

2020年2月18日__
まだ夜が明ける前の暗がりの中、駅前のロータリーに夜行バスが停車する。聞き慣れた油圧の独特の音と共にバスの扉が開き、自分はまだ見知らぬ街に、ついに降り立った。
(ちょっとラノベ調の文章で始まった本日のブログですが…)
午前5時45分。沼津北口、到着___
まだ景色の見えない初めての街に、方向も解らず戸惑ってしまう。周辺地図の看板を見つけ先ずは、南口への迂回ルートを確認する。
南口に行けば多少なりとも、予習しておいた建物の名前が幾つか確認できた。ホッと胸を撫で降し、僅かながらの安堵を覚えた自分は、メインストリートであろう交差点まで差し掛かり、ふと振り返った。
夜行バスに一晩、揺られ、殆ど全くと言っていいほど眠れなかった自分の視界には、想像を絶する景色が飛び込んできた。白み始めた空に、真っ白な帽子を深々と被った富士山を目の当たりにしたのだ。生の富士山を見るのは人生で初めてで、その存在感に圧倒されてしまう。自分はもぅ、これだけで沼津に来た価値が有ったのだと、感動を隠しきれなかった。

しかし季節はまだ、2月。
寒い。兎に角、寒い。追い打ちを掛けるように冷たい風が顔面に突き刺さるようだ。
やがて空は雲一つ無い快晴になり、富士山の雄大さがひと際、目に留まる。

なにわともあれ、自分は52号線のとある場所を探し出し、デジカメ撮影を試みた。まだ交通量の少ないこのタイミングしか出来ない事なのだ。
こうして自分は第一のミッションを皮切りに、いよいよ「ラブライブ!サンシャイン!!」の舞台巡りがスタートした。



しかし寒い。風が冷たい。
8時30分にレンタカーを予約しているそれまでの時間には余裕があるのだが、駅前での撮影を済ませておきたいと思いつつ、どうも身体が震えて仕方ない。駅前付近をウロウロするだけで、時間が過ぎていく。やがて通勤・通学の人の動きが増え始めた頃、偶然にも自分は2台のラッピングバスに遭遇する事が出来た。こうなれば一瞬でテンションアゲアゲである。駅前から仲見世商店街辺りでAR撮影などしながら、ついにはレンタカー予約時間となり、自分は寒さからも解放される事となった。














レンタル手続きを済ませ、自分は一路、内浦方面へと車を走らせる。
舞台巡り、本格始動だ___
20分ほど車を走らせた頃だろうか。恐らくあれが淡島だと思われる島に鞠莉さんのホテルがチラリと視界を横切った。
(あ!これは殺生や)
車は確かに便利で有難い。しかし、見知らぬ街の初めての道。余所見をしている暇がない。夜行バスではほぼ、全くと言っていいほど眠れていない。運転に集中せざるを得ないこの状況は、この旅唯一の後悔だった。
そして長井崎のバス停付近に到着した自分は、その海越しにそびえ立つ富士山の雄大さに改めて、感動を覚えてしまう。
心地よく、優しく響く波音。澄み渡る景色。青い海と同化しそうな程の抜ける青空。いつしか朝の寒さも消え失せ、暖かな太陽の陽射しがさんさんと降り注いでいる。
(もしかしたら自分は幸運かも知れない。まさしくこの時季、この時、この瞬間にしか観る事の出来無い風景を自分は観ているのかも知れないのだ)



Aqoursのみんなが過ごした街がこんなに素敵だったとは・・・
千歌ちゃんたちが輝いた“みんなで叶える物語”。今回の舞台巡りで、彼女たちが紡いだ軌跡を辿って、その続きを自分も見つける事が出来るかな?
【続く】
地域に根差したアニメだからこそ、運行が続いているのだと思います。
我々は、その土地の方々の理解に恥じないように舞台訪問を励行したいものですね。