トーキング・マイノリティ

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ケマル・パシャ―灰色の狼と呼ばれた男 その③

2006-08-07 21:12:58 | 読書/中東史
その①、その②の続き ケマルのトルコ近代化政策は後にケマリズム(ケマル主義)と呼ばれたが、それは①共和制②民族自決主義③人民主義④国家企業主義⑤政教分離主義⑥革新主義の六つを柱にしたものだ。政教一体が大原則であり、21世紀の現代も宗教の重圧が著しいイスラム圏では、⑤の政教分離主義が、最も困難だった。救国戦争後ケマルは全国各地を遊説し、イスラム教そのものではなくカリフ制度を中心とする宗教勢力を攻撃し . . . 本文を読む