大国主命の艶福家振りを物語の中心にすえ、八十神との戦いを絡ませ、愛と迫力ある物語が出来そうだ。
大きくなった出雲王国を如何に纏めるかについては、さすがの大国主命も前例のない事でもあり上手い知恵が浮かばなかったと伝わっている。
大国主命が女にだらしなく、国も一人で造れなかっただらしない男と言うイメージに描けば、大和朝廷にとっては望んだとおりの展開となる。言い換えると「そんな大国主命に任せて置けないから、国を譲らせたのだ」という大儀を前面に出せるからだ。
そこで大国主命一人では国が出来ず、進んだ隣国の知恵者の意見を取り入れたと言う設定で、海の向こうの新羅国から来た少名彦神と浜で巡り会う物語を盛り込むこととした。その時大国主命の身内の中にも少なからず居た参謀・崩彦も登場させる事とした。
少名彦神の協力でほぼ出雲王国の形が出来たが、まだ至らない事があるのに、少名彦神は帰ってしまったらしい。言い伝えでは最後の仕上げもまた今一人の神の力を借りたと言う。その神の名は大年神と伝えられている。只大年神についての伝承が少なかったので、少名彦神と同じく韓国からの知恵者と言うことで、海から現れる設定とした。しかしある伝承では大国主命の別名である大物主神とも言われているため、その話を無視も出来ないので加えることとした。この大年神の協力で出雲の国はほぼ固まったという。
大国主命に関わる物語はこれで骨組みがほぼ纏まった。各物語の肉付けは各節を担当する執筆者に任せることとし、編集委員会としては最も大事な国譲りをどう描くかに議題を変えることとした。
まず高天原が好戦的であったのではなく、仕方なく武力による侵略になったという話を基本とすることとした。そのため「平和裏に国を譲るよう、‘平和の使者'を出雲王国へ何度も派遣したにも拘らず、出雲王国がこれに応じなかったので仕方なく武力の行使をせざるを得なかった」という筋書きにすることになった。
この基本線が上手く書き表せれば、やむを得ず大国主命を打つことになった大和朝廷の立場が理解され、大国主命を慕う多くの民も大和朝廷に対する憎悪が減り、‘出雲の侵略も決して無茶な侵略ではなかった’と理解されるとの期待が込められていた。
この戦略は何かに似ている。そう。アメリカが日本の生命線を次々に閉鎖し、無理矢理「窮鼠猫を噛む」状態に持っていった、太平洋戦争開始前の状況に似ていないか。歴史は繰り返す。古事記編集委員もまさかアメリカが大和朝廷と同じ手を使うとは、思いも及ばなかったであろう。
大きくなった出雲王国を如何に纏めるかについては、さすがの大国主命も前例のない事でもあり上手い知恵が浮かばなかったと伝わっている。
大国主命が女にだらしなく、国も一人で造れなかっただらしない男と言うイメージに描けば、大和朝廷にとっては望んだとおりの展開となる。言い換えると「そんな大国主命に任せて置けないから、国を譲らせたのだ」という大儀を前面に出せるからだ。
そこで大国主命一人では国が出来ず、進んだ隣国の知恵者の意見を取り入れたと言う設定で、海の向こうの新羅国から来た少名彦神と浜で巡り会う物語を盛り込むこととした。その時大国主命の身内の中にも少なからず居た参謀・崩彦も登場させる事とした。
少名彦神の協力でほぼ出雲王国の形が出来たが、まだ至らない事があるのに、少名彦神は帰ってしまったらしい。言い伝えでは最後の仕上げもまた今一人の神の力を借りたと言う。その神の名は大年神と伝えられている。只大年神についての伝承が少なかったので、少名彦神と同じく韓国からの知恵者と言うことで、海から現れる設定とした。しかしある伝承では大国主命の別名である大物主神とも言われているため、その話を無視も出来ないので加えることとした。この大年神の協力で出雲の国はほぼ固まったという。
大国主命に関わる物語はこれで骨組みがほぼ纏まった。各物語の肉付けは各節を担当する執筆者に任せることとし、編集委員会としては最も大事な国譲りをどう描くかに議題を変えることとした。
まず高天原が好戦的であったのではなく、仕方なく武力による侵略になったという話を基本とすることとした。そのため「平和裏に国を譲るよう、‘平和の使者'を出雲王国へ何度も派遣したにも拘らず、出雲王国がこれに応じなかったので仕方なく武力の行使をせざるを得なかった」という筋書きにすることになった。
この基本線が上手く書き表せれば、やむを得ず大国主命を打つことになった大和朝廷の立場が理解され、大国主命を慕う多くの民も大和朝廷に対する憎悪が減り、‘出雲の侵略も決して無茶な侵略ではなかった’と理解されるとの期待が込められていた。
この戦略は何かに似ている。そう。アメリカが日本の生命線を次々に閉鎖し、無理矢理「窮鼠猫を噛む」状態に持っていった、太平洋戦争開始前の状況に似ていないか。歴史は繰り返す。古事記編集委員もまさかアメリカが大和朝廷と同じ手を使うとは、思いも及ばなかったであろう。
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