倭国、大和国とヘブライ王国

ヤマトとはヘブライ王国の神・ヤハウエの民を意味するヘブライ語‘ヤァ・ウマトゥ’が変化したものであろう

根の国について考える

2006-02-18 00:18:04 | 歴史
 大国主命は因幡の浜で助けた兎の予言どおり、兄達(八十神)が娶ろうとしていた稲羽の八上姫が、優しい大国主命を好いて、婿に選んだ。これに嫉妬し、憎んだ八十神は大国主命に対し数々の虐めをする。虐めと言うような生易しいものではなく虐待である。
古事記はこの様を「八十神の迫害」として記している。その迫害の概要は次の通りである。
最初は灼熱の大石を山から転がして、大国主命を下敷きにする。しかし大国主命の母(刺国若姫は邪馬台国から出雲へ嫁いで来た姫)は実家に助けを求めた。邪馬台国には出雲には無い治療法があったのであろう。ここに治療のために派遣されたのが、さき貝姫と蛤姫であった。姫達の「母の乳汁を塗りしかば・・・」と言う秘術により、大国主命は奇跡的に甦る。古事記の注記に‘さき貝’とは赤貝の意、蛤貝は字の通り‘はまぐり’を意味し、その秘術とは‘赤貝の殻を削り、蛤の汁で溶いた火傷の治療薬’と説明している。八十神はこの秘術に驚くが、大国主命に対する恨みはかなり深かったようだ。
次の虐めをすぐに実行する。次の陰謀は大木を二股に裂き、これに仕掛けをしておき、その二股の間に大国主命を誘い出したところで楔を抜いてしまう。大国主命は大木の又に挟まれ圧死状態になる。しかしこの時も母の必死の努力により甦生する。
八十神の迫害が止まらない事を感じた母は、大国主命を木国(紀の国)の大家毘子神(木の神)へ匿って貰うことにした。私は先に伊邪那岐命の時代に天孫族は紀の国の南部を取っていたと言う仮説を述べた。大国主命の母は天孫族から嫁いで来た事を考えると、この話は順当な話である。大家毘子神はきっと母の実家に繋がる親族であったのであろう。
しかし八十神の恋の恨みは深い。はるばる紀の国まで追いかけて来て大国主命を出せと弓矢で脅し要求する。これを古事記は次のように表わしている。「ここに八十神まぎ追い至りて、矢刺し乞う・・・」。そこで母は八十神が追う事を‘絶対に諦める’遠い国へ逃がすことを考えた。その遥かに遠い国とは父方の祖・スサノオの国「根の堅州国」であった。
今までスサノオは「根の国」へ隠居したとしている事から、「根の堅州国」とは「根の国」と同一の国と考えられる。先に「スサノオから大国主命へ」でその根の国は伊邪那美命が隠れた「黄泉の国」と同一であるとした上で、具体的にはそこは朝鮮であろうと言う仮説を紹介した。このしつこい八十神の迫害を逃れるために、紀の国より遥かに遠いところを地図を眺めたが、時代背景的には朝鮮しか無いと言えるのではないか。越の国や関東では逃げ切れないであろう。東北、北海道はこの時代全く未知の国であったから。と言うことは根の国=黄泉の国=朝鮮と言う私の仮説を、後押ししてくれる話と考えることができる。
大国主命は舟で、伊邪那岐命が築いた山陽道、瀬戸内を通って朝鮮まで逃げたのであろう。天孫族に知り合いの無い八十神達は、指を加えてその舟を見送るしかなかったと思う。
こうして八十神の追跡から無事逃れた大国主命は、しばらくスサノオの国・根の堅州国で過ごすことになる。

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2 コメント

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神様でなくてヨカッタ! (虚庵)
2006-02-20 12:01:48
神代の時代に生きていたら、虚庵居士も巻き込まれて命をおとしてた!? 

かも 
納得 (へぶらいびと)
2006-02-20 15:15:32
虚庵様は大国主命に劣らず大変姫達にもてるので、そうなったかも知れませんね!

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