平成うきよの覚え書き

日々の出来事などを老化防止の為 書いてゆきます。

ある明治の若者・・藤村操氏の遺書

2011年06月16日 | Weblog
「小さな資料室」というHPから転載させていただきます。
 以下転載
藤村操の「巌頭之感」


          明治36年(1903年)5月、一人の18歳(満16歳10か月)の
          旧制一高生の死が、若者たちをはじめ社会の人々に大き
          な衝撃を与えた。
          彼の名は、藤村操。巌頭の大きなミズナラの樹肌を削って
          書き残した文言が、次の「巌頭之感」である。



              巌 頭 之 感



悠々たる哉天壤、遼々たる哉古今、五尺の小躯を以て
此大をはからむとす。ホレーショの哲學竟に何等の
オーソリチィーを價するものぞ。萬有の
眞相は唯だ一言にして悉す、曰く、「不可解」。
我この恨を懐いて煩悶、終に死を決するに至る。
既に巌頭に立つに及んで、胸中何等の
不安あるなし。始めて知る、大なる悲觀は
大なる樂觀に一致するを。

                (明治36年5月22日)
 転載以上

 大なる悲観は、大なる楽観である。この言葉は私が人生に思い悩んだ時に必ず思い起こした言葉である。
 今正に我が国は、大なる悲観に覆われているときである。とりもなおさず、大なる楽観に通じる時である。
 当時16歳の青年は、なんと、成熟?老成していることであろう。今国家の要職にある方々の幼稚さは、同じ民族とはとても思えない。
 明治の批判精神、西欧批判の心を今こそ思い起こすべきだろう。



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