トーキング・マイノリティ

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毒親 その①

2017-06-19 21:10:12 | 世相(日本)

 昨日は父の日だったが、最近の日本ではすっかり商業化、父に感謝を表すよりもご馳走やプレゼントをする日と化している。いずれにせよ、その由来となった米国女性の父のように男手ひとつで見事に子供を育て上げた父親がいる一方、家族には暴君同然の父もいる。後者は今風には毒親と呼ばれる。
 ネット上でも、一般庶民にはまるで理解不能な家庭環境に育った人をたまに見かける。掲示板やブログ等には、いわゆる“毒親”への怒りや怨みを書き連ねる人もいるし、昨年そんな女性からコメントを頂いた。

 この女性(以下Sさん)の父は何冊もの著作があり、朝日新聞にも投稿していたドイツ文学者だったという。ドイツ文学者の中では知られた人物だったらしいが、家庭では完全な暴君であり、昨年の「ドイツ文学者宅の実情」は、Sさんのコメントから着想を得て書いた記事である。
 Sさんは昨年5月16日~6月8日までの間、期間限定のブログを開設しており、記事には毒父への憎しみがつづられていた。匿名ゆえ話には誇張もあるのではないか?とも疑ったが、内容はかなりリアリティがあった。

 Sさんは昨年10月にも再び期間限定のブログ「ドイツ文学者とその家族」を開設、より詳細に毒父と彼に支配される家族を描いていた。一部魚拓を取ったが、特に「ドイツ文学者とその家族たち 9」は言葉もなかった。次はここからの引用。
いちどドイツ文学者はブチると収支がつきません。「このやろうなんだとー!」といってテーブルを拳でたたき、「おいっ。」といって髪の毛を掴んで振り回し、「なんだとこのやろう」と拳で殴りつけます。凄かったですね…。時には蹴りが入ることも…

 ちなみに件のドイツ文学者は酒乱ではなく、素面で先のような振舞いをしていたのだ。これでは近所から「キチガイとうちゃん」、と陰口を叩かれて当然だろう。また記事には、同じく父親がドイツ文学者の池内恵氏の実家が武蔵境にあったことが載っている。東京に住んだことのない東北人には、東京の市町名など殆ど知らないし、まして池内家が何処にあったのかなど想像も出来なかった。この箇所だけでSさんの記事は信憑性があると思った。
「ドイツ文学者とその家族たち」シリーズで、最も衝撃的だったのは、ドイツ文学者が病気(川島なお美とほぼ同じ病とか)となり、医師から余命が長くないと告げられたSさんが大喜び、ルンルン気分でケーキを買っていたこと。これだけで毒父への想いがしれる。父の死後も、未だに父のいる2階に上る悪夢を見ることがあると描かれており、言葉もなかった。

 他にもSさんはドイツ文学者とその家族たちの話を小説風に書いており、「戸舞賛歌」で検索すれば、複数の記事がヒットする。例えば16/5/2付「ドイツ文学者は色彩の無い空がお好き」には、娘があてつけがましく父の著書を積み重ねては踏み代替わりに使っていることが記されていた。
 せっかく毒父がこの世を去っても、未だに娘の精神を縛り付けているのは恐ろしい。父に人生を台無しにされたといえ、父への憎しみから一生解放されないのだろうか?トラウマを克服するのは難しいが、痛ましいとしか言いようがない。

 毒親は何も父親とは限らない。母親にも相当な毒母がいることを、私はネットで初めて知った。gooブログには今年3月末まで、「この記事を見た人はこんな記事も見ています」という機能があり、同じgooブログならば他の記事もリンクされるシステムとなっていた。拙記事「あぁ、国際離婚」に、母が毒親だったという女性ブロガーの記事がリンクされていたことがある。
 このブログ名はあえて伏せるが、他の記事にも軽く目を通したら、母がいかに毒親だったか、家を出なければ自分がダメになっていた…と繰り返されていたのが印象的だった。但し、母が実際にどんな毒母だったのか、言動はどうだったのか、具体的な記述は少なくとも私が見た限りなかった。

 件の女性ブロガーは今は米国人の夫と共に米国在住という。技術系で自称仕事中毒、バリバリ仕事をするのが生きがいだそうな。それ自体は結構だが、如何に自分が仕事ができるのか、高収入を得ているかといった、自慢話を繰り返しているのが鼻についた。そして「稼げない日本の女」を腐す。
頭を使うのだ」が彼女の口癖で、貯金が貯まったらクルージングをするのが夢という。趣味は読書、時間があった時、沢山の本を読むと書いていた。
その②に続く

◆関連記事:「ドイツ文学者宅の実情

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4 コメント

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ドイツ文学者という幻想 (Sです(笑))
2017-07-18 11:30:39
おひさしぶりです。Sです(笑)

今思い出してみればあの人も、わたしが小学校の中ごろまでは比較的普通のマイホームパパでしたよ。休みの日には家族で電車でしばらく行ったところにある遊園地や新宿のデパートに買い物に行って皆で食事したり・・・。

ただわたしが思春期になったり、あとあの人が文壇や学界で評価されたりしてただのドイツ語の先生からドイツ文学者という怪物に変わっていった家庭で家庭内もおかしくなったけど・・・。
池内さんもそうだろうけど、池内さん本人というより周りにいる信奉者っていうのが厄介なのかも・・・。ようするにドイツ(ドイツ語圏)は世俗を離れた神々の国理想郷だと憧れている人たちが居て、そういう人たちは自分の居る杉並でも武蔵境でもそういう町は世俗に塗れた下等で次元が低いとディスっていたりするんです。そういう人たちにとってドイツ文学者たちは神々の国から来た使者に思えてならないみたい・・・。そうすれば人間誰でも慢心になって自分をえらいと思い込み、周囲を見下してしまう・・・。にしても今の私は池内さんや池田さんのいるあの業界とはようやく関係がなくなったみたいなので…。
Re:ドイツ文学者という幻想 (mugi)
2017-07-19 21:37:59
>Sさん、お久しぶりです。

 文壇や学界で評価された身内がいない私にはとても想像出来ませんが、確かに業界からチヤホヤされれば慢心にならない人物は稀でしょう。そうして怪物に変ってくる。
 池田香代子も今やドイツ語翻訳家というより、社会運動家として有名ですよね。社会運動をするのは結構でも、ツィッターで知性の欠片もない発言をしているようでは、単なる下衆女としか見えません。
https://togetter.com/li/656067

 ドイツ文学者は他の外国文学者と比べても特殊なのでしょうか?英文学やフランス文学者もかなりヘンな者がいそうだし、他国を理想郷と憧れているようでは、その国にまず適応できないでしょう。渡航しても現地に幻滅、負け犬同然に戻ってくる。

 大体、外国文学者は結局は翻訳屋でしょ?もちろん翻訳は大儀だし、外国文学の翻訳には敬意を払いますが、文学者の中には何時しか己自身が文学を書いたつもりになっている者もいるのでは?と邪推しています。有名作家の翻訳を手がけたため、何時しか作家と一体化する想いになり、周囲もセンセイと崇めれば、ますます慢心するはず。
Unknown (Sです(笑))
2017-07-24 14:41:53
mugiさんお住まいの仙台で市長選があったようですね。テレビで見ました。また女性の市長さんですが、経歴見たら東北放送のアナウンサーさん。現役アナ時代はキレイだったのでは?にしても官僚の人事権を掌握しての安倍菅体制も幕を閉じようとしているようですね。

それはそうとドイツ文学者はようするに翻訳家でありガッコの先生なんですが、要はゲーテやトマスマンなどの訳を老舗出版社から出してもらえるか否かということのようです。翻訳家っていうのが原作者と、同一視されるかどうかはわからないけど、原作者の代理店的な存在であるかもしれません。

しかしあの人はかつて私や弟の同級生の男の子なんかを何人も連れて近場の動物園なんかにいくような気さく優しいおじさんでした。ドイツ文学者になったら雲の上の人になってしまうわけだからまったく人が変わってしまったんです。それまでは玄関先で母と近所のおばさんが世間話してはコロッケ三つ四つあげたりもらったり・・・という普通の家庭でした。その普通の家庭でドイツ文学者邸へと変貌する様子は池内さんの息子さんが書いておられたのとほとんど同じです。出版界の風というものが食卓にも吹き込んできて・・・。 
Sさんへ (mugi)
2017-07-25 21:58:29
 仙台市長選のことは昨日のブログで記事にしました。暇と関心があればご覧ください。
http://blog.goo.ne.jp/mugi411/e/2479ac74cebc385b5e141403971326bf

 記事にも書いたように、私は次点の候補者に投票しました。今の安倍菅体制も問題はかなりあります。しかし、民進・共産体制が幕をあけたら、果たしてどうなるのでしょうね?
 今の市長も買っておらず、別な候補者に投票した私です。私が左翼を大嫌いなのは、共産党に入り、反核平和運動をやった挙句、ホームレスになり福祉病院で死んだ伯父がいたからです。この伯父のことも記事にしています。
http://blog.goo.ne.jp/mugi411/e/4557e934d01550173181613b271966fc

 翻訳者と原作者を同一視する読者は至って少ないと思いますが、翻訳者の中には原作者と同一感を抱く者がいる?と思うのは邪推ですかね。
それはともかく、出版界の風というものに縁のない一般庶民にはやはり分かりません。貴女を脅した編集者Mの顔を見ただけで、とても堅気とは思えなかった。このような人物と関われば変貌していくかも。

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