楠クリーン村のブログ

山口県宇部市・楠クリーン村のブログです。

悩める同年代、インターン生活を意味のあるものに

2012年09月16日 | 若者の見る田舎の景色~インターン奮闘記~
 楠クリーン村には、インターン生としていろんな学生が来る。
 そのほとんどが自分と同じ年代、でも自分は中学を卒業してからずっとここで働いている。
 だからここに来る学生が、普段どんなことを考えているのか?
 高い学費を払ってまで、なぜ学校に行っているのか?
 何しにインターンに来たのか?
 などなど最近になってたくさんの興味が沸いてくるようになってきた。
 しかしその質問をぶつけた時、かえってくる答えはみんな同じ、「わからない、ただ意味もなく、とりあえず行っている」という答えばかりだった。
 この発言にはびっくりしたのと同時に、今の学生は何も考えていないのだろうか?とがっくりした。

 今の社会は良い企業に就職して、良い給料をもらうことばかりを求める学生が多い。
 だが、それでは何のために仕事をしているのかわからなくなり、意味を見いだせなくなる。
 そこから落ちていき、仕事をやめたり、身の入らない仕事をして、失業するのだろう。
 それは、良いところ、大きな会社と意味もなく、世間的に良いと言われているところに入ろうとしているからなのだと思う。
 仕事をする意味も分からず、何の楽しみも見いだせない、ただただ働いている。
 それでは毎日がつまらないものなのだろうなと思う。
 それを作ってきたというのが今の日本の社会の現状だ。

 だが、楠ではそんなふぬけは、作業的に役に立っても、人間として必要とされない。
 ただ言われた作業をするのではなく、自分で考え、アイディアを出して行く。
 そしてそれを実行していく、それが何より、やりがいを感じ、楽しく仕事ができる。
 楠に来た以上は何か意味を見つけて帰らないと、何のために来たのかが分からない。
 せっかく楠に来たのなら、そういった意味や、考え方をあらゆる視点で見てもらいたい。
 それがいまの自分のやるべきことなのだと感じる。

 自分は学生のインターンに必ず聞く質問がある。
 それは「何か一つでもこれだけは譲れないと思うものがあるか?」ということだ。
 この質問は自分流の聞き方で、これを聞くことで、まず考えることをさせる。
 そして、その中から発言や、考え方で日頃どこまで考えているのか、自分にどれだけの自信を持っているのか、自分の軸があれば、どんなくだらないことでも自信を持って言える。
 だが、たいていの人は予想通り、考えたこともなかった、見つからないと答える。
 こんな感じでインターン生の楠生活が開始する。
 時間の少ない楠でのインターン生活をよりよくするために初日の夜は必ず時間を取ってもらいインターン生と話し込む。
 その中で、普段何を考え、学校に行って何になるのか?
 将来どうしていきたいのか?と様々な質問を投げかける。
 もちろん答えなど返って来るはずもなく、そこから、自分の考えや経験を話し、「こんな考え方もあるんじゃない?もっとこうしたら良いんじゃない?」と心で語りかける。

 これが良いのか悪いのかは正直わからない。
 インターン生にとっては、いい迷惑かもしれない。
 けど、自分は軸を持ってやっていきたい。
 そして、現場だけではない、人間付き合いでも役に立てる人間になりたい。
 自分が話したことで、すぐに変われなくても、自分の話を聞いた人が、「あの人が言っていたのはこういう意味なのか」といつか感じて、もう一度考えるチャンスを持ってくれることを信じて話す。
 その中でも、「見方が変わりました」や「もっと自分に対して考えてみます。」と言われるときが、たまにある。
 それは、この上なくうれしく、最高の瞬間になる。