goo blog サービス終了のお知らせ 

無教会全国集会2015

2015年度 無教会全国集会ブログ

開会挨拶

2016-01-29 12:12:44 | 開会挨拶

無教会全国集会準備委員会
                  議長 坂 内 宗 男

  ご参集の皆さん、今年も又このようにして祈りを共にし、共通の課題に対して共に語り合う機会を与えて下さった主のお恵みに心から感謝いたします。
 今年の無教会全国集会は、1987年に開催以来29回目を迎え、来年は30回という節目に当たります。この間、様ざまな時代の変遷のなかで、私たち無教会キリスト者は、ただ「イエス・キリストのみ」に従って、組織やセクトにくみせず、世俗の荒波のなかで、主を証しして今日に至り来たのであります。

 その生き方をどう見るかはただ主のなさることではありますが、キリスト信仰とともに世間の評価はいかなるものか、地の塩としての生はいかなるものであるのか、絶えず検証が求められることも当然のことでありましょう。
思うに、共に相集い天に召された多くのお一人おひとりを想起するにつけ、かかる先人達が、2000年のキリスト教歴史の歩みと厚みに連なり、与えられた馳場を無教会信仰に立って全うされたことは事実であり、私たちはその重みを鑑(かがみ)として、聖書の指し示す真理を己がものと受止め、先人の御後に従って歩みたく切に願うのであります。

 今年は、特に戦後70年の節目にあって、わが国の右傾化の波は最も激しくあり、重大な岐路に立たされている今にあって、神の与え給うたわが国の平和憲法をいかに生かし、世界平和のために寄与するか、それこそがかっての帝国主義的犯罪行為、特にアジア諸国に対するそれにあって、謝罪の証しとして、絶対非武装平和の道を世界に示し、堅持することは、加害者たる私たちの責務と心得るのであります。

 そして今日、このような重大な節目にあって、ここに同じ同信の主に在る韓国の兄弟姉妹10数名を初めてお迎えしたことは、奇しき神の御摂理と受止めているのであります。最も過酷な日帝植民地支配の犠牲者にあられる皆様が、主にあって赦してくださり、共に祈る出会いは、キリストが中心におられなくしてはあり得ない出来事なのであります。しかも、かって、あの厳しい日本の圧政下にあって、東都に留学した朝鮮人学生が、奇しくも敵国日本においてキリストの福音に触れ、更に内村鑑三の今井館聖書集会の最前列に座した金教臣始め6人の青年を、内村をして「(感話に感じ)信仰のことに就いては大に朝鮮人に学ばざるを得ない」「愛国を語りまする時に、手に汗を握って聞く者は朝鮮の学生でありまして」と言わしめ、帰国するや「I for Korea、…」と朝鮮人魂をもって民族主義を超えたこの世のキリストの支配を信じて、迫害や投獄のなかで堅く信仰に立って無教会の群れを形成し、その流れにあるのが今日ここに立っている方々なのであることをあらためてかみしめたく思うのであります。しかも、キリスト教大国韓国にあって、韓国無教会はわが国と異なり、むしろ今持って異端視されている現況にある中で、純福音に立って真の福音の純化と個の精神的形成のために日夜努めておられる皆様が、わざわざこの集会に合わせてお出で下さったキリストにある愛に対して、心からの敬意と感謝を捧げる次第なのであります。

 まさに「生けるキリスト」が為せる業のもとに参集された皆さん!、ともに祈りまた学びを通して、恵みを分かち合い、与えられた場を大切にして今後にも生かしてくださいますよう願わずにはおられません。
最後に、韓国の方、初参加の方、お年寄り、若者へのお心遣いをよろしくお願いします。