皆様、新年明けましておめでとうございます!新年をいかが過ごされているでしょうか。
昨年同様、平成25年の元旦の仙台も天候に恵まれ、穏やかな新年を迎えることが出来ました。風もなく朝日の下で参拝出来たのは幸いでした。2日は一転して曇天、午後は雨になりましたが、大雪に見舞われた地域が多い東北の中では恵まれています。今年も拙ブログをご贔屓して頂けたなら、ブロガーにとって幸いなことはありません。本年も何卒宜しくお願い致します。
さて宮城県では、正月期間には各家庭の神棚に(※クリスチャンホームにはないでしょうが)神様の絵を飾る習慣があります。上記の画像がそれで、「ひまつぶし文庫本」というサイトから画像を借用しました。大年神、五穀豊穣、大国主神、事代主神に加え、釜神である奥津彦神・奥津姫神の絵が全部で5枚組になっており、年末になると宮城県内の神社やスーパー、市場などで売られています。
我が家で元日に参拝する近所の神社では5枚組の絵に加え、氏神様お札もセットで2千円で売られており、私は毎年より安い市場やスーパーなどでこれらの絵を買っています。市場では5枚組の絵が150円で売られており、いくら神社のものは紙質も良いといえ高すぎる。どうせ1月14日のどんと祭になれば、燃やしてしまう縁起物なので、安い品で結構…とケチ根性を発揮しています。
この「御歳徳神」の絵は何故か12月29日には神棚に飾ることはもちろん、神様にまつわる縁起物も買ってはいけないとされています。そのため29日前の大安日に飾りつけをする家庭が多く、我が家でも30日か大安日に「御歳徳神」が神棚に貼られることになります。飾りつけをするのは原則として家長で、一家の大黒柱の男性が行うケースが大半でしょう。とにかく、この絵が飾られると、いよいよ正月も間近という想いになります。
上の画像も「ひまつぶし文庫本」からの借用で、神棚に飾り付けた状態です。ただ、神様の飾りつけの位置は所によって異なり、我が家では大年神と五穀豊穣の絵が逆になっています。
神棚飾りの風習は宮城県だけでなく、漠然と東北各県もあると私は思っていましたが、そうではなかったことを知りました。Yahoo知恵袋に、「宮城の正月で「玉紙」「御歳徳神」というお札?神様の絵はどのように飾るのですか?」という相談があり、質問者の実家は青森で、青森では「台所に火の神様の絵姿の描いた神社から買ったお札は貼っていました」とのこと。これまた宮城県と違う。宮城県で台所に貼るのは釜神の奥津彦神・奥津姫神の絵なのです。特に一家の主婦が手を合わせるのがこの釜神。
Yahoo知恵袋にも、「私の実家では、背中合わせになる組み合わせを不可としており、唯一右向きの事代主神を左端とし、その右に大国主神、五穀豊鏡、大年神の順にしています」という回答があり、これは我が家と同じです。宮城県内でも飾り方は統一されていないのは不思議ですが。
何時の頃から神々の絵を飾ることが始まったのかも不明ですが、その習慣が21世紀でも続いているのは興味深いものがあります。まさか今時、穀物神の存在を信じている日本人はいないでしょうけど、年神に鏡餅を供える習慣は日本全国で続いています。
中学か高校生の頃だったと思いますが、神棚に飾られた大年神を見て、「だいねんしん」と読んだことがありました。父からは「バカっ!“おおとしがみ”だ。学校に行っていても、それも読めないのか」と叱られたことがありました。「学校ではそんなこと、教われなかったよ」とすかさず私は言い返しましたが、これがきっかけで神々の正しい呼び名を知ることが出来ました。因幡の白兎で有名な大国主神は知っていても、それまでは事代主神を「じだいしゅしん」と思っていたのです。
おそらく子供時代の私と同じく、「御歳徳神」の由来や読み方を知らない子供が多いことでしょう。学校では教わらないのは今でも同じだろうし、ならば正月にでも親がきちんと伝えるのが望ましい。
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新年明けましておめでとうございます!
大変ご無沙汰しておりました。新しい年を無事に元気にお迎えのことお喜び申し上げます。
「御歳徳神」ですが、私の実家では「歳徳神様」という言い方をしていまして、毎年大晦日の日(それ以前の日でしたかも…)に父がお札を貼り、年越しのごちそうのお膳をお供えし、皆がお参りした後にお下げしたものは、父、もしくは長男である兄しか口にしてはいけないとされていました。
嫁ぎ先ではしておりませんので、何だか懐かしく読ませて頂きました。毎年恒例でしたねぇ…。地方によっていろいろ違いますね。こうした風習は理屈ではなく次の世代に受け継いでいってもらいたいと思います。
今年は昨年よりは時間に余裕ができるかなぁと思っています。またコメント書かせて頂きたいと思います。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
新年明けましておめでとうございます!
貴女のブログも拝見致しております。ご家族ともども健やかに新年を迎えられ何よりです。とかく時事問題に疎い私としては、貴女の記事を参考にさせて頂いています。
ハハサウルスさんの実家でも、年末に「御歳徳神」のお札を貼られていたのですか。やはりお札を貼り、神棚を飾り付けるのは一家の家長ですよね。そして、お供えした年越しのごちそうのお膳を口にするのも父、または長男というのも同じです。年末になると、亡き父が飾り付けていた姿を思い出します。
同じ東北でも青森ではこの習慣がないそうだし、まして新潟ならば違う風習で新年を迎えていることでしょう。「神様ポスター」を飾るのは時代遅れで非合理的と言う者もいるかもしれませんが、私としてもこのような風習は次の世代にも受け継がれることを願っています。
この駄ブログで宜しければ、コメントをお待ちしております。私の方こそ、今年も何卒よろしくお願い申し上げます。