トーキング・マイノリティ

読書、歴史、映画の話を主に書き綴る電子随想

毒親 その②

2017-06-20 21:10:09 | 世相(日本)

その①の続き、
 沢山の本を読むと言っていた自称仕事中毒女性ブロガーだが、肝心の本の話題はまるでなかった。大抵の本好きなら、ブログで読んだ本について語ったり、引用することを好むはずだが、彼女にはそれがない。これはおかしいし、読んでいるのは技術系のハウツー本ばかり?、と疑いたくなる。
 文章自体も粗野だったし、頭を使って書いているとは到底見えない。一般教養に乏しく(但し自称大卒)、小説や文学をさして見ていない人、というのが私の感想。
 尤もネット上では経歴詐称が蔓延っており、バリバリの米国在住ワーキング・ウーマンが日本の主婦が愚痴を書き込む鬼女版を見ていたのも妙。仮にこの女性ブロガーの自称が本当だったとしても、子供がいなければ仕事に専念出来て当たり前。やはり毒母を持つと性格も歪むのか。

 実名ブロガーの中にも己の毒親について書く人がおり、昨年4月付の記事でも引用したが、「親より幸せになるなんて許せない」とさんざん言われた。だから、アルバイトをしなければ好きな本も読めず、洋服も買えなかったのだった…その挙げ句、「結婚するなら養育費を返せ」と、働いていた時の一年分の給与の預金通帳も盗まれた…」、の箇所には唖然とさせられた。
 但し、件の女性は貧困家庭の出ではない。5歳(幼稚園)から23歳(大学院1年)まで音楽学校に通いピアノを習っていたほどなので、私よりも裕福な家庭のはず。少なくとも私や私の周囲の家庭では、「親より幸せになるなんて許せない」などの発言は、冗談でも考えられない。

 私の知っている範囲では、結婚後でも子供に対し、何かと支援したがる親ばかりだった。子供本人が金銭支援を頼んだのでは決してなく、逆に支援したがる親の申し出をキッパリ断っていた。私の叔母&従妹や知人もそうだったし、特に母親にその傾向があるとばかり思っていた。
 だから、娘の稼いだカネに手を出す母親がいること自体、信じられなかったし、そんな母は極例と願いたいが、これは毒親を持たず、存在も知らなかった私の単なる思い込みに過ぎなかったのか?
 ネットには多くの相談サイトがあり、先の女性ブロガーも「娘のカネを取る母親」へのアドバイスを載せた記事をリンクしていたことがある。そんな相談サイトがあること自体、無断で子供の金を盗む親が存在するといえよう。私には未だに信じられないが。

 一般に日本の親は子供に甘いと言われており、子離れ出来ない親が多いと叱責する識者もいる。だが、これは日本特有の事情ではないことが、英国人の娘婿を持つブロガー『ブルガリア研究室』さんからのコメントで知った。研究室さんは2010-7-1付でこう述べている
あちらの両親も、結構毎週末3時間も高速を走り駆けつけてきては、パブで食事をおごったり、それなりに経済支援してくれる。意外に日本と同じで、家族愛は深い!むしろ日本以上とも言えるほど面倒を見る。暖かいです…

 婿殿の両親が特別に甘いとは思えず、洋画にも子供に甘い親は結構登場している。こうして見ると、日本の有識者がしたり顔で「日本の家族は個人を尊重しない密着型」の類の説教は、安易なステレオタイプの決めつけに思えてくる。ドイツ文学者であるSさんの父は方々で、「ドイツでは家族一人ひとりの意思と感情を尊重するから日本でもそうあるべきだ」と言っていたという。
 こんな御託を並べていた当人は、家では家族一人ひとりの意思と感情を全く省みない「キチガイとうちゃん」だった始末。さらにドイツ文学者は娘の前では、「卓越した者のためにある程度周囲が犠牲になる事は止むをえない」、と放言したこともあるそうだ。この人物は大学でも他の教授と人間関係がうまくいっておらず、東大卒の著名な文学者だったにせよ、人間としては最低の男だったのだ。

 たとえ親が毒親だったとしても、子供が社会不適合者になるとは限らず、自活・自立した社会人になる人も多い。私が紹介した3人の女性ブロガーたちも全て社会人として自立した人生を送っている。逆に理解ある親がいても運に恵まれず、不幸になる人も珍しくない。

 ただ、毒親のもとで育った人のトラウマは、そうでない人の想像を絶する。Sさんのように暴君の父と優しい母という組み合わせなら、まだ理解できるが、母が毒親というのは私の理解を越えている。特に母が毒親ならば、子供の性格の歪みはより大きくなるように感じる。
 人間関係の基礎は親子であり、殊に母子関係はその人の人生にかなり影響を与えるはず。「人生いろいろ」という演歌どおり、親も実に色々なのを改めて知った。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
エントリーとは隔たっていても (のらくろ)
2017-06-26 22:58:45
拡散!↓
ttp://blog.goo.ne.jp/mugi411/e/f815f9401290d4a2f4fc7be620c3d8cb#comment-list
ハイライトは38分11秒~1時間8分あたり
この本編は2週間で消去らしいので↓
ttps://www.youtube.com/watch?v=QWOMl3uxRk0
こちらは3分50秒辺りから最後までです。こちらはコメ付きですからそちらもどうぞ。
返信する
Re:エントリーとは隔たっていても (mugi)
2017-06-27 22:35:14
>のらくろ さん、

 はじめのリンク先、実はこの記事でした。大変お手数ですが、38分11秒からハイライトの動画を紹介頂ければ有難いです。

 そして青山繁晴氏の虎ノ門ニュース、本当に言葉もありません。加計“問題”とは、単なるスケベ官僚による出会い系バー買春ではなかったのですね。件のバーを管理していたのも暴力団で、そんなところで天下のエリート文部官僚が「貧困調査」!

 kurenai761さんのコメントに、「民進党に都合の悪い情報を野党と朝日等のマスコミは隠し、「安倍降ろし」を前提にした追及を行っている」という一文がありますが、河北新報も全く同じ。昨日の読者コーナーには、「加計“問題の幕引きを許すな”」という投稿がありました。
 しかし民進党ばかりではなく、自民党側にも売国奴が少なくない。shdenkaiさんの次のコメントが問題の核心ではないでしょうか?
「一番驚いたのは「領土・領海についての記述」を邪魔したのが前川で、親中派の福田総理が認めなかった。北京オリンピックでの長野でのシナ人が聖火リレーで暴れたのに、逮捕するなと福田は命令を出していた」

 私もやっと文科省の闇の深さを知り、めまいがします。
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すみません (のらくろ)
2017-06-29 01:54:30
誤植。
正しくはこちらです↓
ttps://www.youtube.com/watch?v=M6dhO9IpDU0

ttps://www.youtube.com/watch?v=QWOMl3uxRk0
の「絵入り」バージョン。「なんだそれだけか」と言われればそれまでですが、青山氏の「こんなになってるんです」や「こんな顔して」の表現が具体的に伝わります。

ついでに、和田政宗議員のご活躍↓
ttps://www.youtube.com/watch?v=QG3DjvPpApE
6分32秒あたりから「お楽しみ」

さらに、「j貧困女性の調査? フザケンナコノヤロー!」と御怒りのWEB記事↓
ttp://diamond.jp/articles/-/131535

この人の連載については、「僕も女性支援に取り組んでいる」というのはその通りで、のらくろは他の記事には少なからず違和感を持って読んでいたが、その竹井氏にしても、「どの面下げて何ほざいとるんじゃ~!」と言わしめてしまうほどの、「あいつ」の所業だということが丁寧に論証されている。
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Re:すみません (mugi)
2017-06-29 21:45:48
>のらくろ さん、

 再度のリンク紹介、有難うございました!今日も河北新報には「加計学園問題、早く解決を」「国民の多くが証人喚問などによる問題の解明を望んでいる」(石巻市・自営業72歳)などの投稿があり、連日ウンザリです。

 和田議員の活躍は頼もしいですが、マスコミは犯罪者の味方という意見は吹きました。和田議員は自民入党しましたが、早々に河北ではネガティブ・キャンペーンを行っています。昨日のみやぎ版に、「右寄り姿勢」「保守色が強い」の見出し付き記事がありました。左寄り姿勢やリベラル色が強いのは問題にされないのは全くヘン。

 竹井氏の名やWEB記事は初めて見ましたが、「なぜ、調査先が「出会い系バー」なのか」の見出しが全てを物語っている。「出会い系バーで知り合って3年間で30回くらい会っていた」という女の証言だけで美談でもなんでもない。竹井氏の「これを美談にするNPOはもっと不誠実」は全く正しいですよ。先のハハサウルスさんのコメントどおり、「前川氏の素行、私は嫌悪感を覚えます」と思う女性は多いはず。
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