路端に咲く曼珠沙華ですが掲載するには季節遅れの画像、9月半ばの撮影です。
9月11日連休前の日曜日、夏休みの長旅のレポートが長々と続いていた頃のこと、まだ夏の暑さが残っていて出無精になっていたので 、涼しげな庭の風景を見にやって来たのが「高尾駒木野庭園」でした。国道20号線・甲州街道が高尾山方向に南浅川沿いに行くのですが、その南浅川に小仏川が流れ込む辺りから小仏峠に向かうのが旧甲州街道になります。分かれてすぐの所に「高尾駒木野庭園」は有りました。小仏川は旧甲州街道沿いにさかのぼり小仏峠へと続きます。その川沿いの遊歩道に彼岸花は咲いていました。ややこしい説明になりましたが・・・。
例によって駐車場は裏手になり横門から入ることになるので、旧甲州街道に出て正面から入りました。
座敷に上がりましたが、昭和の初め「小林病院」として建てられ、医院兼住宅として使われていたと案内には書かれていました。この医院、現在は「駒木野病院」として少し離れて病院・病棟が並び威容を誇っていました。(上の写真の奥の建物・・・と思われます)内部には見学者も居て写真が撮りにくかったので、すぐに庭に廻り建物を外観から撮っています。昭和の建物??です。
庭にはよく手入れされた“盆栽”が棚に並べられていました。
庭の中心は池泉回遊式庭園ですから池が中心となります。
目をこらさないと見落としそうな所に滝石組(龍門瀑)が有りました。
お決まりの鯉が泳ぎ、東屋に陶製の腰掛けが風情をそえています。萩の花も・・・。
平成24年寄贈された八王子市が整備をして開園、竹垣や竹林も整いました。
建物脇には「枯山水」もあり、
建物に続く坪庭は露地となり、水琴窟が妙なる音を響かせていました。
駐車場に戻り、裏手の住宅の間を抜けて少し先の小仏川遊歩道を歩いてみることにしました。冒頭の曼珠沙華はその遊歩道に咲いていたのです。
遊歩道はまだ続き、小仏関所跡辺りまで行けるようでしたが、夏草の茂る中、川面もあまり臨めないので引き返しました。
来週辺り紅葉狩りも期待できそうですが、道路の渋滞を考えるとややたじろぎます。おまけに紅葉で名の売れた所は「紅葉を見るのか人混みを見るのか」思案のしどころです。
最近、公園や有名観光地には人が押し寄せ趣が薄れています。ネットで検索すると「古民家」「邸宅」「個人の築いた庭」等々、優れた遺産が散見されます。しかし、公園ほどの規模ではないので短時間で楽しめます。よって、大勢が押し寄せることは少なく、欲張らなければ“穴場”的存在です。
昔でも現在でも“金に糸目をつけない”手法で無ければ築づけない遺産です。妬ましいのですが「逆立ちしても手が届かない」のですから、訪問して眺めて満足するしかありません。