ブーゲンビリアのきちきち日記

神奈川の米軍基地のある街から毎日更新。猫と花と沖縄が好き。基地と原発はいらない。

武藤類子さん IAEA福島常駐による新たなる原発・放射能安全神話の流布

2013年03月28日 10時19分27秒 | たんぽぽ舎
以下、たんぽぽ舎より転載

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┗■2.武藤類子さんは「関西2万人行動」で福島の現状を訴えた
 |  IAEA福島常駐による新たなる原発・放射能安全神話の流布に
 |  私たち一人一人が手から手と横に拡がる活動が必要 〔下〕
 └──── 

 昨年12月、郡山市においてIAEAと日本政府の共催で、加盟国100カ国以
上が参加する国際閣僚会議が行われました。その中では、大半の国がIAEAの
基準の下に新しい「安全な原発」を推進していくそうです。「被災地福島県は安
全」と宣伝され、原子力産業の巻き返しを印象づけたこの国際会議に、非常な違
和感と不安を覚えました。

 そして福島県は、190億円という莫大な予算を投じて、県内2カ所に「環境
創造センター」を設立しました。除染・廃棄物処理、さらには放射線に対する教
育、広報についての研究をすると謳っています。

 また、IAEAが福島県に常駐するといわれています。チェルノブイリ原発事
故後、WHOと協定を結んで、チェルノブイリ原発事故の健康被害の実態情報を
外に出させず、研究をさせない役割をしてきたIAEAが福島に来ることに対し
て、とても危機感を感じています。

 そして一番の問題は、意図的に、あるいは無意識に行われる人々の分断です。
賠償範囲の線引き、新たなる放射能安全神話の流布、等々の中で人々は、さらに
引き裂かれ、または互いを気遣ってものが言えなくなる状況があります。私たち
が抱える問題は複雑化し、細分化されています。

 私たちの怒りと悲しみは消えることはありませんが、この2年間、ただ怒りに
身を任せてきたわけではありません。調べ、学び、自分を顧み、助け合い、声を
あげてきました。怒りの表現はさまざまですが、困難を極める中で、私たちは今、
冷静さと明晰さを併せ持つ怒りが必要だと思います。

 たきびの火は、最初に薪の表面を燃やす炎はとても深い赤で、炎は激しく動き
まわります。やがて燠ができると、静かなトロトロとした炎になり、明るい朱色
になります。そして、最も高熱を発する時には、光の玉を描くように白い炎とな
ります。深く美しい成熟した火をそこに見ます。

 怒りもまた、成熟したものは、新しい世界に向け、何かを変えていこうとする
深く美しい怒りとなるのではないでしょうか。生きる尊厳を奪う者、そして命を
ないがしろにする者に、私たちは真っ直ぐにその怒りを向けていきましょう。も
しかしたら、それを自分自身の中にも見つけざるを得ないことがあるかもしれま
せん。

 最後に、嬉しいニュースをひとつお伝えします。昨年始めた、福島原発事故の
責任を糺す告訴運動が、第1次で1300人余り、全国第2次告訴で14000
人を越え、今年1月から始めた「厳正な捜査と起訴を求める緊急署名」は、わず
か2カ月で10万筆を突破しました。

 1人の手から10人の手に、そしてさらに10人の手に、つながりがどんどんと横
に拡がる実感があります。一人ひとりが自分を磨きつつ手をつなぎ、共に歩んで
まいりましょう。

※人民新聞3月15日より。人民新聞社編集部の「了解」を得て掲載。

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以上転載




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