日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

江ノ電日帰り撮影ツアー -遠き日の思い出

2014-12-27 12:53:16 | 関東
EOS-1D Xの連写がまたしても炸裂し、狙い通りに300形を仕留めました。一区切りついたところで押寿司をいただきます。鎌倉高校前の駅に戻るかどうかというところ、やってきたのは稲村ヶ崎の海岸です。
この場所には思い出があります。高校時代最後の、つまり生涯最後の遠足で訪ねたのがここなのです。遠足というと団体行動が基本のところ、どういうわけかそのときは鎌倉駅で一旦解散となり、夕方の集合までは班別の自由行動でした。しかし、ほとんどの班が名所旧跡を訪ね歩く中で、我々がやってきたのはこの海岸でした。今思えば、前年に公開された映画の舞台になったというだけで、何となくやってきたというのが実態だったのでしょう。来たからといって何をするわけでもなく、野郎ばかりの集団が日がな一日波打ち際でまったりするという、高校生にしては実に怠惰な過ごし方でした。
しかし、生涯に経験した遠足の大半が忘却の彼方へ消え去っても、この日のことは今なお印象に刻まれています。当時は今にもまして付き合いの範囲が狭く、一週間誰とも会話しないなどざらだったとはいえ、その連中とは妙に馬が合ったのです。気心知れた連中と怠惰に過ごした一日が、それだけ自分に合っていたのだろうと思います。
それから二十数年ぶりに訪ねた今回、天候は奇しくも当時と同じうららかな晴天です。日差しは暖かで風もなく、上着代わりの雨合羽も脱ぎました。正面では凪いだ水面が昼下がりの日差しを受けて輝き、その向こうには大島の影が浮かんでいます。遠き日の思い出が甦るひとときです。

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