日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

春まだ浅い北陸へ Returns二日目

2014-03-02 12:22:52 | 北陸
勝山まで小一時間電車に揺られ、着いた電車で引き返します。
六年ぶりの再訪でしたが、今年築百年を迎える堂々たる木造駅舎は健在でした。しかも、昨日訪ねた家久駅と同様、建物のよさをそのまま生かす形で改装されており、寄棟屋根と庇の瓦が葺き替えられ、漆喰壁も下見張り板も一新されています。外観もさることながら、とりわけ秀逸なのが待合室です。天井の高い広々した待合室に、漆喰壁と焦茶色の腰板とフローリングが奢られ、中央にはこれまた焦茶の上品なテーブルと椅子が置かれて、球形のシェードを使った小洒落た照明が、実に心地のよい空間を創り出しています。その待合室は、北府駅のようにささやかながらも展示室を兼ねており、駅舎の脇には福井口の車庫から移設された電動貨車と無蓋車が、屋根付きで保存されているという凝りようです。慌ただしく撮影する間に、30分の滞在時間はあっという間に過ぎました。
この駅舎に限らず、列車にはアテンダントと称する女性車掌が乗務し、駅の係員ともども接客は明朗にして親切丁寧。毎時二本の運行を維持しているのも見上げたものです。一昔前には廃止も噂されたこの路線が、これほど見事に再生されたのはまことに喜ばしいものがあります。

★勝山1220/1220K/1255松岡

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