女権原理主義 その②

その①の続き
　男女では身体の構造からして違うし、性に対する考え方も違っている。では全く女性体験のない男性を貴女はどう思う？、と言いたくなるし、苦手という女性の方が多いはず。一方、男側は口には出さずとも、内心は「はじめの男になりたがる」のが多い。大体、“契り”の際に相手が全く女性体験のない男では、痛い思いをするのは女側ではないか。しかし、歴女ブロガーD氏は記事でこう述べていた。
「「男キャラは練習（経験）済み」と知って、安心する女性読者もいるんでしょうけど、わたしは許しません。嫌いです」

　正確な統計を取った訳ではないが、男キャラは練習（経験）済みで安心する成人女性の読者の方が多いと私は見ている。それが暗黙の「世間の常識」だし、そのような社会風潮やそれに従う女性読者をD氏は許さない、嫌いと怒っていることが分る。世間の常識をあっさり受け入れる同性を許さないというのは、女権原理主義者そのものだろう、と書いたのはそのためだ。
　だが、社会学（女性学）に興味を持ち始めたばかりと称する「錦の御旗」氏は、「「世間の常識をあっさり受け入れる同性を許さない」この常識とは、どういう物ですか」と詰問する。“世間の常識”を目の敵にする女性学被れに相応しい反応でもあるが。

　要するに女にばかり処女性を求めるならば、男も同じく童貞であるべきという意見だし、処女を絶対視する社会風潮に不快を感じている女は多いだろう。ただ、男も童貞であるべきと言う女には、処女を絶対視する男と基本的に同じものを感じる。
　まだ十代半ばの学生では、好きな男性キャラに経験なしを求める気持ちも分るが、D氏は社会人だったし、記事からはとても20代とは思えなかった。D氏の「異性観は未だに十代半ばの水準」だと思ったのはその点なのだ。中々鋭い視点の記事もあったのに、この辺りは残念だった。

　歴女にはフェミニストもおり、フェミニスト宣言なしでも文面からフェミ系らしきタイプもいる。D氏にもそれらしいものを感じたが、リウィアファンを公言しており、塩野七生氏とはリウィアへの解釈が違う点は興味深かった。
　ただ、塩野、D両氏ともにリウィアは良妻賢母型という解釈では一致している。男社会や世間一般の価値観に従う同性を叱責する女性が良妻賢母のファンなのは苦笑した。私なら男社会の中で必至に生き抜いた女性君主や領主に惹かれるが、フェミ系歴女は権力者の正妻がお好きなのだろうか。

「錦の御旗」氏のコメントで特に不可解なのは、「日本女性の社会学的な視点からのジェンダーに対する意識が、垣間見えるご意見に感服」の箇所。元記事の何処に、日本女性の社会学的な視点からのジェンダーに対する意識が垣間見えるのか？私は社会学（女性学）を学んだことは一切なく、興味もない。
　記事はあくまでベルばら再読の感想であり、アンドレ・チェリー論争が出ていることに少し私見を加えただけなのだ。一体どんな読み方をしている？劇画への軽い感想記事にもジェンダーに対する意識を見出すとすれば、やはり“女権原理主義”としか見えない。

　2019-01-07付で男性の歴史ブロガーさんから、こんなコメントを頂いた。
「あくまで個人的感想ですが、パヨクとイスラムシンパって共通するような気がします。粘着質で常識がない」

　イスラムシンパを兼ねるパヨクもいるし、“女権原理主義”もパヨクの一種と私は見ている。粘着質で常識がない点は全く同じだし、「一般の方の意見を聞く機会は少ない」と「錦の御旗」氏も述べているので、己は一般人とは違うという自覚があるのだろう。
　文は人なり、と言われるし、書込みから「錦の御旗」氏の社会観や性格も伺える。失礼ながらコメントから、これでは異性に縁遠くなるだろう……と感じた。女性学に興味を持ち始めたためなのか、生来の性格から女性学が性に合っていたのかは不明だが、この手合いは私も敬遠したくなる。ただでさえ同調圧力が強いのは女の特徴だが、とりわけそれが強いのが“女権原理主義”だから。

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「フェミニズムにみる階級制」

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