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今、自分が出来ること。やれること。それを精一杯やっていかなくちゃ!!

拾い読み★2012-202≪コラム記事≫

2012年07月21日 04時13分31秒 | マリーンズ2011~15
【プロ野球】ロッテ・角中勝也「四国ILのためにも、もっと打ち続けたい」



ロッテ・角中勝也インタビュー

 昨年最下位だった千葉ロッテマリーンズだが、今シーズンは開幕から好調をキープし、前半戦を首位で折り返した。そのチーム躍進の大きな原動力となったのが、プロ6年目の角中勝也だ。開幕こそ二軍で迎えたが、4月14日に一軍に上がるとそこから安打を量産し、交流戦では打率.349をマークして首位打者を獲得した。層の厚いロッテ外野陣で不動のレギュラーとなり、今やチームにとって欠くことのできない存在となった。今シーズン、好調を続けている理由は何なのか? その秘密に迫った。

―― 前半戦を終えて、打率.313でパ・リーグ第4位。ここまでの成績を自分なりにどう評価されていますか?

「試合に出させてもらっているのは嬉しいですけど、最近はあまり打てていないので……。自分の中では『もっとやれた』という感覚はありますね。まだまだ打ち損じも多いですし、もっと確実性を高めていかないといけないですね」

―― 4月中旬にスタメンに定着してからバッティングは好調を維持し、交流戦では首位打者。今シーズン、何かを変えたというのはあったのですか?

「基本的には何も変えていませんし、変わってないと思います。ただ、昨年のシーズン終盤あたりに『これだ!』という感覚があったんです。簡単にいえばタイミングなんですけど、これまでは始動が遅く、差し込まれることが多かった。それをピッチャーのリリースの時には、打つ準備がすべてできている状態にしたんです。そうすることでしっかり振れるようになり、強い打球がいくようになりました」

―― すべてはタイミングだと。

「タイミングがしっかり取れている時は、150キロのボールでも速く感じないですし、大げさかもしれないですけど、止まって見えます。逆にタイミングが合わない時は、140キロのボールでも速く感じますし、振り遅れますね」

―― ただ、今シーズンの開幕は二軍で迎えました。

「そのことが今の成績にもつながっていると思います。昨年のシーズン終盤はスタメンで起用されることも多かったですし、『今年こそ!』という気持ちでいましたから、すごく悔しかったですね。ただ、二軍行きが決まった時に首脳陣から『お前のような選手は、ベンチに置いておくよりもスタメンで使うタイプ。一軍に上がった時はスタメンで使うからな』と言われたんです。確かに、足も特別速いわけではないですし、守備だって決してうまくはない。とにかく打って結果を残すしかないんだと、いい意味で開き直ることができました」



―― 今年で入団6年目になりますが、これまで二軍ではいい成績を残しても、一軍ではなかなか結果を残せませんでした。何が足りなかったのだと思いますか。

「二軍だと、多少タイミングがずれたり、芯を外したりしてもヒットになることはあります。でも、これはあくまでも結果論。一軍でしっかり結果を残すには、タイミングをずらされてもヒットにする技術が必要だし、いろんな引き出しを持っていないといけないと思います。それがなかったですね」

―― 正直、「今年ダメだったらヤバイかも……」という気持ちは。

「とにかく一軍で結果を出さないといけないとは思っていましたが、『ヤバイな』と考えたことはなかったですね。それにある程度バッティングにも自信が持てるようになってきましたし、それよりも今できることをやるしかないという感じで……」

―― 前半戦の活躍が評価され、特別枠(プラスワン)でオールスターに選出されました。角中選手が育った四国アイランドリーグ(IL)のみならず、独立リーグ出身の選手では初のオールスターです。

「正直、選ばれるとは思っていなかったのでびっくりしました。今年は愛媛でも行なわれますし、成長した姿を見せたいですね」

―― 角中選手は日本航空第二高(石川)から四国ILの高知ファイティングドッグスに入団しました。そもそも独立リーグに進まれたきっかけは何だったのですか?

「本当は社会人に進んで野球を続けたかったのですが、高校3年夏の大会で3回戦負けして、希望していたチームに行くことができなくなってしまいました。それでどうしようかと悩んでいる時に、四国ILのトライアウトの話があって、受けてみることにしたんです。そうしたら運良く合格して、また野球を続けることができました」

―― 大学進学は考えなかったのですか?

「大学だと授業も受けないといけないですし、テストもあるじゃないですか(笑)。自分としては将来的にプロでやりたいという気持ちを持っていましたし、少しでも野球だけに集中できる環境でやりたいというのがありました」

―― 実際に四国ILでプレイされて、どんな印象を持ちましたか?

「何人かの人から『あまりレベルは高くないよ』という話を聞いていたのですが、全然そんなことはなく、必死でした。大学や社会人を経験された方も多く、レベルは想像していたよりずっと高かったです。グラウンドも社会人チームから借りることができたので、練習もしっかりできたし、環境面も悪くはなかったです」

―― いちばん苦労したことは?

「例えば遠征の時は、当日移動して、試合をして、終わればそのまま帰ってくるという感じで、いま思えばよくやっていたなと思いますね。でも、当時はきついと思ったことはないですよ。それが当たり前と思っていましたから」

―― 寮とかはあったのですか。

「いえ、4人で共同生活をしていました。4人で住んだら家賃はチームが負担してくれるというので……。男4人で住むのは暑苦しいと思うかもしれませんが、ひとり部屋もちゃんと確保されていましたし、意外と快適でしたよ。それに給料も月12~13万円でしたが、食費以外はほとんど使わなかったし、牛丼やハンバーガーがほとんどだったので、十分やっていけました」

―― その時を思い出して、どんなシーンがいちばん記憶に残っていますか。

「毎晩、チームの仲間たちと公園で素振りしていたことですね。これからどうなるのかと思いながら、練習していましたね」

―― もしプロからの指名がなければ、今どうされていたと思いますか。

「草野球でプレイしてるんじゃないですかね(笑)。やるだけやってダメだったら……という思いはいつもありました。でも、可能性がある限りは挑戦し続けたと思います」

―― 2006年のドラフトで四国ILから角中選手がロッテに7巡目で指名され、深沢(和帆)選手が巨人から5巡目で指名されました。当時、四国ILからプロ野球に育成枠以外で指名されたのは初めてでした。

「入団した頃は、自分のことに精一杯で、周りのことを考える余裕はなかったのですが、今は自分が活躍することによって、四国ILの見方も変わってくれたらいいなと。そのためにも『自分がやらなきゃ』という気持ちはあります。もっと打って、注目されたら嬉しいですね。僕がプロに入れたのも四国ILでプレイできたからですし、恩返しできることはしたいですね」

―― オールスターが終われば後半戦が始まります。チームの優勝はもちろんですが、首位打者の可能性もあります。

「成績に関して、唯一のこだわりが出塁率なんです。打率よりも出塁率を上げていきたい。個人的には出塁率4割を目指してやっています。それがチームのためにもなると思いますし、もっと出塁率を上げて優勝に貢献できたら最高ですね」



(スポルティーバ)
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