その①の続き
ミールさんに限ったことではないが、ムスリムには「イスラムは神の前の平等を定めている。これは民主主義の素晴らしい手本である」と解釈する者がいる。だが、これは民主主義の観念とまったく相容れないものである。“神の前の平等”なら、共に神を前にしない者、つまり異教徒は不平等となるのだから。事実シャリーア(イラスム聖法)は異教徒とムスリムの不平等を定めているので、英国のイスラム学者バーナード・ルイスも「聖なる差別」と表現していた。「社会の正義がしっかりと守られて」いるなら、私腹を肥やす政治家などいないはずだが。
ミールさんの回答を見れば、ほとんど「シャリーアの範囲内で」と結んでいる。つまり神の定めた法の枠組みの中での行動しか許されないということだ。「神の
法」など実際は神が仰ったと称する神学者の定めた人間の法なのだが、これをあたかも神の啓示と盲信しているのでは社会改革などどうしてできようか。イスラ
ムそのものが国の自縄自縛となり果てているのだ。
「イランでは人権が保障されて」いるとの回答は思わず吹き出した。そうでも答えなければ身が危うい背景もあるが、イランから欧米に亡命する者は多数でも、その逆は皆無な事実は、お寒い人権状況を能弁に語っている。
「イスラムでは経済面で女性の権利に配慮して」いるとのことだが、相続も男女平等であるはずもない。イラン(アラブ、トルコも)は婚姻前に離婚時の妻への
慰謝料を取り決めてから正式に結婚する習慣だが、実際に離婚となると定めた慰謝料を払わない男も珍しくない。金を払いたくないため、妻に散々暴力を振るい
追い出す不実な男もいるという。何年も前NHK教育TVで放送されたイラン映画「レイハネ」でも酒乱の夫はヒロインに慰謝料を払うどころか、逆に妻の兄に
顔を潰されたと金を要求する始末だった。
イランとアメリカの関係を羊と狼に例えたミールさんだが、イランは決して大人しい羊の国などではない。「悪魔の詩」
事件が典型だが、神への侮辱と見なせば地球の反対側にも刺客を送るのに躊躇しない国である。1994年7月18日、南米アルゼンチンのブエノスアイレスで
イスラエル共済会館(AMIA)爆破事件が起き、死者85人、負傷者約300人を出すが、イラン政府の関与が疑われている。
玉石混交というより石が大半で何かと評判が悪い2ちゃんねるだが、以前[心と宗教板-ユダヤ・イスラム教@質問箱]にアラブのイスラム社会の現状を見事に分析された方がいたので、結びに紹介したい。イランも大差ないのは明らかだ。
596 :daif :03/08/02 14:52
紛らわしいことにイスラーム主義者や同胞団が、「我々も民主主義は認める」とか「非ムスリムの権利は脅かさない」とか発言することは多い。しかし、彼らは
そもそも民主主義とは何かについて理解しておらず、彼らの言う民主主義なぞ、近代市民社会の基準でいえば到底民主的とはいい難いレベルのものです。
イスラームやクルアーン(コーラン)批判は重罰の社会、政教分離を主張したら処罰される社会、宗教を信仰しない自由の無い社会、イスラーム法の許容する範囲内でしか個人の思想・表現その他の自由が許されない社会、
イスラーム以外の宗教は信仰保持は許されるが布教を禁じられる社会、外国人や非ムスリムも酒をレストランで飲むことが禁じられる社会、女性がヘガーブ(エ
ジプトのスカーフ)無しで外出してはならぬ社会。なんだかんだ言っても、実際のイスラーム主義者(同胞団を含む)がやっていることは、社会のイスラム厳格
化キャンペーン。
非イスラーム的と見なす芸術文化や流行の取り締まりを当局に要求し、無知な若い男たちを扇動・洗脳、モ
スクでは奇抜な陰謀説で他宗教への憎悪をあおり、自由な服を着ている女を指弾し、飲食店に無言の脅しをかけて客に酒を出すのをやめさせ…。とても書ききれ
ないが、これが現実。
それでも彼らは、「イスラームは民主的だ」と、平気で主張する。あるいは、西洋の思想を押し付けるな、と。しかし、現代のイスラーム主義の実際の姿はどうか...現実が雄弁に語っている。
650 :daif :03/08/09 05:07
私の最近考えていることを書きましょう。巷によくある言説は、イスラーム原理主義はイスラームのいわば奇形であって、本来のイスラームはもっと穏健(or安全、寛容、合理的...)なんだ、という説明の仕方。
しかし、どうも疑問なんですね。イ
スラーム原理主義と「普通のイスラーム」にはっきり境界は無い。イスラームはどうも元来自由抑圧的で、自由や民主主義とは相容れないものなんじゃないか。
そう考えると色々なものが簡単に合点がいくのに、何故にそう見なさずに、屁理屈をこっちが考えてやらなければならないのか?
私は、イスラーム自体がそもそも自由の敵、と思うようになりました。ただし、宗教(教義、イデオロギー)と信徒とをごっちゃにしてはいけません。ムスリムには、自由を愛する人、寛容な人がいっぱいいます。そういう人はきっといい加減な信徒ということになりますが。
◆関連記事:「マートブ」「マネークジー・リムジー・ハタリア」
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我が国のバ○議員は、国会議員の本分である、国会にも出ていないそうですが。例え主義主張があれども、その本分すらも全うし得ない者を支持できるかどうか。そういう意味では、我が国の民主主義も、小学生レベルと言われても仕方ありませんね。
それでも、宗教に関しては、世界中でもトップクラスの政教分離している国でしょう。我が国では、国民が、イスラムであれ、カソリックであれ、無宗教であれ、そんな事で、「聖なる差別」はしない事になっていますが、、、。ミール氏の国では池○狂こと、公○党も差別。迫害されるでしょうけど、そうでない、我が国は、、、。
(まぁ、池○御仁の場合、さしたる宗教観もないと思われるので、金で買収しようとするのが関の山でしょうけど。)
まぁ、日本人の神話レベルでいえば、合衆国の自由と平等もそうでしょう。
時事ネタで申し訳ないですけど、下院議員マイク・ホンダ氏の議案など、自由と平等を標榜する国家の議員とは、とても思えませんが(イアンフで日本を非難するだけに限らず、反論すら封殺すようであれば、言論の自由も無ければ、人種により意見を認めないレイシストであると、世界中に示すようであるのですが)。
バ○ホンダ氏は、日本国のみならず、本国も傷つける、そして、日米間の離間策に乗っている事に対し、策略元が推測されるだけに、腹立たしさは百倍以上です。
それでも、こんな記事を載せないya○ooや、新聞・ニュースのみが情報源の者には、この事を存じているのでしょうか。
(歴史に学ばないのは日本人だけでなく、合衆国人、特に、民主党による日米開戦、戦後政策の誤りを知らない者は、少なくないのでしょうね。)
全く国会の審議拒否している野党のバ○議員は、職場放棄をしていると同じです。これが民間人なら役所、会社問わず即刻首ですよ。
小学生だって学校にちゃんと通って勉学に励んでいます。こんな連中に我々が納めた税金が使われるとは(怒)。
ミール氏の国では池○狂など布教できませんよ。イスラム以外の宗教は布教さえ認められないから。
そのくせ、ムスリム(クリスチャンも同じですが)は異教の国で「信仰の自由」に付け入り、盛んに布教活動をしています。地球をイスラム一色で染め上げるのが究極の目的だから。
慰安婦を取り上げるマイク・ホンダは日系などでなく、中共の犬に他なりません。中共ロビイストの黄金の餌に食いついた、唾棄すべきクズ議員です。ホンダは中共の操り人形に過ぎません。
名は忘れましたが、あるブロガーさんが書かれてましたが、アメリカの日系人社会は婚姻等で華僑に侵食されているそうです。中国系に言わせるより、日系に言わせた方が効果的だから。
ya○ooやグー○ルも中共とずぶずぶの関係ですからね。民主党は特にユダヤ系が牛耳るのは有名であり、ユダヤと中共もまたずぶずぶ。
アメリカが「自由と平等の国」というのは、神話です。その恩恵を受けるのは、白人とキリスト教徒のみ。言論封殺は当り前。日本も反中共シンパと組んで、宣伝活動を大いに展開すべきです。