春めく空気に(風邪でケホケホいいつつも)誘われてか、夜、考えることがたくさん湧いてきて、ついパソコンに向かってしまいます。
渡辺美里の歌で「♪あれから10年も・・・この先10年も・・・」というのがあったと思いますが、四捨五入すると、もう四十路!
(貴重なあと○年を繰り上げていいのか?)
NHKの朝ドラは故郷石川のとなりの福井が舞台、言葉が少し似てるのと、落語好きであり伝統芸能の話という点でも共感するところが多くて、感じ入ってしまいます。
余命短い落語家・渡瀬恒彦の病床での話。
五人の弟子がきっと師匠の落語を受け継いでくれます・・・というような励ましの言葉がありました。
中学・高校と、多感な時期にお琴でお世話になった大師匠が二年前に七十代で亡くなりました。
震え上がるほど厳しい方でした。
私は直接の弟子ではなかったのですが、大変お世話になりました。
一曲に何十人もいても、誰がどこで間違えたか、鷹のような目と耳で逃さずお叱りが・・・。
師匠が亡くなってから、何度もお稽古してもらう夢を見ます。
直弟子で腕のある人なら、芸そのものも受け継げるかもしれません。
でも、私は芸は受け継げていません。
それでも、何かしらは大切なものを授けていただきました。
それを、今全く琴を弾かない状態では、その大切なものはどこか体に生きてはいるでしょうが、封印されていると思います。
それを、いつか、何かの形で受けた恩を別の人に返すようなことをしたいと思っています。
師匠はこの方だけでなく、何人もの方に教えていただきました。
先日、96歳で現役の医師、日野原重明先生の対談番組を見ました。
年間100回の講演会と診療、執筆、2~3年先までスケジュールはいっぱいだそうです。
毎日四紙に目を通してジャンル別にスクラップ。
どんどん湧いてくる意欲に圧倒されます。
人間、あともう少し、という先まで目標をもっていることが大切だと。
それができるかできないかはわからなくても、それが今の原動力になる。
人を生かす仕事をしていると、生かされている今に感謝する。
あらゆるものに感謝することから、次は自分がその恩を誰かに返そうと意欲を持つ、それが人生、人の世の流れ・・・。
そんなようなお話しでした。
10年前、20年前には「私が、私が、、、、」だった自分も、紆余曲折を経て、子どもも産み、人から受けた恩がもったいないような、何か自分もそれに報いることをしたいという気持ちになります。
いろんな人から様々な恩を、愛を受けました。
その中でも、自分が三つのころから20年は続けていたお琴。
欲張りな青春時代には目移りもしたけど、何かのご縁でめぐり会った伝統芸能を誰かに伝えたいと感じます。
ご近所の子どもたちで、私に寄ってきてくれるかわいい女の子たち、声をかけると照れくさそうにうれしそうに答えてくれるいっちゃんの友だちのお姉ちゃん・・・。
こんな女の子たちを見ると、自分がまだ幼いころ、どんな風にしてお琴を弾いていたのかなあと女の子たちの顔に自分の子ども時代を重ねたりします。
たぶん、ずいぶん先になりそうだけど、小さな子たちにお琴に触れる機会を作る活動をしたいです。
今考えていることはそんなことです。
教えるとなるといろいろ難しいと思います。
(自分の技術面も含めて・・・。)
でも、お琴って興味はあるけど敷居が高くて敬遠しちゃって・・・なんて感じてる人は多いと思います。
だから、ちょっとどんなものか弾いてみたい、という人向けにワークショップみたいに体験してもらって、これなら習ってみたい!という子が出てきたら、その橋渡しをするという・・・。
そうやって間口を広げて行く、裾野を広げて行く、それもきっと伝統芸能を生かす助けになると思うんですよね。
私が習ってたころは、もっとお金がかからなければやる人が増えるのに・・・と思いました。
でも、ピアノだってバイオリンだってお金をかけずにできるわけはないですもんね。
楽器だっていいものほどいい音が出るし・・・。
でも、よっぽど熱心に練習して、腕のあると言われるぐらいになるまでは、そこそこの楽器でもいい音は出ると思います。
もし、私が何年も先に先生になれたら、貧乏楽団でも作ろうかなと思います(自分も貧乏だし)
どうしても腕に楽器が見合ってないとなれば、その人が学生なら、バイトしてでもコツコツお金を貯めると思います。
それがもし主婦だったとしても、きっと奥さんの情熱と腕の素晴らしさをわかっただんなさんは少しづつへそくりを許すでしょう
そうやって手に入れた名器があれば、さらに楽器を大事にしてがんばるでしょう。
(この話に関係ないけど、何でもいいから、いっちゃんにもそんな情熱を傾けられるものを見つけてほしいなあ)
今、書きながら発見しました!
お琴の世界に足を踏み入れると、お金は何かとかかります。
でも、私自身、家のことや子どものことに精一杯でそんなことにお金はかけられません。
だから、いつかお琴に携われる日が来たら、「貧乏でいいじゃないか」奏者になります!(宣言!)
そして、もし子どもに教える夢が叶う日がきたら、「お金をかけずにお琴を弾く教室」を開きたいです。
入門条件は「お琴が好きな人・お金をかけない人」です。
「お金をかけたい人は他へ行っとくれ!」なんて言ってみたいですね
なんだか真面目なのか、クダケテるのか、わからない文章になってしまいました
こんな私の夢想におつき合いくださって、ありがとうございました
日野原先生や相馬会長の「生涯現役」の姿勢、見習いたいですね♪
お琴の先生、3うさの母さんにぴったりだと思います♪
夢は必ず叶います。応援してます(^-^)/
でも、日野原先生の話を聞いて、役者は舞台で死ねれば本望、ってことが実は一番いいのかなと思うようになりました。
いつまでも希望を持ちながら生きるっていいですよね。
相馬先生もいつも燃える心があるからお元気なんですよね。大好きです。
「夢想」であっても「夢」は「夢」。
夢は希望であり、希望があると明るい心ができてきますね。
skybeansさんのように子育てしながら生き甲斐でもあるお仕事(ライフワークですよね?)をずっと続けていることも毎日の積み重ね、素晴らしいことだと思います。
励ましありがとうございます!
きっと実現しますね。
私も「ちりとてちん」大好きです。
ひとつひとつのせりふが凄いです。
聞き逃せませんね。
何気なく見ていたことが後になって伏線だったとわかるし・・・
芸や技術の継承についてもはっとさせられています。
お琴、頑張って下さいね。
熱い思いが文章から感じられます。
「ちりとてちん」を見て、私も師匠の言葉の重み、深みに感動してます。(名場面は録画保存してるし・・・)
私もそんな世界にいたなあと遠く思い出します。
なんだか深い助言から離れて久しいような、近視眼的な世の中になってきてるような、いろいろ思います。
職場の助言は今、その時についてがほとんど。
でも、師匠の言葉は長い精進の年月を見越して出てくるものが・・・。
くるくる変わる、先の見通せない現代では将来を見越した助言をするのは難しいですね。
でも、その道を先に歩く人には言えることってあるんですよね。
私も師匠にもらった助言について、またの機会に書いてみます。