日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

灼熱の近畿を行く 2017 - 末廣屋

2017-08-21 20:12:33 | 居酒屋
前回名古屋を訪ねたときは、四時の開店と同時に「大甚本店」へ入り、さらに二軒の酒場をはしごしました。しかし、今回は開始が二時間半も遅れました。そのため三軒のはしごは時間的に厳しく、行くとしても一軒に絞らざるを得ません。かような状況において、二軒目に是非選びたかったのが栄の「八幡屋」です。
栄の古い小路に奇跡のように残った店であることは、去年訪ねたときにも申しました。年配の店主と女将が二人で仕切る店であることについても。「大甚本店」と並んで愛用してきた名古屋の名酒場といえば「末廣屋」ですが、あちらの店主は働き盛りで、店は当分安泰でしょう。これに対して「八幡屋」には跡取りがいそうな気配もなく、さらには場所柄いつ再開発の波に呑み込まれてもおかしくはありません。それだけに、どちらか一方しか選べない状況ならば、「末廣屋」を切るのも止むなしと覚悟しました。しかるに栄へ乗り込むと、カウンターが先客で埋まっているという誤算が。これにより、迷いは幸か不幸か断ち切られ、すぐさま「末廣屋」に目標を切り替えるという顛末です。

「八幡屋」に入り損なったのは、元々四席しかないカウンターが狭すぎるからでもありますが、その点何だかんだで入れてしまうのが「末廣屋」のよいところでもあります。今回もカウンターの片隅に二つだけ空席が出ており、その一つにどうにか滑り込みました。
L字のカウンターが折れ曲がって尽きる場所で、店主の定位置に近いのはよいものの、品書きの短冊は死角になって見えないという文字通りの末席です。しかしよかったことが一つあります。すぐ後ろで小さな扇風機が回っていたのです。実は、「大甚本店」の空調が温く、店内に入っても全く汗が引かずに難儀しました。こちらでも空調は若干温いものの、扇風機のお陰で多少は過ごしやすくなってきます。流れる汗を拭いつつ、大徳利を一本空けたところで辞去しました。

末廣屋
名古屋市中区大須3-16-4
052-241-8281
1500PM-2100PM
水曜及び日祝日定休

酒二合
かつを
あなご焼

コメント    この記事についてブログを書く
« 灼熱の近畿を行く 2017 - 大... | トップ | 灼熱の近畿を行く 2017 - 丸福 »

コメントを投稿