トーキング・マイノリティ

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環境保護という名の際限なき増税

2022-11-30 21:10:13 | 世相(日本)

 先日車検を受けた。私の軽自動車は購入してから今年で9年目になるので、今回で4回目の車検となる。この車検制度に、不平不満を持たない日本のマイカー族は皆無に近いだろう。車検は強制措置だし、これを受けなければ公道の走行も出来ない。
 車検は初回は3年後、以降は2年ごとに受けることが義務付けられている。車両は走行距離が増えるほど劣化が進み、色々点検が必要になるのはやむを得ない。ただ、タクシーやトラックのような車と一般車では事情が異なる。まして主婦の運転する軽自動車は、送り迎えや買い物が中心の“お買い物車”となっているのが多く、一律に2年ごとの車検には抵抗を感じる方も少なくないはず。

 ガンガン運転している自家用車はともかく、走行距離も少ない“お買い物車”では、購入から10年を過ぎてもまだまだ問題なく走行可能だ。しかし初度登録から13年経過すると、「自動車税」が増税されてしまうのだ!
登録13年超で増税される自動車税は「税制のグリーン化」によるもの」(11月28日)というニュース記事には、その理由が説明されているが、これを見て納得したユーザーがいるだろうか?記事はこう結ばれている。

新車から13年経過したクルマは、地球温暖化対策や大気汚染対策など環境保護の観点から自動車税が増税される仕組みとなっています。これは、新しいクルマの燃費が年々向上していることや、年数の経過した車は部品の消耗などにより燃費が悪化しやすいことが要因です。
 税額が大幅にアップしてしまうクルマもあるため、自分のクルマがいつ増税を迎えるのか確認しておくといいでしょう。

 走行距離にもよるが、13年経た車がお古なのか?次々に新車を買い換えれば処分するゴミも増大、資源の無駄ばかりでなく環境悪化に繋がるはず。要するに、業界と行政がタックを組んだ新車押し売りなのだ。
 車検にせよ、業界・行政ともにオイシイ制度。環境を謳い文句にして、国は際限なき増税を目論んでいるようだが、これでは若者が車離れになるのは当たり前。

 国は走行距離課税を検討していたが、このところトーンダウンしている。アルファブロガー鈴木傾城氏は11月26日付のツイートで、こう皮肉っていた。
走行距離課税を検討していた政府だが、岸田首相は急に「政府として具体的な検討はしていない」と言い出した。国民のためを思ったからではない。日本自動車工業会の豊田章男会長らが猛反発したから。大企業の反旗が票に響くのを恐れた。企業は国民と違って黙ってないからね。

 11月26日付のブログ記事「森林環境税だと?ふざけるな!」で、森林環境税なるものが決定されたことを知った。同日の鈴木傾城氏のツイートにも、この件について触れている。

森林環境税
 ↓
2024年度から1人1000円(勝手に決定)

別の財源から先行で進められているが、半分が眠ったまま有効に使われていない……。そして記事には書かれていないが、メガソーラーが進められていて、森林は逆に大規模に破壊されている。税金を取って破壊だ。

 26日付のツイートで、鈴木氏はさらにこうつぶやいている。
SDGs→持続可能な社会のため増税
森林を守れ→森林を守るために増税
日本を守れ→日本を守るために増税
貧困増加→解決のために消費税増税
身を切る改革→国民の身を切る増税
骨太の方針→とにかく増税する方針

日本政府と中央省庁は「問題解決=増税」と思っているので始末に負えないよね……。

 元から車は金食い虫と呼ばれている。買う時はもちろん維持にもかなりのカネがかかる。このままでは国民の車離れに拍車がかかるだろう。環境に優しい電動三輪車も悪くないが、これにも政府は環境の名で新たな新税を考えるかもしれない。

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