体長10ミリ弱の小さなコオロギ科の虫。淡い灰褐色で触覚が長い。
 八月中頃からフィリリリリと細い美しい声で鳴き出す。
 別名で「朝鈴」「金雲雀」

【この句の宗匠抄評】
 この作者の句に見られる空間構成のあり方は独特で、
特に縦軸の方向に大きな落差のある二物を配することが多い。
この句もそうで、それだけ立体的で彫が深い。


仏居ぬ虚しき家の盆である
【元句】仏居ぬ虚しき家の盆であり
 ※季語は盆(初秋)


◆以下、不採用三句

スパイクの跡ざくざくと蝉時雨
 ※季語は蝉時雨(晩夏)

この町を版図に治む百合の花
 ※季語は百合の花(仲夏)

長崎忌漸く口を開く人
 ※季語は長崎忌(初秋)

2 コメント

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「白き (きりぎりす)
2020-12-01 09:32:14
三日月…」が好きですね。
すいません、「スパイクの…」情景がよく見えませんが。ゴルフ場?想像力が乏しくて!
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スパイクの・・・ (健人)
2020-12-01 10:22:18
貴重なご感想を有難うございます。

スパイクの跡ざくざくと蝉時雨
 自分で分かっていても読み手に通じない句は、先生にも選んでもらえない句、という事が分かりました。俳句は省略の文芸などと言うのですが、私の句では十年ほど早い言葉なのでしょう。
 この句の場所は散歩ルートの野球場ですが、自分では日常的に当たり前の場所なので、それ以上分かってもらう努力を怠っている句かもしれませんね。次に生かします。有難うございました。
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