倭国、大和国とヘブライ王国

ヤマトとはヘブライ王国の神・ヤハウエの民を意味するヘブライ語‘ヤァ・ウマトゥ’が変化したものであろう

古事記編集会議「神生みの節」

2007-05-05 10:06:00 | 歴史
 国の形が出来たところで次の記述についてどうするかの会議が開かれた。ある編集員から「その当時の国の体制、官僚や各地に散らせた地方長官などを、夫々神として表わし、それらを国生みに継ぐ神生みの物語にしたら如何。」提案された。
流れとしては非常に良いのではないかと言う意見が多く、異論無く決定された。
それでは大和朝廷の閣僚や地方長官がどのようになっていたか、神生みの物語を同じ視点で見た人がいる。「古事記は神話ではない」を著した桜井光堂氏だ。
氏の考えを紹介しよう。大綿津身神・・海洋魚業大臣、天之水分神・・農業用水配分長長官、天之久比箸母智神・・灌漑用非常放水長等が揚げられている。
以下は岩波社の古事記の訳注を参照にした私の考えである。
*大事忍男神、石土毘古神・・石や土の人格化と言う註から土木大臣
*天之吹男神、大屋毘古神・・吹男を葺男と書き換えれば、屋根を葺く・家を立てるから建設大臣
*水戸神・・河口を治めるから港湾大臣
*沫那芸神、沫那美神、頬那芸神・・この三神は水戸神の子と言うことから、沫を波と読めば、港湾大臣の下部機関、今の海上保安庁か
*天之水分神・・訳注に分水嶺を司る神としている。古代も今も水の権利は重要である。今で言う水道局長か
*大綿津美神・・桜井氏は海洋魚業大臣としているが、既に上述の様に港湾関係の神が多数いることから考えると、また俗に海神と言われている事から見て海軍大臣であろうと考えている。従って後に出てくる大山津見神は陸軍大臣であろうと考える。
以下省略するが風の神、水の神、野の神、火の神、鳥の神、食物の神など総計40柱の神が登場するが前例のように読み進めば、皆夫々の所轄する職務が見えてくる。
従って古事記の神生みとは大和朝廷に伝わった大和一族(邪馬台国)の行政機構の重要な大臣達を、神として残したものと解釈できる。例えば後に神武が東征する時重要な役を務めるのが陸海の武将であるが、日向三代に登場する大綿津身神と大山津見神はその陸海を所轄する大臣と考えれば納得できる。
このように解釈してくると次のくだりは編集委員たちにどのような意図があったのだろうか。言い換えると何を後世に伝えようとして作られた話なのか理解に苦しむ。その話とはイザナミが火の神・火之迦具土神を生んだ時、女陰の火傷が原因で亡くなるという話だ。この話は以後のイザナギとイザナミの争いに繋がる重要な一節である。
私の解釈はこうだ。実はイザナギとイザナミは夫婦神ではなく、大和一族を支えてきた両雄であったという考えだ。淡路に上陸してから二人の知恵と勇気によって連戦連勝してほぼ倭国の大半を得、新しい国造も一段落着いたとき、次の戦略に方針の違いが出た。それは火の神を生むということではなかったか。火とは武器(鉄器、青銅器)を作る事を意味していたと考えられないか。つまり二人は軍事力をどうするかと言う基本的な問題で争ったのではないだろうか。
以前このブログでこの問題を考えた時、イザナミがイザナミのいう事を聞かず或る戦いに出て、火傷を負った事を表わしているのではないかと言う考えを述べたが、この新しい仮説の方が、より適切な仮説であろう。
どちらの仮説にしろ結果はイザナミが負け、高天原・邪馬台国を去ることになった。
神生みを議題とした編集会議はここで終わった。次の議題はイザナギとイザナミのその後の戦いを、どのような物語として残すかを議題とすることなった。



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