先日、子供に関わる事で本棚を検索中、「
幼い子のいる暮らし」という本が出てきました。この本は、
童話館ぶっくくらぶより、親のための本として届いたものでした。暫く本棚で眠っておりました。
日頃、育児書めいた本はほとんど読まないのですが、この本は、あまりそれらしい感じはなく、読んでいると自然と肩の力が抜けてきます。
でも、ポイントはちゃんとおさえられている・・という感じです。このような指南書の場合、書き手の心情(信条?)によっては、肩が凝ってしまうものもあるでしょうから・・・。
本の中に、谷川俊太郎さんの詩がありました。紹介させて頂きます。
「生きる」 谷川俊太郎
生きているということ
いま生きているということ
それはのどがかわくということ
木もれ陽がまぶしいということ
ふっと或るメロディを思いだすということ
くしゃみをすること
あなたと手をつなぐこと
生きているということ
いま生きているということ
それはミニスカート
それはプラネタリウム
それはヨハン・シュトラウス
それはピカソ
それはアルプス
すべての美しいものに出会うということ
そして
隠された悪を注意深くこばむこと
生きているということ
いま生きているということ
泣けるということ
笑えるということ
怒れるということ
自由ということ
生きているということ
いま生きているということ
いま遠くで犬が吠えるということ
いま地球が廻っているということ
いまどこかで産声があがるということ
いまどこかで兵士が傷つくということ
いまブランコがゆれているということ
いまいまが過ぎていくということ
生きているということ
いま生きているということ
鳥ははばたくということ
海はとどろくということ
かたつむりははうということ
人は愛するということ
あなたの手のぬくみ
いのちということ
(KIN:162 白い律動の風/呼吸をつり合わせる)