荒井山から

札幌は荒井山に家がある。東京-札幌-旭川-富良野-札幌と異動。室蘭を経て札幌へ。江別に行きまた戻った。もうすぐ退社だ。

熟練40年

2010年06月17日 14時23分20秒 | 音楽

「Greatest Hits Rerecorded Volume One」ラリー・カールトン

B'zの松本孝弘との共演アルバムを出したカールトンだが、1969年のデビューからこれまでのキャリア40年のヒット曲を新録音で再演した。21689

ベースに息子のトラヴィス・カールトン。このほかはジェフ・バブコ(key)、ヴィニー・カリウタ(ds)、ポール・セラ(sax)。

収録は「 All In Good Time」「 Room 335」「 Smiles And Smiles To Go」
「 Hello Tomorrow」「 High Steppin'」「 Kid Gloves」「 RCM」「 Red Hot Poker」「 Terry T」の9曲。名曲「ルーム335」もゆったりと聞かせます。あのころのギンギン聞かせる弾き方よりも、よりメロウでブルースっぽい。ジャケット写真そのままだが。余裕と言うか、まさに円熟。

 よく 「夜の彷徨」は聞いたが、学生のころ札幌のVeeJayでアルバイトしていたころだったが、小樽の本店に行ったらこれがかかっていた。広い空間に、ギブソンES-335がびんびんに響き、伸びの良いチョーキングに頭がくらくらしたものだ。1978年の録音で、当時はもうクルセーダーズなんかでも人気を博し、これがメジャー初のリーダーアルバム。今回のライナーノーツには当時の話が載っている。このときのレコーディングは、本当の最初がスティーブ・ガッドとジャコ・パストリアス、マイケル・コロンビアとやったそうで、これがお蔵入りしたそうだ。そしてジェフポーカロ、グレッグ・マシソン、エイブ・ラボリエルとやったのが収録されたのだという。ええっ、最初のやつが聞きたいね。


ゆるく、明るい日記

2010年06月17日 13時51分06秒 | 映画

「株式会社 家族」

 また白い本だ。120ページちょっとのエッセイ集(「リトルモア」9784898152805l )。どこかで取り上げられていたのを見たのだが、著者は山田かおり。1974年、兵庫県尼崎市生まれ。京都芸術短大(現京都造形大ファッション科)卒。ファッションブランド「OFD」を作り、CM、舞台、ファッション誌などに衣装提供。2006年よりOFDのウェブサイト上のブログで日常と家族のことを綴ってきたという。本のイラストは妹の山田まきが担当している。

 家はあまり裕福ではないが、明るい一家なようだ。関西弁の良さがにじんで、ピントはずれな受け答えもおかしいが、ゆるく、不思議な幸福感が漂う。そこが決め手だ。
「父の手帳」というタイトルでは、父の手帳にはゴルフのメモだけが書いてあって。ゴルフ場に行くことがないのに「スイングのメカニズムを空想で綴った」という。どぶ川を挟んだ空き地で毎晩スイングするようで、そのたびに誰か見てくれと呼ぶのだそう。「満足げに笑う目と目がしばし合う。父のボールは想像の世界ではめちゃ飛んだようだ。一刻も早くこたつに入りたい私たちは『今のすごかったよな!』と驚いてみたりする」。そして玄関先に立てかけられたゴルフクラブには「通りすがりの猫がしっこをかける所定の場所になっている。たまに父の枕にウンコもする」のだそうだ。

 その父は著者に「おまえいっぺんユニクロ連れてったらあかんな」と語る。ドライブスルーで車を降り「ポテトチップ」って言うと「フライドポテト」がきちんと渡され、妹が著者にこっそり、女店員のことを「あいつかっこいいよな」と言った。

「女優」という題ではこうだ。本の中で最も短い作だ。

母が「二コールマンキッドって綺麗やね」って言ってから正しい名前がわからなくなった。

別に言い間違いばかりではないのですが、このほか、ジェームス・ブラウンと呼ばれる伯母さんが登場したりと。まあ、脱力系、関西系、ヘタウマ系家族日誌という内容です。こういうテイストは自分にはない部分なので、ちょっぴりうらやましく感じます。


49歳の転身

2010年06月17日 13時12分36秒 | 映画

005 003 「RAILWAYS」16日、札幌シネマフロンティア

 大手家電メーカーで人事に勤める筒井肇(中井貴一)は49歳で、役員への昇進も決まり順風満帆なサラリーマン生活を送っていた。そこに故郷の島根で一人住む母親(奈良岡朋子)が倒れたとの知らせが届く。久しぶりに娘(本仮屋ユイカ)と帰省するが、娘からは仕事漬けの姿に嫌みを言われる始末。そこへ同期入社の友人が事故死したとの連絡が入る。そして、幼い頃に持っていた夢を再び思い起こす。それは自宅前を走る「バタデン」の運転士になることだった。

 自身も島根出身の錦織良成監督。妻役に高島礼子。野球を断念して入社した若い機関士1008026_01_2役に三浦貴大。そのほか橋爪功、佐野史郎、宮崎美子、遠藤憲一、甲本雅裕、渡辺哲、石井正則など。

 そりゃ「告白」と比較するなら、対極にあ002る映画だろう。でも今の私には、映像的にも斬新で、才能を感じさせる映画であっても、それが所詮フィクションでしかないならば、「ださい」とう範疇に入る映画であっても、それが事実に立脚している作品であり、自分がより身近に感じることができるテーマを扱ったものであれば、むしろ後者にシンパシーを感じざるを得ない。それなら映像表現でなくてもいいじゃないかと言われそうだが。いや全く。確かに古くさい、しょっぱい映画だが、やはりこういう映画もあっていいんだ。

  


衝撃?

2010年06月17日 13時03分08秒 | 映画

003  「告白」16日、札幌シネマフロンティア

 ある中学校の1年1007975_01B組を担任する教師の森口悠子(松たか子)は、3歳の一人娘愛美を失った。中学校のプールで溺死体で発見されたのだ。森口は終業式後のホームルームで「私の娘はこの1年B組生徒2人に殺されたのです」と衝撃の告白をする。森口先生は辞め、4月、クラスはそのまま2年生に進級。犯人Aは登校していたが、いじめに遭い、犯人Bは不登校で、自004宅に引きこもっていた。

 原作は2009年の本屋大賞を受賞した湊かなえの同名小説。監督は「嫌われ松子の一生」の中島哲也。

 こういう映画と出会えるのだから、そんなに2010年って年は悪くない。畳みかける映像表現の妙と、もともと現代の親子、学校などの抱える問題をきちんと見せたことで、リアリティーを生んだ。