トーキング・マイノリティ

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繁栄は戦争のおかげ?その②

2018-03-21 21:40:21 | マスコミ、ネット

その①の続き
 戦場となった国や地域は地獄でも、戦争によって国が繁栄、技術が飛躍的に発展するのはするのは人類史上の哀しい法則てもあるのだ。斎藤貴男なるジャーナリストは、朝鮮戦争ベトナム戦争を以って日本だけを批難しているが、米軍の平たん基地だった国は五十歩百歩といってよい。大体あの時代、敗戦国が米軍基地撤廃を要求できたのか?十数年前にある新聞の依頼で話を書いていた時、そう思ったという斎藤氏だが、詭弁を弄するにしてもやり口は低劣。
 書き手が最も訴えたいことは総じて文末にくるものだが、「改憲が果たされる日がくるとすれば…」でやっと馬脚を出した。そもそも「九条の会」傘下の「マスコミ九条の会呼びかけ人を務めている(wiki)斎藤氏。氏自身の著書名を借りれば、これも『国民のしつけ方』の一環だろう。

 河北新報のコラムや読者投稿欄は改憲阻止や反対派一色である。稀に改憲を主張する声が載ることもあるが、様々な意見も紹介している、と言わんがためのポーズに過ぎない。読者コーナー『声の交差点』などは護憲派、平和主義の老人の声ばかり。

 私と同じく日本ブログ村世界史部門に登録している『俊平の雑学研究所』は、時事問題で読ませられる記事が多い。「マスコミの安部政権批判の本音は憲法改正阻止」(2017/7/7)、「憲法改正を阻止しようとする左派勢力の狙い」(2018/3/16)はとても面白かった。
 3/16の記事によれば、「社会主義協会の理論的指導者であった向坂逸郎は社会党の党是であった護憲・ 非武装中立政策は資本主義の間だけのことであって、社会党政権になれば直ちに社会主義憲法に改訂、軍隊を持ってワルシャワ条約機構に加入すると発言していた」とあった。検索したら、wikiにも同じことが載っている。護憲・非武装中立政策は選挙民を欺くための偽りの看板だったのだ。

「安倍一強」というまやかし」(2017/10/16)も、マスコミや野党によるフレーズへの反論は痛快だった。斎藤氏も現首相が「絶対権力を振るう現在」と書いているが、余りにも的外れなレッテル貼りに過ぎず、こんな嘆かわしいジャーナリストが日本で主流とは…ナイーブぶった地方紙コラムよりも、匿名ブロガーの記事の方が遥かに参考になる。

 昨今のメディアは朝から晩まで森友文書改竄問題一色でウンザリさせられる人も多いだろう。『俊平の雑学研究所』管理人は、「「モリカケ」報道は倒閣運動、倒閣のためにマスコミが仕掛けた政治工作といっても過言ではない」(2017/10/16)と断言している。拙ブログにコメントされる主婦ブロガー、ハハサウルスさんの最新記事「マスコミの印象操作に踊らされる人々」も、我が意を得た想いになった。この件では「のらくろ」さんが鋭い指摘をしている

大組織とは (のらくろ)
2018-03-14 23:23:38

財務省などならば、ヘタをすれば1年以下で交代するような大臣、副大臣などより、ずっと先輩、上司でありつづける局長、次官を擁護するに決まっている。今回の「文書改ざん」も、こういう視点でみれば、政治家よりも先輩官僚を「忖度」してのものであることが自明のはず。
ところが、実は野党の中にも、各省庁キャリアから転じて政治家になった者が多々いるにもかかわらず、「倒閣」運動に躍起になるバカがいる。
自分のやっていることが、80-90年ほど前の、民政党政友会の醜い争いに、特に陸軍(言っておくが軍だって官僚機構の一部だったのだ)がからんで、あの時代の政治をどんどん歪めていったのと、いったい何がちがうというのだ。

戦前の日本だって、昭和元年には(男性のみとはいえ)普通選挙権があったことを、きちんと勉強すべきだ。515事件犬養首相が暗殺されたのに、下手人の青年将校の減刑を国民が嘆願したということを、現代人は笑えるのか。政治家不信、官僚尊崇という点では当時も今もそんなに違わないではないか。

 読書家らしいのらくろさんのコメントだが、確かに戦前と現代の政治風潮は本当に似ている。戦前の政治家不信もマスコミが煽ったものだったし、新聞に寄稿するジャーナリストが「忖度」記事を書くのは当然なのだ。
森友問題の本質」という記事には、何と森友問題の情報リーク元が検察だったことが記されている。安倍政権が政策や改革が進みやすくするため各省庁の幹部人事を統括する内閣人事局を発足させたが、検察当局は官邸があからさまに検察人事に手を突っ込んできたことに大きな不満を持っているという。新聞側が検察の思惑に乗っただけとすれば、「国益よりも省益」を優先する官僚の罪は重過ぎる。

左派勢力の安倍政権攻撃の本質は憲法改正阻止、自衛隊を脆弱な存在に押し留めようとする活動であろう。最近の政治情勢は左派勢力の狙い通りになっているようだ」(3.16)という俊平さん。ついでに新聞社の繁栄は、戦争報道のおかげでもあった。

◆関連記事:「役に立つ愚か者
 「一女性作家の見た安保騒動

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2 コメント

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宮城県民、奮い立て! (のらくろ)
2018-03-23 22:11:21
ブログ主殿、コメ引用ありがとうございます。

さて、これだ↓
https://www.youtube.com/watch?v=D4u03rVrUe8
58分57秒~1時間35分43秒を見逃すな。

たまたま仙台にいた平成25(2013)年、あの参院選で和田政宗は初当選したのだが、まだ候補だった和田氏と、偶然私は仙台駅近くの東西に走るアーケード街(クリスロード?)ですれ違ったことがある。あのとき和田氏を国会に送り出すことが出来て本当によかった。彼の改選は来年なのだ。しっかり記憶しておくように!
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Re:宮城県民、奮い立て! (mugi)
2018-03-24 23:59:45
>のらくろ さん、

 虎ノ門ニュース、やはり面白いですね。ワイドショーを見ていないので知りませんでしたが、早速和田議員へのバッシングが始めたとか。宮城の赤新聞・河北新報も第二面で取り上げて非難していました。一方、同日の社会面では議員の事務所に爆弾を仕掛けたとの脅迫メールが送られてきたことも報じています。
http://www.kahoku.co.jp/naigainews/201803/2018032001002339.html

 国会中継をたまたま見ていた私の老母は、理財局長の様子はおかしい、痛いところを突かれて怒ったのだろうと言っていました。レベルが低い、と麻生太郎は非難していますが、別に問題ないと思いますが?もっと低レベルの質問は沢山ありますし。
 ネットでも政権を異様に擁護している、省庁への責任転嫁などの批判を見ましたが、同政党の政権を擁護するのは当たり前でしょ!執行部批判をする野党、殊に共産党議員など考えられませんよ。

 それにしても、クリスロードで直に和田氏とすれ違ったとは羨ましい。来年の参院選での河北のネガティブキャンペーンが気になります。未だに河北を鵜呑みにする老人たちが多すぎる。
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