日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

晩秋の木曽路を行く - 青い塔

2015-10-25 18:11:49 | B級グルメ
中途半端な形で昼の部を終え、あとは腹ごしらえして一風呂浴びれば終了という状況です。カツ丼、ローメン、高遠そば、さらには「テンホウ」なども考えられる中、カツ丼の老舗「青い塔」を選びました。
当たり障りのない選択に落ち着いたのには理由があります。実を申しますと、伊那でカツ丼を何度かいただいたにもかかわらず、伊那のカツ丼の何たるかがよく分かっていないのです。例えば、福井のカツ丼の真骨頂とは何かと問われれば、薄切り肉と細かい衣の絶妙な食感、辛くてあっさりしたウスターソースとご飯、カツとの相性だと即答できます。ところが、伊那のカツ丼というと、分厚いカツと甘めのソースで物量感を楽しむものという程度の印象しかなく、真骨頂を知るまでには至っていないという感覚がありました。それも一度や二度ではなく、何度か体験した上での結果である以上、真骨頂を知るには本家本元を訪ねるしかなかろうと考えた次第です。

結論から申しますと、やはり今回もこれぞ真骨頂だという確信を得るまでには至りませんでした。しかし、本家本元を訪ねたことで、新たな仮説が浮上してきました。見た目の重量感とは裏腹の軽さこそが、伊那のカツ丼の本質なのではないかということです。
すなわち、分厚いカツは肉質と仕込みのためか思った以上に柔らかく、健康な歯であれば難なく噛み切ることができます。甘めのタレも思ったほどにはくどくなく、むしろさらさらしているようにさえ感じられ、その結果意外なほどあっさりと完食できてしまいます。以前訪ねた駒ヶ根の「ガロ」が、兎にも角にも圧倒的な物量感を特徴とし、かなり難儀をしつつ完食したという経験もあって、それが当地の特徴だろうと勝手に解釈していたところが、実はそうでもなさそうだという考えに変わってきました。

青い塔
伊那市西箕輪大萱7010-1
0265-72-5777
1100AM-1350PM(LO)
1700PM-2050PM(LO)
月曜定休(祝日の場合翌平日休業)
ロースカツ丼1000円

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